2021年10月24日 エディオンアリーナ大阪
中大剣道部が10月24日の第69回全日本学生剣道優勝大会で優勝を果た し、大会史上初となる三連覇の偉業を成し遂げた。2018年には24年ぶりの 優勝を果たし、2019年には65年ぶり2回目の連覇を達成。三連覇の懸かっ た昨年の第68回大会は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、1年空けて優勝。厳しい状況の中でひたむきに努力を続けてきた部員たちは、 今大会の歴史的快挙に喜びを爆発させた。
※「中大スポーツ」第167号終面の本文を掲載しております。
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不断の努力
中大剣道部は連覇を果たしてからの2年間、三連覇という目標を部員間で共有しながら努力を続けてきた。「練習もしんどかったし、モチベーションを維持するのも難しかったです」と清家羅偉主将(法 4)は振り返る。清家主将は連覇継続中のプレッシャーを抱えながらも、副主将の黒木裕二郎 (商4)、廣澤快(法4)ら4年生たちと意見を交わしながら必要な練習 量を設定し、決して折れずにきつい練習メニューを部員たちに課し続けた。「嫌な顔されてもひたすら打ち込みをしました。でもみんな面を被っ たらスイッチ入るので」と主将の姿勢や要求に下級生も応えながら稽古を続けてきた。
三連覇達成
当日は試合前の練習から気合いを入れ、試合さながらの声量でアップをして初戦に臨んだ。固い部分もあったが序盤のリードを守り切って勝利しリズムに乗ると、「全試合がヤマ場」(清家主将)と苦しい試合を勝ち進んでいく。準々決勝の日大戦は3度追い付かれるシビアな展開になったが辛勝。気を引き締め直すと関大との準決勝にも勝利して決勝へと進出した。決勝の舞台で待っていたのは筑波大ではなく国士大。関カレで負けている筑波大にリベンジを果たしたい思いはあったが、「勝つしかない」(清家主将)とすぐに切り替えて目の前の勝負に集中した。国士館大も強豪校。緊張感を持って試合に入ったが、1度もリードを許さずに試合が進み、終わってみれば4ー0の快勝。夢の三連覇を達成した。
仲の濃ゆさ
中大剣道部について語るとき、清家主将は しきりに「仲の濃ゆさ」という言葉を使った。「濃ゆい」は九州地方でよく使われる表現だ。全国から、多くは西日本からやってくる猛者たちが、当たり前のように日本一を目指し、激しい出場枠争いをするのが中大剣道部。その争いの中でも決して蹴落とし合わず、共に強くなる「濃ゆい」関係が日々の寮生活や稽古の中で作られていく。日本一という揺るぎない共通目標が生み出す中大剣道部の「仲の濃ゆさ」が三連覇という大記録を達成する要因となった。
(記事・写真:尾又賢司)
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