第102回箱根駅伝では往路3位、総合5位の結果を収めた中大は、同校100回目の出場となる第103回箱根駅伝での総合優勝を誓った。そんな2026年の駅伝シーズンの開幕を直前に控え、今回は9月に行われた菅平合宿で選抜メンバーに選ばれた1年生4人にインタビューをした。後半は德山博貴(法=市西宮)と門間蒼大(法=九州学院)の2人。中大に入学したきっかけや大学生活について迫った。(取材は9月15日に行いました)
(聞き手、構成:今村優斗)
──まず自己紹介をお願いします。
門間
「熊本県、九州学院高校出身の門間蒼大です。法学部で好きな食べ物はフレンチトーストです」
德山
「兵庫県の市立西宮高校出身で、法学部の德山博貴です。好きな食べ物はラーメンです」
──陸上を始めたきっかけを聞かせてください。
門間
「小学生までは水泳をやっていたんですけど、もともと走るのは好きだったので中学校から始めようと思っていて始めました」
德山
「小学校から中学校までずっとサッカーをやっていて、サッカーで走る練習をした時に自分が結構速いことが多くて、長距離得意なのかなとずっと思っていたんですけど、なかなか陸上部に入る機会がなくて中学校までは友達がサッカーをするからという理由でずっとサッカーをやっていたんですけど、高校に入って陸上に挑戦してみようかなという気持ちが芽生えたので高校から始めました」
──中大に興味を持ち始めたのはいつですか?また、それまで応援していた大学などはありましたか?
門間
「高2のインターハイ予選の時に声をかけていただいて、初めて声をかけてくれた大学が中央大学だったのでそこから意識をするようになりました。もともと両親が中大出身なので応援するというよりは少し気にかけていたという感じです」
德山
「小さい頃からずっと箱根駅伝は見ていましたが、陸上のことは詳しくなかったのでユニフォームがかっこいいからという理由で早稲田大学と青山学院大学は応援していたんですけど、自分が陸上を始めて中大に声をかけてもらったのは高1の秋で、全大学さんの中で一番先に声をかけてもらったので、そこから意識するようになって中大の駅伝の結果とかを意識して見るようになっていって、ここでやりたいなという気持ちが芽生えてきました」
──中大入学を決めた時期と、その決め手となった理由を教えてください。
門間
「高3になる前の3月頭くらいに決めて、青学大と中大で迷っていたんですけど、青学大が箱根駅伝でずっと優勝していて、中大は30年優勝できていないので、チャンピオンを倒すためであったり、あと大学陸上は箱根駅伝だけではないと思っているので、トラックでも中大は良い結果を残しているので、トラックとロードの両立を考えた時に中大の方が良いと思ったのが決め手です」
德山
「高2の秋に中大に行くと決めました。それまではずっと高校で陸上をやめようかなと考えていて、勉強で大学に行こうと思っていたんですけど、大会の遠征の時に高校の先生と2人でご飯を食べる機会があって、その時に『お前は陸上をやった方がいいよ。箱根駅伝を経験できるのは世の中でごく一部しかいないから』とかそういう話をしてもらって、確かにそうだなと自分の中で腑に落ちたので関東で駅伝をやりたいなと思いました。中大にした決め手は声をかけていただいた大学の中で一番強いのが中大だったので、自分が学年の中心となって引っ張っていくというよりは自分よりも強い同級生がたくさんいる強い大学に来てもまれる方が自分にとっても成長ができるかなと思ったので中大を選びました」
──グラウンドから離れている茗荷谷キャンパスの法学部にした理由を聞かせてください。
門間
「もともと法律に興味があって、法律を通して世の中の仕組みとかを知りたくて法学部にしたんですけど、いざ入ってみたらちょっと難しくて(笑)内容はあまりついていけてはないです」
德山
「経済学部と法学部で迷っていたんですけど、経済学部は学ぶことがなんとなく想像できたのに対して法学部は世の中の決まりとかを学習することが、高校以前に全然学んでこなかった内容なので、そういう点に興味があって法学部にしたんですけど、グラウンドからも遠いし、1限がある日とかは4時半に起きて朝練をして電車も満員なのですごく大変で、特に夏とかはキツすぎてたまに後悔はしてしまいますね」
──中大の練習の雰囲気や寮生活の感じなどはどうですか?入った頃と比べて変化はありましたか?
