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三大駅伝の幕開け、強力オーダーで臨むも主導権握れず5位ー第38回出雲全日本大学選抜駅伝競走ー

2026年10月12日 島根・出雲大社~出雲ドーム

大学駅伝の幕開け、出雲駅伝。三冠の目標を掲げる中大は前半区間に主力選手を並べるという「勝ち」を意識したオーダーで臨んだものの終始流れに乗ることはできず、5位でレースを終えた。

 

◆大会結果◆
①早大 2時間5分56秒

②國學大 2時間6分54秒

③アイビーリーグ選抜 2時間7分24秒

いずれも大会新記録

⑤中大 2時間7分36秒〈大会新〉

1区 8.5km   藤田大智(文4)22分51秒 区間3位

2区 5.8km   岡田開成(法3) 15分51秒 区間4位

3区 8.5km   三宅悠斗 (文2)23分36秒区間4位

4区   6.2km   濵口大和 (法2) 17分29秒 区間6位

5区 6.4km   柴田大地(文4)17分41秒区間4位 区間新

6区 10.2km   栗村凌(法1)30分08秒区間7位


序盤から主導権を握るべく、スターターとして投入されたのはエースであり主将の藤田。号砲とともに出雲大社の大鳥居を駆け出し、そのまま先頭に立つ。序盤からレースを動かし、流れを作る。苦しい表情が浮かび始めるも依然として先頭をキープ。レースは残り1キロをすぎた頃に動く。各大学がスパートをかける大混戦。藤田も懸命に腕を振るが最後は競り負け、3位で襷を繋いだ。レース後、藤田は自身の走りを「0点に近い」と評価するも「残りの5人が粘ってくれた」とチームメイトへ労いの言葉を送った。

 ▲序盤からレースを動かした藤田

 藤田から襷をもらったのはともにエースとして名が挙がる岡田。第一中継所を飛び出すと2キロを過ぎた頃には先頭・駒大に追いつく。7校による先頭集団でレースは形成される。最短区間であり、スピード勝負の2区。各校の競り合いも熾烈になる。残り800㍍で先頭へ。戦略の面でもこのまま勝ち切りたい中大であったが第二中継所目前で早大に先頭を譲る。2位で襷は三宅へ渡る。岡田はレースを振り返り「思うようなレースができず、使われてしまった」と悔しい表情を浮かべた。昨年は区間賞に輝いたものの今年は区間4位。自身の結果については「区間賞はマストで取らないといけない立場だった。 現実しっかり受け入れて、次に繋げていかないと」と語った。


▲先頭集団でレースを展開した岡田

ここまでの展開について藤原正和駅伝監督は「抜け出したい意図があったので後手にまわってしまった」と分析した。

前日会見で藤原監督から「注目の選手」として名前を挙げられた三宅悠斗(文2)。実力者たちがしのぎを削る3区で、その期待に応えるべく序盤から積極的な走りを見せた。
初めての出雲駅伝、岡田から2位で襷を受け取った。「1〜3区でいい流れをつかむプラン」の中で前半の流れを4区以降へつなぐ役割を担った三宅。「出雲からしっかり優勝を狙っていくつもりで準備した」という言葉の通り、序盤から早大鈴木と並び1位集団に位置取った。
4㌔に差し掛かる頃、キップケメイ(日大)が8人抜きで先頭に立つと、三宅は7秒差の2位集団へ。先頭との距離が広がる中でも、鈴木(早大)と共にその背中を追った。残り1㌔を切ったところで鈴木がスパート。わずかに差をつけられたものの、先頭と16秒差の3位で濵口へ襷を繋ぎ「主力の走り」を見せた。

▲主力の走りを体現した三宅

 昨年2区11位で悔しい思いをした濵口大和(法2)は、今年4区にエントリー。3位で三宅から襷を受け取ると首藤(日大)や新妻(早大)といったルーキーの背中を追った。
前半区間に主力を置き、先行逃げ切りを狙った今大会。アンカーの栗村につなぐまでに差を広げる区間配置の中で、濵口も先頭で襷を受ければ、そのまま逃げるプランを描いていた。しかし先頭を争う展開となり、藤原監督からは「ガンガン前を追っていく走りをしていけ」と背中を押された。

