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横浜の地で41得点大勝リーグ締め!TOP8残留を決める!─関東学生アメリカンフットボール連盟秋季リーグ戦 対桜美林大戦

2025年11月8日 神奈川県・横浜スタジアム

中大は1勝5敗の成績で「横浜クライマックス」と銘打たれた秋季リーグ最終戦となる対桜美林大戦に臨んだ。勝てば1部TOP8残留が確定する大事な一戦を、中大は今季最大得点・最小失点で快勝。この試合が部の引退試合となるWR松岡大聖主将(法4)が3つのタッチダウンを決めるなど躍動し、有終の美を飾った。

 

試合は中大のキックから始まる。中大は序盤からQB小野一真(法2)からWR松岡へのパスを中心にファーストダウンを獲得していく。そのまま攻め切りたい中大であったがエンドゾーン目前へのパスを失敗してしまう。しかしフォースダウンでK石川天真(商2)がフィールドゴールを狙い、これを成功させた。第1Q(クォーター)9分10秒、中大は3点を先制することに成功する。さらにDL佐々木敬尊(法4)がQBサックを決めるなど、ディフェンス陣にも好プレーが続き桜美林大オフェンス陣を抑え込む。得点3-0と中大リードで第1Qは終了する。

▲タッチダウンを決め祝福される松岡㊤、㊦はプレーする松岡

第2Qも中大はQB小野を中心にWR新保颯(商2)へのパス、RB上村聖哉(商3)のランプレーで次々とファーストダウンを更新する。第2Q4分59秒、小野のパスを松岡が受け取ると素早くTE徳武卓真(文4)へパス、これがタッチダウンパスとなり中大は6点を追加する。練習ではほとんど決まらなかったという精巧なパスプレーを松岡との好連携で決めた。続くポイント・アフター・タッチダウン(PAT)でキックを選択した中大はK石川が華麗に成功。その後の攻撃でもQB小野からのパスが松岡へ通り、そのままタッチダウン。この場面のPATもK石川が決めさらに7点を追加する。このQでは2つのタッチダウンに加え、QBサックを2つ成功させ攻守ともに波に乗る形で前半を終了する。

▲タッチダウンを決めた上村

▲佐々木はディフェンスで貢献

第3Q、中大のリターンで後半が開始される。後半開始直後に中大オフェンス陣が再び猛攻に出る。Q開始43秒でQB小野からWR松岡へのパスが成功するとそのまま松岡がタッチダウン。「ボールをもらった瞬間からレーンが見えていた」と松岡はこのプレーを振り返った。続くPATでK石川がキックを決める、この試合の黄金パターンで7点を追加する。スコアを24-0とした中大は攻撃の手を緩めない。第3Q、3分14秒にQB小野のパスを受けたRB上村が67ヤードの独走でタッチダウンを決めスタンドからは大歓声が飛ぶ。K石川はこのPATに加え、その後35ヤードのフィールドゴールを決める大車輪の活躍。Kとして今まで試合出場はなかったという石川だったが、この試合は全てのキックを成功させる活躍を見せた。石川はこの日のプレーを「やれるっていう自信はあったので、それをしっかり結果に出せてよかったです」と振り返った。

▲この試合すべてのキックを決めた石川

そして試合は最終第4Qへと入る。このQが4年生にとっては最後のプレーとなる中、中大はQBを小野から米山由祐(法4)へと交代する。すると米山から松岡への4年生パスがさく裂、石川のキックを含めさらに7点を追加する。同期である米山が出場し「とにかく思い切りやろう」と臨んだ松岡が見事に決め切った。試合終盤に桜美林大にタッチダウンとキックを決められ7点を失うもそれ以外の攻撃は防ぎ切り、41-7で中大が勝利した。

 

全敗となった昨季から「覚悟」を胸に戦った今季リーグ戦。目標である日本一は叶わなかったが、リーグ戦2勝を挙げTOP8残留は果たした。悲願の日本一を託された来季のRACCOONSは一体どのような雄姿を見せてくれるだろうか。

 

◆試合結果◆
〇中大 41-7 桜美林大●

(第1Q:3-0、第2Q:14-0、第3Q:17-0、第4Q:7-7)

◆コメント◆
松岡大聖

──今シーズンを振り返って
悔しいシーズンではあったんですけど、後輩もすごくよく頑張ってくれましたし、何より同期がすごく一致団結したというか、僕自身も支えてもらったので勝てはしなかったんですけど一体感のあるチーム、愛されるチームになったというふうには感じます

──大学アメフトを振り返って
4年間本当に良いことも悪いことも挫折もたくさん経験して、それら全てが僕のことを成長させてくれたのかなっていうふうにも思いますし、このチームに育ててもらったので、勝利っていう形では返せなかったですけど、いろんなものを後輩に託せたし、残せたのかなと思います

佐々木敬尊

──4年間の部活動生活を振り返って
どうだろう?楽しかったっすね。土日がなかったんで、でもそのいろんなのを犠牲にした上での勝利があると思うんで。楽しかったです

──最後に一緒に4年間戦ってきた同期と後輩に向けて一言ずつメッセージ
いろんなことを思うのがあるんで一言あんま出てこないんですけど、もっとやりたかったっすね。まあでも言うてても仕方ないですけど。なんて言えばいいですかね。もっとやりたかったっていう感じですね、同期には。もっと一緒にやりたかった。で、後輩には今年を当たり前に超える。基準もそうだし求められるレベルを上げて今年をしっかり超えてってほしい。日本一になってほしいというふうに思います

徳武卓真

──徳武選手にとって大学アメフトの4年間はどんな時間でしたか
僕は未経験から入って、最初はスタッフをやってて、怪我をしてたんで。そこから選手転向して、1、2年生(の時)は本当に苦しいシーズンで。なかなか試合にも出られずにいたんですけど、こうやって経験者、未経験者かかわらず、4年生の同期みんなで頑張ってこれたので。しんどいことは多かったですけど、すごく楽しかった4年間でした

──チームメイトに一言伝えるとしたらどんな言葉をかけたいですか
オフェンスリーダーとしては、正直技術的なところで言えば松岡とか宮澤(光士郎=経4)とかのほうが全然上だったんですけど。最後まで残って練習するとか、練習後ゴミ拾いをするとか、そういうところを僕はコツコツ頑張ってやってきたので、本当に「ついてきてくれてありがとう」という気持ちと、そういう目立たない、プレーじゃなくても細かいところを引き継いで、みんながそういうことをできるチームにになれば、そういうところから絶対日本一狙えると思うので。そこを後輩には頑張ってほしいですね

石川天真

──来シーズンにむけて
自分が試合にしっかり出れたのはこの最終戦が初めてで、自分にとってはこれがスタートなので、来シーズンは自分の中でもう始まっているし、もっともっとチームに貢献するために、WRとしても、Kとしても試合に定着して出て、「こいつなら決めてくれる」「こいつならキャッチしてくれる」って思われるような選手になるために、もう一段階ギアをあげてしっかり練習して、仲間から信頼される選手になりたいと思います

◆お知らせ◆
この試合を持ちまして秋季リーグ戦は終了です。

(記事:湊谷昂太郎、写真:比留間柚香、紀藤駿太、沼澤春日)

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