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寺田、小室中大記録更新!決勝へ弾みをー陸上日本選手権第1日目

2026年6月12日 愛知県・パロマ瑞穂スタジアム

日本一が決まる頂上決戦の日本選手権がついに開幕。実業団、学生トップレベルの選手が集い、熾烈(しれつ)な戦いが繰り広げられた。また、2026アジア競技大会の日本代表選考を兼ねている今大会。代表入りがかかる争いにも注目が集まった。
中大からは短距離、長距離合わせて14名の選手が出場し、実業団の選手に劣ることのない実力を発揮した。


1500㍍予選に出場したのは寺田向希(文3)。序盤からハイペースで進む先頭集団に食らいつき常に前方でレースを進め、組6位でゴールした。自己ベストと中大記録を更新する3分38秒02の好タイムで決勝進出を決める。レース後、「レース展開は予想した通りに結構ハイペースに進んで、常に前の方で走っていれば絶対最後ラスト勝負になったら勝てると思ってたんで、いいレース展開だったなと思います」と笑顔で語った。1年時に走った決勝の舞台は「先頭と勝負できなかった」と振り返る。今年の決勝は、「ただ走って終わりではなく、常に前方でレースを進めて、先頭集団にいれば勝負に絡めると思う」と目標を据えた。

PBと中大新記録をマークした寺田

今季100㍍の中大記録を大幅に更新するなど注目の小室歩久斗(法2)は、予選から大歓声を浴びる走りを見せた。スタート直後から飛び出すと後ろに大きな差をつけ10秒07でゴール。自身の持つ中大記録をまたも更新した。「スタートで浮き沈みがあったのでそこは修正できる点」と反省点を挙げたものの、「そこまで出し切る感じではなかったので」と余力を残してのレースは余裕が垣間見えるものとなった。

▲余裕の準決勝進出を決めた小室

同じく、100㍍予選に出場した黒木海翔(法3)。関東インカレ後は調整に苦戦した様子だった。スタートから横一線となったレースとなったが、ラストの接戦を制し、2位でゴール。ゴール後は、竹田一平(平31卒)と共に準決勝進出を喜び合った。「隣の山縣さんと、OBの竹田さんが前半出ていくのはわかっていたので、横に着いていれば最後刺せるなって思ってたんですけど、ちょっと刺し切れなくて悔しいです」と悔しさをあらわにした。日本選手権の準決勝には初めて進み、「1歩前進というか、2年前から進歩できたと思います」と笑顔溢れる様子だった。

▲ゴール後、笑顔を見せた黒木

「スタートでちょっと出遅れちゃって、上手くそこから繋げられなかったです」と話したのは山﨑天心(法2)。10秒39の組7位でレースを終えた。繰り上げで急きょ出場が決まり、調整は万全にできなかった様子だ。だが「周りがとても速かった」と大舞台での速さを噛み締めた。

▲組7位で終えた山﨑

400m予備予選に出場したのは正野巧磨(経3)。関東インカレでは予選落ちに終わり、今回の日本選手権では「挽回するしかない」と意気込んで挑んだ今レース。「300㍍を自分のペースの22秒フラットで行って、最後200㍍でまくるというレースをしようと思った」とレースプランを明かした。自己ベストに迫るタイムの46秒48でフィニッシュし、セカンドベストを叩き出したものの予選進出とはならなかった。

▲セカンドベストをマークした正野

男子5000㍍予選1組目には岡田開成(法3)、七枝直(法3)、三宅悠斗(文2)の3名が出場した。中大OBである森凪也(令4卒)が先頭でレースを引っ張る中、現役生もその背中を追う。最初に前方に抜け出したのは三宅だった。「力を出しきれば決勝は行けると思っていた」とした一方で、「シニアのレースが初めてだったので慣れていなくて、ラスト2周で上げられたところで全然差が詰まらなかった」とラストスパートへの課題も明確にした。今年2月にアメリカ合宿を共にした森とのレースを「結構意識していた。凪也さんと予選通過できたらかっこいいだろうなと思った」と振り返り、憧れの先輩とのレースを噛み締めた様子だった。

