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安田に先制本塁打も先発岩城が粘れず黒星発進。プロ注目島田を前にあと1本が出ず―東都大学野球秋季リーグ 対東洋大1回戦

2025年10月21日 東京都・明治神宮野球場

チーム 123 456 789=R H E

東洋大 001 030 000=4 8 0

中 大 010 000 000=1 6 1

[中]岩城、三奈木、子安、東恩納ー綱川、野呂田

[東]島田ー政所

[本]〈中〉安田(2回ソロ)

◆スタメン◆

1[三]佐藤 壱聖(経3=東日本国際大学昌平)

2[中]青木 勝吾(文1=中央学院)

3[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)

4[二]繁永  晟(商4=大阪桐蔭)

5[左]松嶋 晃希(経4=浦和学院)

6[指]安田 淳平(商3=聖光学院)

7[一]髙橋 徹平(文1=関東第一)

8[遊]藤本 陽毅(文1=京都国際)

9[捕]綱川真之佑(経4=健大高崎)

P   岩城 颯空(経4=富山商業)

長いリーグ戦もついに最終節。前節2連勝を収め、このまま波に乗りたい中大。中大は現在、駒大が勝ち点かつ東洋大が2勝0敗で勝ち点かつ亜大が2勝0敗で勝ち点の条件を満たすと入替戦の可能性を残している。それを回避すべく負けられない1戦に臨んだ。中大の先発はドラフト上位候補の岩城。対する東洋大の先発も同じく上位候補の島田。ドラフト会議を翌々日に控えたこの日は両先発に注目が集まった。打線は2回に安田のホームランで先制したが、その後は島田の力強い直球と変化球に翻弄され沈黙。先発岩城が早い段階で東洋打線につかまり、5回途中4失点に終わった。投打が噛み合わず、初戦を白星で飾ることはできなかった。

初回、先発岩城は四球を出したものの、144㌔を計測するなどテンポのよい上々の立ち上がりを見せる。その裏、青木のヒットと繁永の死球で2死一、二塁のチャンスをつくるも島田の直球に差し込まれ得点することができない。

この日最速147㌔を計測した岩城

2回、岩城はヒットと四球で1死一、二塁のピンチを背負う。打席には8番山内(東洋大)。スライダーをライトに鋭く弾き返され先制点を献上するかと思われたが、ライト皆川からの好返球でホームタッチアウトとなりこのピンチを切り抜ける。すると2回裏、この回先頭の安田が島田の浮いた初球を振り切りホームラン。嬉しい先制点となった。清水監督は「こないだから調子もいいしすごく練習する子で(調子が)上がってきてたのでいい感じでやってくれたなと思いました」と評した。

先制本塁打を放ち笑顔を見せる安田

そのまま流れに乗りたい中大だったが、3回にも岩城が再び東洋打線につかまりすぐに同点に追いつかれる。清水監督は岩城について「調子は良かったと思う。ランナーの出し方っていうか配球も含めて流石にもったいなかったし無駄球も多くなって捕まっちゃったなって感じ」と語った。

すぐに反撃したい中大は3回裏、2死から皆川、繁永の連続ヒットが出るもここでもあと1本が出ずにホームが遠い状況が続く。皆川はこの回のヒットでリーグ戦通算100安打の大記録達成まで残り2本とした。

リーグ戦通算100安打まで残り2本とした皆川

そのまま同点で迎えた5回、試合の山場を迎える。岩城がヒットと送りバントで2死二塁のピンチを背負い、6番宮下(東洋大)に打順が回る。セカンド方向に打球が転がり打ち取ったと誰もが思った矢先、繁永のファーストへの送球が外れ、追加点を許してしまう。さらに追い討ちをかけるように岩城は7番山田(東洋大)にも浮いた初球を捉えられ、この回2点目を失ったところで三奈木亜星(商4=浦和学院)にスイッチ。しかし、三奈木も四球とヒットでさらに1点を追加され2死満塁で子安秀弥(経2=東海大相模)にマウンドを託すことに。これ以上の失点は許されないプレッシャーのかかる場面だったがきっちりピッチャーゴロに打ち取り笑顔を見せた。

2死満塁のピンチを抑えた子安

8回からは4月24日ぶりの登板となる東恩納蒼(商2=沖縄尚学)がマウンドに上がった。期間の空いた登板となったが、140㌔中盤の直球を中心に変化球を織り交ぜ2回を無安打4奪三振に抑える好投。ブランクを感じさせない圧巻のピッチングを見せた。

圧巻の投球を見せた東恩納

打線は5回以降さらに安定感を増した島田を捉えることができずにヒットが出ない。9回裏に四球と野呂田漸(文4=秋田中央)のヒットで2死一、三塁のチャンスをつくることにようやく成功。しかし、最後は佐藤壱が空三振に終わり反撃とはならなかった。

▲守備交代で出場しヒットを放った野呂田

初回、3回、4回、5回、9回とスコアリングポジションにまでランナーを進めたものの、あと1本が出ず得点に至らなかった中大。清水監督は「先に1点取れたんですけど次の1点っていうのが」と苦い表情を浮かべた。「4年生はラストシーズンでここまでやってきたので、明日負けて終わるんじゃなくて勝って連勝して終わろうって話をしました」という清水監督。投打ともに4年生が主体となる中大。優勝の可能性は消失したものの、ラストシーズンの最期を1つでも良い順位で笑って締めくくるべく、諦めずに勝ち点獲得を目指す。

◆お知らせ◆
次戦は10月22日(水曜日)に明治神宮野球場で行われる対東洋大2回戦です。

(記事:高橋美帆、写真:齊藤さくら、高橋美帆、紀藤駿太、木下百葉)

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