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仮想予選会&全日本、トップ本間自己ベスト!―大矢運送杯中央大学記録会

2024年3月23日 中央大学多摩キャンパス陸上競技場

藤原正和駅伝監督が「ニ週間前の学生ハーフが予選会と仮定した時に今日は全日本大学駅伝になる」と話したように例年以上に重要な位置付けとなった中大記録会。10000㍍に多くの選手がエントリーし、本間颯(経1)がチームトップ、2位は今春入学予定の岡田開成(新)、3位は学生ハーフで中大トップを飾った白川陽大(文2)が自己ベストをマークした。

3月下旬らしからぬ寒さが残る中、レースがスタートした。先頭集団のペースメーカを務めたのは湯浅仁(経4)。28分30秒を狙っていたという第一集団に本間、岡田、白川の三人が喰らいついた。湯浅が抜けた後は本間が集団を引っ張り、一時は岡田が前に出るシーンも。ラスト一周は本間と岡田がデットヒートを繰り広げたが、本間が意地を見せ1着でフィニッシュした。

▲左から白川、岡田、本間、湯浅

本間は「自己ベストが出てうれしい気持ちがある一方で(28分)30秒を切るというのが目標だったので悔しい」と振り返る。新入生が入り学年が一つ上がることで「今まで付いていけばいいだけだった練習が自分たちが引っ張らなければいけない」と立場の変化が良い影響を与えていることを明かした。

大学入学前にも関わらず、28分38秒という衝撃的な記録を残した岡田は「最後離れてしまったのが課題ではあるが、途中先輩に頼るのではなく自分で引っ張ってレースを作ってその中でタイムを出せたのは、良かったかなと思う」と冷静に分析。「初めての10000㍍でもあったので『長い』というのが感想としてある」と初レースであることを思い出させる瞬間も垣間見せた。

▲手を広げてゴールする岡田

28分台を目標とした第二集団には山平怜生(法3)、鈴木耕太郎(法1)、藤田大智(文1)が粘りのある走りで山平は28分台、鈴木と自己ベストを約20秒更新した藤田は29分台一桁のタイムでレースを終えた。藤田は「いつもなら苦しくなってから一気にペースが落ちることが多かったが今日は苦しくなってから粘ることができた」と成長を口にした。

▲(左から)第二集団でレースを進めた鈴木、藤田、七枝直(新)

藤原監督は「ある程度収穫のある内容になった」と今大会を統括。予選会という近年とは異なるスケジュールの中で迎えるトラックシーズンとなるが、「4月はもう一回練習しようという話をしている。4月、5月はどちらかというと強化し直してという頭でいる。やはり予選会校ですし、今年はあまり試合数出すよりも一個一個集中して出していこうと思っていますので新人も含めてもう一回作り直し」と今後を見据えた。

5月には関東インカレも控えている。今大会で多くの成果と課題を見つけた選手のさらなる進化を見逃すわけにはいけない。

 

◆大会結果◆

①本間颯(経1)28分33秒76 PB

②岡田開成 (新)28分38秒30 初

③白川陽大(文2)28分45秒07 PB

④山平怜生(法3)28分59秒93 

⑤藤田大智(文1)29分08秒55 PB

⑥鈴木耕太郎(法1)29分08秒91

⑦七枝直(新)29分14秒56 初

⑧吉中祐太(文2)29分22秒17 

⑨園木大斗(法4)29分23秒37

⑩佐野拓実(経3)29分25秒55

⑪並川颯太(新)29分25秒84 初

⑫原田望睦(新)29分28秒96 初

⑬佐藤宏亮(文2)29分37秒21

⑭佐藤蓮(法1)29分40秒52

佐藤大介(新)29分41秒92 初

⑯田原琥太朗(新)29分58秒62 初

⑰伊東夢翔(経2)30分00秒66

⑱三浦彰太(新)30分33秒66 初

⑳後藤琉太朗(文1)32分15秒50

髙沼一颯(経3)DNF

山﨑草太(文1)DNF

◆コメント◆
白川

ー今日のレースプランは

「今日は2週間前のハーフとセットということで、レースプラン自体は第一集団で行くっていう感じで、何分何秒で走ろうっていうのはなくて集団に着いていくっていう感じでした」

ー今日のレースを振り返って

「良い形でレースが進んでくれて、自分の中ではもっと行けたかなと思うんですけど、ハーフとのセットでそれなりに自分の中でまとめられたかなと思うんですけど、予選会全日本って考えた時にここでもう一段階上がらないと目標の達成にはならないと思うので、そういう面ではちょっと課題も残ったかなと」

ー今後その課題を受けてどう練習していきたいか

「この冬やってきたことは間違っていなかったと思うので、それを継続させるというか、上に駿恭(吉居)、溜池(一太)がいるのでそこに少しでも喰らいついていけるような練習、具体的にこういった練習っていうのはないかもしれないですけど、上に合わせた練習を常に心がけていきたいなと思います」

 

山平

ー今日のレースを振り返って

「5000通過までは余裕もっていこうって感じで後半上げるプランだったんですけど後半ちょっと落ちた中でラスト1000であげてギリギリ28分台ってところ出せたので、学生ハーフが微妙だった部分もあった中で今日はまとめられたかなと思います」

ー次のレースに向けて

「トラックシーズンに入っていく中で大きい大会では関東インカレなので上位入賞を目指してやっていきたいと思います」

 

 鈴木

ー今日のレースを振り返って

「3000m通過ぐらいで思ったペースでいってなくて、そこでちょっと精神的にやられてしまってきつい状態から立て直すのに時間がかかって、ラストスパートまでに自分の体勢が整えられなくて自分の力が出し切れなかったというところが一番も課題点かなっていうところでした」

ー宮崎合宿の取り組みはどう評価するか

「宮崎合宿でたくさん距離を踏んでハーフの適性力をつけるっていうところで、学生ハーフ後の10000mでも練習のためにっていうところでたくさん練習することを意識しました」

 

(記事:二村沙羅、写真:功刀萌恵、日向野芯、山﨑響)

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