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二者連続本塁打が飛び出すも反撃及ばず絶対王者・青学大に悔しい連敗ー東都大学野球秋季リーグ戦 対青学大2回戦

2025年9月25日 明治神宮野球場

チーム 123 456 789=RHE

中 大 000 200 000=273

青学大 004 000 00×=4110

 

[中]岩城、山口、三奈木ー綱川、野呂田

[青]渡辺、鈴木-渡部

[本]〈中〉松嶋(4回ソロ)、髙橋徹(4回ソロ)、〈青〉中田(3回3点)

◆スタメン◆

1[二]繁永  晟(商4=大阪桐蔭)

2[中]青木 勝吾(文1=中央学院)

3[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)

4[三]伊藤 櫂人(文3=大阪桐蔭)

5[左]松嶋 晃希(経4=浦和学院)

[一]髙橋 徹平(文1=関東第一)

7[指]佐々木 琉生(経3=健大高崎)

[捕]綱川真之佑(経4=健大高崎)

9[遊]佐藤 壱聖(経3=東日本国際大学昌平)

P   岩城 颯空(経4=富山商)

 

勝ち点獲得のため、連敗は避けたい中大。3回裏、青学大に二日連続で本塁打を献上し、その後も追加点を許すが、4回表、4点ビハインドの展開で松嶋が右中間への単独本塁打、続く髙橋も大学公式戦初となる本塁打を放ち二者連続の本塁打でチームを盛り立てる。5回以降、山口、三奈木と連投になった4年生投手陣がピンチを背負いつつも得点を与えず守り切った一方、打線は4回以降点を返すことができず2連敗。開幕カードに続けての勝ち点獲得とはならなかった。

 

1回表、「亜細亜戦のときも打ってくれて打線が繋がった。勢いをつけてもらいたいと思って1番にした」という監督からの期待を背負いリードオフマンを託された繁永だったが、ここは二飛に倒れる。続く青木が左安打で開幕から4試合連続の安打を記録するも、3番皆川が併殺打に倒れスリーアウト。流れを掴むことができない。

その裏、中大の先発を任された岩城は「素晴らしいまっすぐを持っている」と敵将もあっぱれの直球を武器に青学大打線に挑んだが、青学大の1番・藤原にいきなり中安打を許す。四球と三安打で二死満塁のピンチを背負うも、最後は左飛に打ち取り初回は切り抜けた。2回裏は冷静に青学大打線を切って取り、迎えた3回裏。連続の四球を許し、一死一二塁で打席には青学大の5番・中田。富山県出身の岩城と石川県出身の中田による「北陸対決」となった。高校時代も一度対戦したことがあったという二人。1巡目は詰まった当たりで岩城が打ち取っていた。

岩城の投じた5球目。中田の弾き返した打球は大きな弧を描き右中間へ。3点本塁打で「北陸対決」は青学大・中田に軍配が上がった。その後も安打を許し、二死一・三塁から適時打で追加点を献上。二塁走者をけん制でアウトにするも前日に続き先制を許す苦しい展開となった。

▲先発の岩城

早めに点を返したい中大。この回の先頭打者は、2回表に柵越えの特大ファウルを放った松嶋。青学大・渡辺の投じた初球は右中間へ放物線を描き、2回表の「幻」の本塁打を現実のものにした。ホームベースに笑顔で戻った松嶋とハイタッチを交わした髙橋徹。そのままの勢いで打席に立つと、弾き返した打球はセンターの頭上を越える本塁打に。記念すべき大学公式戦初本塁打を記録した。松嶋の本塁打の興奮冷めやらぬまま、二者連続本塁打でチームの盛り上がりは最高潮。この勢いのままゲームをひっくり返したい中大だったが後続は打ち取られ、この回での反撃はおあずけに。

▲大学公式戦初本塁打を放った髙橋徹

4回裏、岩城に代わり、連投となった山口謙作(商4=上田西)がマウンドへ。4回、5回と先頭打者に出塁を許すもホームベースは踏ませず守り切る。7回まで56球を投げ、7回裏二死一・三塁から中大は、こちらも連投で前日は先発を務めた三奈木亜星(商4=浦和学院)へスイッチ。青学大の代打・田中を1ゴロに仕留め打線の反撃を待つ。

8回表、1番繁永から始まる好打順も繁永、青木が倒れ二死で打席には皆川。最高学年の主軸が放った意地の三塁打でチームは再び大いに盛り上がりを見せる。続く4番・伊藤櫂は青学大・鈴木との次代を担う同級生対決となったが、左飛に打ち取られスリーアウト。ピンチのたびにギアをあげる鈴木を攻略しきれない。

8回裏も三奈木が守り切り、迎えた9回表。本塁打を放った松嶋から始まる好打順であったが打線は三者凡退に倒れここでゲームセット。開幕カードに続いての勝ち点獲得とはならなかった。

▲連投となったがきっちり青学大打線を抑えた三奈木

 

試合後の取材で、本塁打を記録した髙橋徹について清水監督は「良い素材。オープン戦もずっと調子が良く、レギュラーを自分で掴んだ、という形」と評価を口にし、髙橋徹も「速さが同じでも球の質が全然違う」と高校野球と大学野球の違いを語った上で、「そういうところに対応していかないと、この先一流と呼ばれるバッターにはなれない。4年間で自分の持ち味である長打力は存分に発揮して、その中で打率も残していきたい」と将来を見据えた。

 

計4本の本塁打を献上するなど投手陣が守り切れず、打線も青学大の強力な投手陣を攻略しきれない展開が続いた対青学大二連戦。しかし青木が開幕から4試合連続安打を記録、髙橋徹も大学公式戦初本塁打を記録するなど下級生の活躍は目覚ましい。

1週間を空けた次節、国学大戦で勢いを取り戻せるか。チームの「覚悟」が試される正念場に差しかかる。

 

◆試合結果◆
●中大 2-4 青学大〇

 

◆お知らせ◆
次戦は10月7日(火曜日)に明治神宮球場で行われる対国学大1回戦です。

 

(記事:齊藤さくら、写真:高橋美帆、寒田理菜、齊藤さくら)

 

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