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【箱根駅伝特集2023/勇往邁進】第7回 若林陽大主将(法4)

今季は出雲駅伝3位、全日本大学駅伝7位という結果の中大。三大駅伝はとうとう箱根駅伝を残すのみとなった。「総合3位以内」という悲願に向け、勇往邁進。大会を直前に控えた選手たちは何を語るのか。

第7回は主将の若林陽大(法4)。箱根駅伝は1年次から3年連続で6区を任され、好走をみせた。今年は主将としてチームをけん引。主将としての苦悩や同期の存在、最後の箱根に懸ける思いを赤裸々に語った。取材は12月2日に行いました)


▲全日本駅伝では5区を好走

飛躍の4年間

——4年間を振り返って
「まず、苦労した部分が大きかったなというのは一つありますね。(大学に)入ってきてシードをなかなか取ることができなかったり、自分自身、箱根でいい走りができなかったというのは思いました。ただ、去年やっと全日本でのシードだったり、箱根のシードを久しぶりに取ることができて、やっと少しずつ練習の成果が報われてきたなというのは感じて、そういった点では3年目からはすごく楽しかったなという印象です。」

〈1年生〉
「1年生の頃はただ箱根駅伝だったり、大学での生活も何も分からない状態で入ってきて、先輩についていくだけの生活をしていて、その中で初めて箱根駅伝というものを走って、このままじゃだめだなとすごく感じました。もっと自分自身がチームの軸となっていかないといけないなと思ったことを覚えています。やはり、箱根が一番記憶に残っています。

〈2年生〉
「2年生になって、チームを引っ張っていくわけではないが、シードをずっと目標にやってきて、その目標に届かせるために自分自身上級生になって、そこは自覚を持てたかなと思っています。ただ、チームとしてうまくいかないことが多かった2年目だったのでそこは苦しかったです。」

〈3年生〉
「全日本、箱根とシードを取れてうれしかったのと、大学に入って初めてチームの目標を達成できてうれしかったです。ただ自分自身、全日本を走っていないというところと、箱根も思ったような走りができなったというところで、チームの結果はうれしかった反面、少し悔しい気持ちは残っていましたね。」

─今シーズンを振り返って
「去年の箱根からなかなか状態が上がらない中で夏まで来てしまって。結局トラックでは自己ベストも出すことができなくて、情けないシーズンになったというのは感じています。ただ、全日本は状態が上がりきっていない中でしたが最低限の走りはできたので、そこから今練習を積んでいるところです。終わりよければすべて良しではないですが、最後は箱根で有終の美を飾りたいなと思っています。」

主将としての1年

▲肩を組む4年生(左から)中澤雄大(経4)、若林、千守倫央(商4)

──主将として1年間どのような思いでやってきましたか
「チームの結果は監督、コーチ、選手間であればキャプテンの責任だと思っているので、そういったところでかなりプレッシャーを感じてやっていましたね。」

──そのプレッシャーは競技に影響しましたか
「前半シーズンは、自分がやらなきゃいけないというか。すごく考えすぎていた部分はありました。夏合宿ぐらいに監督に『考えすぎなくていい』と言われて、そこからは少しずつ状態も上がってきました。チームのためにという思いが少し空回りしていた部分はあって、そこは少し良くなかったなと思います。自分がやらなきゃという思いは強かったですね。」

──今は自然体という感じですか
「そうですね。監督に『自然体でいい』と言われて、そこから自分の走りも良くなってきたので、今は特に自分がこれしなきゃ、あれしなきゃということは考えずに、自然体なキャプテンとしてやっています。」

集大成に向けて

▲箱根では3年連続6区を務めた(©Getsuriku)

──前回の箱根からチームとしてどのような切り替えを行いましたか
「結果は6位でしたが3番争いをしていたりだとか、上の順位で走ったということは全員が自信になりました。6位でしたがそれ以上の価値がある6位だったというか、僕たちも全然戦えるんだということを感じて、チームとしてもっと練習すれば僕たちもやれるという思いがあったので、そのような思いを常に後輩たちだったり同級生と共有しながらやってきました。」

──具体的にどのようなことを共有したのですか
「チームの目標を全日本、箱根は3位と掲げていて、昨シーズンの走りを見て3位は狙えるということ、確実にレベルアップしていること、練習の質も高くなっているというところをチームのみんなと再確認することで、気持ちの面で自信をつけてあげるというか、そういうことの投げかけはしてきましたね。」

─箱根6区に懸ける思いはありますか
「特にないのですが(笑)。自分は走れるのならどこでもいいと思っていて、1、2年生の頃はシード獲得だったり、今年であれば3位というチームとしての目標を掲げているので、その3位という目標を達成できるように、自分が1番チームに貢献できるところで走れればいいなと思っています。任された区間で全力を出したいなと思います。」

──やはり箱根に懸ける思いは強いですか
「そうですね。箱根駅伝を目指して中大に入ってきているので、そこの思いだけはチームの誰にも負けないと思います。」

─今のチームの雰囲気はいかがですか
「出雲3位という結果ですごく自信をつけて、全日本で中野翔太(法3)と吉居大和(法3)の状態が上がらない中での7位という結果で、目標の3位には届きませんでしたが、それを奮起にチーム全体が今、箱根3位に向けて頑張っている状態なのですごくいい形で箱根に入れるのではないかなとと思います。」

仲間と共に歩んだ4年間

─4年間やってきて、今はどのような心境ですか
「あっという間だったなと感じますね。同時に寂しいなという気持ちもありますね。1年生の頃からずっと仲良くやってきた分、チームメイトと離れるのは寂しいというのは正直ありますね。」

─4年生の良さを教えてください
「仲がいいところですね。何をするにもみんな一緒でという感じで、横のつながりというか団結力はどの学年よりもあると思います。」

─4年生の中で、共通した箱根に懸ける思いはありますか
「やはり4年生で立てた目標が全日本、箱根で3位なので、そこへの共通認識は全員が持っていると思います。それは例え、メンバーに入る、入らないに関係なく。走る、走らない、補欠に回ったとしても、その思いだけは全員が持っていると思います。」

(取材:小幡千尋、二村沙羅、松本あゆみ、構成:小幡千尋)

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