しかし、先頭に立つことはかなわず。終始新妻、首藤に続く3位をキープし、5区へと襷をつないだ。順位を守った一方で「先頭が見える位置で三宅から渡されたので、先頭には追いつきたかった」と振り返った言葉には、前を捉え切れなかった悔しさがにじんだ。

▲悔しい結果に終わった濵口

3位で襷を受けた柴田は、「まずは2番に上がって早稲田から5秒〜10秒数秒差で渡すっていうところをイメージしていた」と先頭との差を詰めるための積極的な走りを見せた。しかし、先頭を走る山口(早大)のペースには及ばず、区間新記録ながらも区間4位で最終区間に望みを繋いだ。レース後には「本来自分が勝負決めるところで走らなきゃいけなかったんですけど、結果を出せなくてチームには迷惑かけたなと思う」と話し、最初で最後の出雲駅伝は悔しい結果に終わった。

 

 ▲区間新記録、区間4位でレースをまとめた柴田

 アンカーには、三大駅伝デビューとなるルーキー栗村。「この先チームが頼っていかないといけないし、早めに(他大の)エースたちにぶつけて成長を促したい」という藤原監督の期待によってエース区間を任された。
序盤、後ろから迫る国学大にかわされると、その後は「苦しい走りになってしまった」と後ろの集団に飲まれ順位を落とした。しかし、追いつかれた帝京大にラストで競り勝ち5位でフィニッシュ。山本コーチも「最後競り勝って、5位でゴールしてくれたのがすごく立派だった」とその走りを高く評価した。

 ▲アンカーを務めた栗村

 中大は大会新記録となる2時間7分36秒をマークするも、全体5位でレースを終えた。藤原監督は「本来の力を出させてやれなかったという意味では、可哀想なことをした」と敗戦を振り返った。3週間後に迫る全日本大学駅伝については「全日本のレンジの方が我々に有利だと思うので、次こそリベンジしたい」と意気込んだ。
駅伝三冠を掲げ臨んだ今年の駅伝シーズン。その初戦となる出雲では5位に沈む結果となった。今回の悔しさが、全日本・箱根への原動力となり、チームは次の目標に向けて再び走り始める。

 

◆コメント◆

藤原正和監督

ー勝ちを意識した配置

そうですね。やっぱり主導権握りに行こうと。やっぱり自分たちで駅伝の流れを作ろうっていう意図を持ってやったんですけども、ちょっとそこがうまく行った部分、行かなかった部分あったなと。
もっと明確に主導権握りたかったので、ちょっと可哀想なことしたなっていうか。本来の力を出させてやれなかったって意味では、ちょっと苦労させたなっていうとこですね。

ー仕上がりについてもあと少しのところだった

選手たちに聞いてると、まだちょっとやっぱり鈍い感じがありましたっていうことをどの選手も言ってたんで、難しいなと。
ただ、ここでしっかりと調整しすぎると箱根に響くのもわかってはいるので、そのさじ加減って言ったらいいんですかね、ちょっとそこがやっぱり難しいもんだなと。確実にこちらの技量が足りなかったところですね。

ー選手たちへの指示について

明確に1、2、3で必ず先頭に立つようにっていうところが1個で、もう1つは、もし出遅れてても4区、5区でちゃんと挽回するっていうところを大きな流れとしてで、できるだけ栗村に楽をさせてやろうっていうのが大まかな指示ではあったんですけども、最上の想定としては、やっぱりしっかりと藤田で抜け出して、岡田で広げて、三宅時点でできれば20秒から30秒貯金をっていうところがあったので、1、2区でやっぱりうまく作ってやれなかったことが1番の敗因です。

(記事:大畠栞里、村野風珈、酒井奏斗写真:大畠栞里、酒井奏斗、土屋日向、村野風珈、伊藤凛音、手代木幸)

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