門間
「いろいろな人のインタビューを聞くと、オンオフがしっかりしているというところはあるんですけど、そこは強い大学ならだいたい一緒かなと思っていて、中大ももちろんできているし、やっぱり仲がいいなと感じて1年生も仲いいよね、?」
德山
「いいっすね(笑)」
門間
「仲良くて、タテとヨコのつながりがしっかりできていて、和気あいあいとしていていい雰囲気だなと思います」
德山
「高3の時に一回中大の練習の体験に行かせてもらったんですけど、そこで感じたのはすごく練習がしんどいなっていうので、練習の量もですし質もすごく高くて、それは高3の頃から感じていたんですけど入学してからも練習の量に慣れるのは苦労しましたし、7月頃にやっと慣れてきたなと思ったら夏合宿が始まってしまったりして、夏は1000㌔くらい走っている先輩もいて高校と比べても距離が倍くらい伸びてすごくきついんですけど、休む時はしっかり休めているというかみんなで食事の時にコミュニケーションを取るのもそうですし、オフの日はみんなで美味しい食べ物を食べに行ったりして、陸上はすごくきついけどそれを頑張るためのエネルギーというものを人間関係で養えている感じがして、バランスが取れていていいなと感じています」
──同部屋の先輩はどなたでどんな感じですか?
門間
「前期は本間颯さん(経4)で、今は藤田大智さん(文4)ということで4年生で豪華なメンバーなんですけど、本間さんは部屋でも結構喋ってくれて優しいなっていうのはすごく感じて、藤田さんは悪い意味ではないですけど、部屋の中ではほぼ喋らず一人の世界を作り出しているんですけど、だからといって不自由とかそういう訳ではなくて、自由にしていいよとは言われているので、どちらも憧れの先輩というかかっこいい4年生だなと思います」
德山
「前の部屋長が七枝直さん(法3)で今が三宅悠斗さん(文2)なんですけど、2人は結構喋る方で特に七枝さんはすごく元気で部屋の中でも冗談とかを言ってくれてとても楽しかったし、一緒に夜中にカップラーメンとかを食べたり、あ焼肉もしたな、そういう出来事があってすごく楽しかったです。三宅さんとはまだ3日くらいしか一緒に過ごしてないんですけど、すごく優しいし明るいし、すごしやすい部屋で良かったです」
──大学に入ってから印象に残っているレースを教えてください。
門間
「あまりレースは出られていないですけど、やっぱり男鹿駅伝は一番ソワソワしたというか、自分がアンカーだったんですけど、自分だけのレースじゃないという点を感じたので印象に残っています」
德山
「関東インカレかなと思っていて、高校からずっと3000㍍障害をやっていたんですけど、高校である程度結果を出した中での関東インカレで負けられないプレッシャーと闘う中での大会で、結果は自分の思うようにはいかなかったんですけど、プレッシャーと闘いながら結果を出していかないといけない難しさも感じましたし、高校の頃に勝っていた同級生が自分より強くなっていたりして、刺激をもらったというか自分も守る立場にいてはいけないなと思って、せっかく強い中大に入らせてもらったので自分がどれだけ成長しても満足しないようにずっと前進し続けないといけないなという気持ちを持つきっかけとなったのが関東インカレでした」
──お二人の走りの強みはなんですか?
門間
「積極的に走れることと、単独走ができるところです」
德山
「自分で言うのも恥ずかしいですけど、最後の勝負強さですね。レースの中盤でキツくなってしまうことが多いんですけど、そこから粘って最後に差し切るといったレースが今までも多かったので自分の強みかなと思います」
──試合前のルーティンはありますか?
