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田邉400m準優勝!2年生植松・岡田が決勝進出の活躍みせる―第109回日本陸上競技選手権大会

2025年7月4日~7月6日 東京・国立競技場

国立競技場で3日間にわたり行われた日本選手権。東京2025世界陸上競技選手権大会の日本代表選考を兼ねている今大会は、日本トップレベルの選手が集い盛り上がりを見せた。中大からも短距離、長距離ともに多くの選手が出場し、男子400mでは日本インカレで連覇を達成した田邉奨(商2)が準優勝を飾ったほか、男子200mでは植松康太(総2)、男子5000mでは岡田開成(法2)が決勝に進み大きなインパクトを残した。


男子5000m予選には1組に岡田、佐藤大介(文2)、吉居駿恭(法4)、本間颯(経3)、3組に濵口大和(法1)、藤田大智(文3)、溜池一太(文4)が出場し、岡田が組2着、全体の6番手で決勝に進んだ。「決勝はいけたらいいなくらいの感じ」だったと言うが、調整は「ばっちり出来ていた」と自信を持ちレースに臨んだ。序盤から集団の中でレースを進め、残り2500m付近で川田啓仁(埼玉医科大学G)がトップに出たのを皮切りに宇田川瞬矢(青学大)らとともに一気に前に詰め、決勝へ進出することができる6番手まで順位を上げる。「塩尻(和也 富士通)さんがどこかでロングスパートをかけると思っていた」という予想の残り3周のタイミングで先頭に出た塩尻に付き、スパートをかける。ラスト100mで周りを振り切り2着でフィニッシュした。自己ベストまであと5秒という好タイムにゴール後にはガッツポーズも飛び出し、「あとは自分の力を最大限出すだけ」と決勝へ向けて意気込みを語った。

▲ゴール後ガッツポーズをする岡田

男子3000m障害決勝には柴田大地(文3)が出場。序盤は前方でレースを進めていたものの残り2周半付近でのスパートに付いていくことができず10着でのフィニッシュとなった。「8分15秒と優勝を考えてしっかり準備してきて自信はあったので悔しい」と満足のいく結果にはならなかったものの、「調整に関しては自分の感覚とのギャップを今後見ていかないといけない」と課題は明確になった。先月に行われたTrack Night Viennaで同種目に挑戦するなど着実に成長を見せている柴田。次のレースとなるホクレン網走大会での5000mへ向けて「しっかり作り直していきたい」と目標を語った。

▲ハードルを超える柴田

男子100mには三井一輝(法4)と小室歩久斗(法1)が出場。ともに予選を通過する活躍を見せたが、準決勝で敗退となった。最後の日本選手権となった三井は「予選はいい感じだったが準決勝で走り崩れてしまったのでそこは反省点」と語り、一方で初めての日本選手権を走りぬいた小室は「周りの選手全員が自分より上の選手ばかりですごくいい経験になった」と刺激と収穫を得ていた。
次戦は岐阜県で行われる日本選手権リレー。関東インカレ、全日本インカレと2冠を達成した4×100mリレーで再び頂点を目指す。

▲最後の日本選手権となった三井

 

大会2日目の最初の種目となった200㍍予備予選にはエケジュニア瑠音(法3)が出場したが、予選出場はならなかった。全日本インカレ400㍍で連覇を達成した田邉は予選から中大記録を更新する快走を見せた。最後の直線で前を行く実業団選手をとらえ、組1着でフィニッシュ。1500㍍予選に出場した寺田向希(文2)は、序盤から先頭集団の前方でレースを進めたが、残り2周からのロングスパートについていけず予選敗退となった。200㍍予選には植松が出場。着順での通過とはならなかったが、抜群のスタートダッシュを決め、プラス通過で決勝へ駒を進めた。

 ▲力走する寺田

 

大会3日目の男子400m決勝には、前日の予選で自己ベストを更新した田邉が出場。最後の直線でスパートをかけ、競り勝った田邉は3番手でフィニッシュ。トップの佐藤風雅(ミズノ)がコーナー内側のラインに入り失格となったため、田邉は2位で表彰台に上がった。タイムは45秒39で、連日の自己ベスト更新を果たした。レース後、「45秒2台に乗せて優勝するというところが目標だったのでだいぶ悔しい」と口にした一方、今シーズンを通しては「全カレから日本選手権で自己ベストを連続して出せたっていうのは、そこはよかったのかなと思う」と前向きに振り返った。

▲レース後ガッツポーズを見せる田邉

 

続く200m決勝には植松が出場。決勝のレースは、学生記録を持つ飯塚翔太(OB・現ミズノ)や、パリオリンピックに出場した鵜澤飛羽(JAL)など有力な選手らが名を連ねた。植松は「チャレンジャーとして、大先輩の飯塚さんとか鵜澤さんとかに胸を借りるつもりで臨んだが、全然勝負させてもらえずに、実力不足を感じた」と7位でフィニッシュ。4月の学生個人以降、なかなか結果が出なかった中で「やっと抜け出す糸口が予選で見えた」反面、「それを2本まとめる実力がなかった」と課題も口にした。次戦の日本選手権リレーについては、「関東インカレ・全カレと続いて3冠目、自分の役割を果たせればなと思う」と意気込みを語った。

▲フィニッシュ後の植松

 

注目が集まった男子5000m決勝。中大からは予選で組2着の好走をみせた岡田が出走した。序盤から集団の後方に位置し、「森凪也さん(OB・現Honda)や、鈴木芽吹さん(現トヨタ自動車)をしっかりマークして上がっていくというレースプラン」で臨んだ。終盤、塩尻和也(富士通)が前に出ると、そこから集団は崩れスピード勝負に。岡田はなんとか先頭集団に喰らい付いたが11周目付近で引き離され、以降は苦しい展開となった。レース後「思ったよりもお二方(森・鈴木)が後ろにおられて自分のプランとは違う形になってしまった」と振り返り、次戦のホクレン10000mについて「次はしっかり力を付けていきたい」と述べた。

▲「いい走りではなかった」と話す岡田

 

 

◆大会結果◆

1日目

男子100m予選
2組
③三井一輝(法4)10.31
6組
④小室歩久斗(法1)10.36

男子5000m予選
1組
②岡田開成(法2)13:39.91
㉔佐藤大介(文2)14:13.52
㉗吉居駿恭(法4)14:24.00
㉙本間颯(経3)15:00.11
3組
⑬濵口大和(法1)13:52.59
⑯藤田大智(文3)14:00.34
⑰溜池一太(文4)14:00.57

男子3000m障害決勝
⑩柴田大地(文3)8:47.71

男子100m準決勝
1組
⑦小室歩久斗(法1)10.38
2組
⑦三井一輝(法4)10.49

2日目

男子200m予備予選
3組
⑦エケジュニア瑠音(法3) 21.44

男子400m予選
1組
①田邉奨(商2) 45.41 

男子1500m予選
1組
⑫寺田向希(文2) 3:49.96

男子200m予選
2組
③植松康太(総2) 20.84

3日目

男子400m決勝
②田邉奨(商2) 45.39 PB

男子200m決勝
⑦植松康太(総2) 21.03

男子5000m決勝
⑫岡田開成 (法2) 13:54.64

 

(記事:琴寄由佳梨、遠藤潤、酒井奏斗 写真:遠藤潤、琴寄由佳梨、山崎響、大畠栞里、酒井奏斗、庵原悠史、本間理子)

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