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「いかにチームのために戦えるか」宮沢正史監督―中央大学サッカー部Jリーグ内定に伴う進路内定報告記者会見

12月22日 中央大学多摩キャンパス

 

中大サッカー部を率いる宮沢正史監督が多摩キャンパスにて行われたJリーグ内定選手記者会見に同席した。

▲会見場で笑顔を見せる宮沢監督

 

以下、記者会見コメント全文

―初めの挨拶

皆さんこんにちは。中央大学サッカー部監督の宮沢です。本日はお忙しい中、記者会見にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。今年1年間本当に苦しい戦いではありました。ただ、ここにいる5名の4年生の他にも4年生がいるんですけど、彼らが先頭に立って歯を食いしばって、中大らしく最後の最後まで諦めず戦ってくれたからこそ、残留という大きなことを成し遂げてくれたんじゃないかなと思っています。もちろんタイトルを取りたかったという目標はあるんですけれども、やはり今この時代どこが2部に落ちてもおかしくない、どこが1部に上がってもおかしくない、2部と1部の差はほとんどない、そういった戦いであります。そういう中で彼らが中心になって、もがいて、彼らが成長することによってチームが成長して、最後1部残留というものを果たしました。

これから彼らはJリーグに飛び立っていきます。彼らには話はしたんですけれど、やっぱり自分の力でつかみ取る、自分次第だということを彼らには伝えました。なかなか厳しい世界ではありますが、その中で、いかに自分が成長するために何をしたらいいのかというのを、常日頃考えて行動することが大事だということを、この2年間ずっと言い続けてきたので、それを体現して、実行して、自分が成長するために頑張ってくれるんじゃないかなという風に思っています。中大サッカー部のOBを見ていきますと、やはり(中村)憲剛をはじめ、古橋(亨梧)もそうですし、シュミットダニエルもそうですし、渡辺剛もそうですが、中大サッカー部から育って Jリーグで活躍して世界へ羽ばたいている選手も多くいます。J2でもJ3でも頑張っている選手もたくさんいます。やっぱり中大サッカー部はすごいなと思われるような、チームのために頑張れるような選手になっていってほしいなと思っております。チームが苦しい時にどれだけ頑張れるかというのは1年生の時から体験している5人であります。そういう意味では、いかにチームのために戦えるか、チームのために頑張れるかということをやり続ければ、やっぱりサポーターの皆さんは感じると思うんですね。そういうクラブを代表するような選手になってほしいなと思っております。憲剛もそうですけど、やはり同じチームでずっと頑張っていくことも大事ですし、移籍を含めながら自分をステップアップしていくことも大事だと思っております。そういう意味では常に向上心を持って、上を目指して頑張っていってほしいなと思っております。これから彼らが決意表明をしてくれると思いますけど、この時間が素晴らしい時間になりますように皆さんよろしくお願いいたします。

 

―今年1年を漢字一文字で表すと

もう今年1年を振り返ると「苦しむ」、「苦」でした。本当に勝てない状況が続いてですね、選手の顔色がどんどん暗くなってきて、私の白髪もどんどん増えていって、これどうしようかなと、ずっと悩み悩み考えてやってきたんですけど、私自身本当に苦しかったです。ただそれは選手に見せないようにずっと心にしまっていました。この苦しい高い壁というか、そういうのがあるとやっぱり人って成長できると思います。何もなくても成長はできますけど、より試練があるとそれを乗り越えた後には明るい未来があるということを信じて、今年1年間やってきました。これで2部に降格してしまったら、もう私の責任だなという風にずっと考えていましたので、彼らが中心になって本当に1部に残留してくれたことを本当にうれしく思っていますし、来年がすごい楽しみであります。この苦しみを経験することによって、来年、より日頃の練習もそうですし、試合に向かう気持ちもそうですし、その基準が今年1年間でだいぶ上がったと思います。来年が本当に楽しみであります。苦しいという漢字ではありますけども、その先には明るい未来があると信じて、また来年頑張っていきたいと思っています。

▲内定選手との記念撮影

 

◇宮沢正史(みやざわまさし)◇

生年月日:1978年4月24日(45歳)

経歴:中央大学サッカー部→FC東京(2001ー2006)→大分トリニータ(2007ー2013)・ベガルタ仙台(2008)(期限付き移籍)→FC岐阜(2014ー2015)

現役引退後

FC東京スカウティングスタッフ(2016-2017)→FC東京トップチームコーチ(2017ー2018)→FC東京U-15深川コーチ(2019)→中央大学サッカー部監督(2021ー)

 

(写真:山口周起、石井悠樹、佐々木絢子 記事:山口周起)