門間
「スタート直前のOn your marks と言われる前に膝を曲げて大きくジャンプすることです」
德山
「試合前にサプリ飲むんですけど、それを飲んだら自分の中で行けるんじゃないかなという気持ちが出てくるのと、あとはスタートラインに立った時に大声で『よっしゃ!』と言うのがルーティンです」
──憧れや目標にしている選手はいらっしゃいますか?
門間
「僕は今までも憧れの選手とかはいなくて少し趣旨からはズレるんですけど、妹が水泳をやっていて全国でもトップクラスなので、目標ではないですけど身内にそういう人がいることですごく刺激をもらっているので、兄として負けていられないなとは常に感じています」
德山
「憧れの選手は同級生で同じ兵庫県出身の新妻(早大)で、高校の頃からずっと近くで走りを見てきて高3の頃は特に勝ちたいなとずっと思って練習してきたんですけど、全然影すら踏めずに高校が終わってしまって、大学では彼も前半苦しんでいたんですけど今は強くなってきていて、ずっとトップの位置にいるのに強くなり続けるというメンタルを持っていることがすごいなと思って、やっぱり彼に勝ちたいという思いがあって大学でも陸上を続けようと思った理由の一つでもありますし、差はすごくあるんですけど4年間で追い抜いていけるようになりたいというモチベーションとなってくれている選手です」
──ここから箱根駅伝に関する質問になります。
──藤原監督が5区を走られてから、それ以降中大が5区で区間5位以内だったのが25年間で4回。5区への意欲やご自身の山への適性などどうお考えですか?
門間
「下りより上りの方が得意なんですけど、もし5区を任せてもらう機会があればしっかり役割をまっとうするんですけど、平地か山かと言われたら平地が希望なので、そういうシチュエーションにならない限り志望という形はないかなと思います」
德山
「入学当初は一番走りたかった区間が5区で自己紹介の時にも言ったんですけど、山が苦手でも得意でもなくてこの合宿でも山を全く走れなかったわけではないんですけど、山以上に平地でポイント練習とかも走れるようになってきて、やっぱり観客が多いのが平地の区間なのでよく考えたら平地で走る方が楽しいのかなと思ったり、あとは今の中大の弱点というのが8、9、10区が穴だと監督からも言われているのでしっかりそこで走れるくらいの走力をつけて箱根優勝の力に加わるということが自分の今の目標として定着してきているので、山を走るとなれば意欲がないわけではないですが、やっぱり平地の方が走りたいので自分が走るしかないという機会が来れば走るかなという感じです」
──ちなみに2007年の5区で好走された方はどなたかご存じですか?お二人の身近な方です。
德山
「いやマジで分かんねえな、、(笑)」
門間
「あーー、分かった、分かった」
德山
「えマジ?」
門間
「言っていい?」
德山
「言って言って、自信ないわ」
門間
「山本亮コーチ!」
德山
「うわマジか!」
──正解です!素晴らしい!
──箱根で他に走りたい区間があればお願いします。
門間
「もちろん往路は走りたいですけど、今の中大は力があるので一年目は現実的に考えたら、8、9、10区が穴だと監督から常々言われているのもありますし、特に8区は自分の地元である藤沢市を通るので走りたいです。2年生以降は中大の主力になって往路を担って箱根優勝に貢献できるように頑張りたいです」
──熊本にはいつからいたんですか?
門間
「熊本生まれで、幼稚園入る前に神奈川に引っ越して、高校からもう一度熊本に戻って、祖父母が熊本にいるんですけどそれとは別に九州学院高校に惹かれて熊本に行きました。出身は熊本ですけど、育ったところは神奈川なので地元は神奈川です」
(質問戻ります)
德山
「友達の家が9区の近くにあるので自分も一年目は現実的に復路の特に9区を走りたいと思っていて、二年目以降は勝負を分けるのが往路だと思っていて1区から4区までを任されるような選手になって頑張っていきたいです」
──駅伝シーズンの目標を聞かせてください。
門間
「9月初めにけがをしてしまって練習から離脱しているのでまずは復帰をして、最高で全日本からで最低でも箱根からは絡んでいって、1年生だからこそできる走りだけど1年生らしくない走りをしていきたいと思います」
德山
「出雲駅伝から出場するんだという気持ちがないと三大駅伝を全部出られないと思うのでもちろん出雲も走るつもりで練習していますが、現実を考えると全日本から走りたいと思っていて、箱根駅伝は自分が関東に来る最大の要因になったことなので、箱根駅伝だけは絶対に今シーズンから走ってやるんだという気持ちを持って頑張っています」
──最後に4年間の目標をお願いします。
門間
「トラックは一回でもいいので日本代表を経験してみたいです。駅伝では一番は箱根駅伝なので、箱根駅伝では区間賞、もっと貪欲に言えば区間新を獲って優勝したいと思います」
德山
「自分の専門種目である3000㍍障害で4年間の間に日本代表になって三浦龍司さん(SUBARU)たちと肩を並べて戦いたいなということが一つ目の目標です。二つ目の目標は箱根駅伝で区間新記録を出して箱根の歴史に自分の名前を刻むことを目標に頑張っていきたいです」
──門間選手は8月のユタ合宿に参加されたということで、それを振り返ってみてください。
門間
「初めての海外遠征ということですごくワクワクもありましたし松尾翼(文1)と行ったんですけど、あっちでは2人で生活しないといけないですし、生活を手助けしてくれるコーディネーターの方もいらっしゃいましたが、基本的に行動や練習をする時は2人なので心配もありましたが、2人で助け合いながら約20日間の遠征を乗り切って練習も120%メニューを消化できたので、今は故障してしまっているんですけどその成果を秋冬で出せたらなと思います」
ーーー番外編ーーー
──お互いの第一印象はどうでしたか?
門間
「入試?」
德山
「そやな、入試の時(12/1)やな。門間くんは第一印象はすごく真面目で都大路の目標とかを聞いたんですけど、すごく真面目に返してきてくれて『こいつめっちゃ真面目やな』と思って最初はちょっと大丈夫かなと思っていたんですけど、真面目だけどいいところが真面目で、抜けているところは抜けてるし、結構いじり甲斐があって楽しい(笑)ので、いい友達で楽しいです」
門間
「(德山の)髪の毛がボサボサしてんなーって(笑笑)というのは冗談で(笑)、話しやすいなと感じて最初に話しかけた時も気さくに話してくれて、関わりやすいな、いい友達になれそうだなとはすごく感じました」
──先ほど栗村選手と蒲生選手にインタビューした時に、学年リーダーは門間選手一択だとおっしゃっていたのですが、お二人も同じような考えですか?
德山
「門間くんです(即答)」
門間
「自分ですね(即答)。
まあ大学生なのでそんなにまとめることもないですけどね」
德山
「はっきり言ってくれるなと思っていて、大学生になるといろいろオブラートに包んで言うことが多くなるし、自分も友達と私生活の会話だったら単刀直入にはっきり言ったりしますけど、門間くんは大事な場面とかみんながなかなか言い出せないようなことを単刀直入に相手のことを思って言ってくれると感じているので、それはなかなか他のみんなにはない力ですごく助かっています。それが門間くんが信頼される人になっている理由かなと思います」
──学業の方はどうですか?
門間
「せーので言う?単位数」
德山
(笑笑)
門間、德山
「せーのっフル単!!」
門間
「結構心配だったんですけど良かったです」
──民法も取れたんですか!陸上との両立すごいですね!
德山
「みんなで頑張りました!夜中の11時くらいまでみんなと勉強していて、本当に難しいんですよねあれ。4人で必死になってやって、いけたかなってくらいでした」
──以上です。ありがとうございました!

▲4年間の目標を色紙に書いた德山(左)と門間(右)
今後も順次インタビューをお届けします!次回の更新は10月5日です。お楽しみに!