▲積極的なレースを展開した三宅

「決勝に温存できるような走りをした」と語った岡田は、序盤から真ん中あたりで様子を伺うようなレース展開で6位フィニッシュ。見事決勝進出を果たした。レースを振り返り「ギリギリだったが、しっかり明日に繋がるような走りができたのは良かった」と語り、決勝に向けての意気込みを問うと「1組の中では自分が一番温存して走ったと思うので、しっかり表彰台を狙って頑張っていく」とエースらしい力強い決意を示した。一方で終始後方でのレースをした七枝は、その後も調子を上げることができず21位でゴールした。

▲決勝進出を決めた岡田

▲力を出しきれず21位でゴールした七枝

3組目には藤田大智(文4)、佐藤大介(文3)、栗村凌(法1)が出場。藤田は序盤から決勝進出ラインの6位に位置付ける。「ラスト2000㍍の勝負になるかなと思っていた」と話し、予想していた通りのレース展開となった中で、「勝ち切ることを目標に言ってたのでとりあえず決勝進出達成することができてよかった」と安どの表情を浮かべた。OBとはどんな言葉を交わしたかと聞くと「敵は敵なんですけど、全員で協力して少しでも多く決勝に残ろうという風には話した」とチーム中大の絆も垣間見えた。決勝に向けては「少しでも楽しめるように頑張っていきたい」と緊張感がある中でも楽しむ余裕も見せた。

ガッツポーズで喜びを見せる藤田

唯一、1年生で日本選手権出場を果たした栗村は大舞台でのレースを振り返って「スタートから位置取りが上手くいかず後ろからレースを進めてしまい、後半も思うように上げていくことができなかった。実業団選手との力の差や経験の差を強く感じた」と悔しさが残る結果に。アジア選手権から短期間でのレースとなったため「質を求めた練習を多くやって、焦って調整をしまった」と調整の難しさを語った。今後に向けては「もう一度土台を作っていきたい」と再起を誓った。関カレでは7位入賞を果たした佐藤は、後半も後方から抜け出すことができず19位でレースを終えた。

初の日本選手権出場となった栗村

▲19位でフィニッシュした佐藤

男子800㍍予選では田邉奨(商3)が組トップで走り抜け、決勝の切符をつかんだ。「同じ組の選手を見たときに、前に出る選手がいないと思ったのでラスト勝負になると思った。」とレース後に語った田邉。レースはその想定通りに進んだ。前に飛び出す選手がいないなか、田邉は集団の真ん中で余裕を持ちながら足を進める。ラスト200㍍で飛び出すと、そのまま逃げ切って1分48秒72の1着でゴールした。「余裕を作りながらラスト200㍍から自分の力を出せて、やりたいレースができた。明日に繋がるいいレースだった。」と安心した表情を見せた。すでにアジア大会派遣設定記録を突破している田邉は、翌日の決勝での勝利を狙うのみ。「明日は勝てばアジア、それだけなのでやることは一つ。落ち着いて最後まで自分の走りをして、必ず勝ちたいと思う」と意気込んだ。決勝の走りも期待したい。

▲終始余裕のある走りで他の選手を圧倒した田邉

3000㍍障害決勝には副主将兼寮長を務める柴田大地(文4)と「日本一速い主務」で名をとどろかせた山﨑草太(文44)が出走。

今レースは柴田にとってCユニを着て走る最後の3000㍍障害のレース。「Cユニを着て走る3障のレースはないのでいい思いをして終わりたい」と意気込む柴田は序盤から先頭集団に着け、入賞が見える位置でレースを進めた。また、山崎も「チームにいい影響を与えたい」との思いを持ち、レースに臨んだ。山﨑は集団の後方からのスタートとなった。集団はすぐにばらけはじめるとともに先頭集団と後方の集団との差も広がる展開に。徐々に先頭集団が絞られはじめ、し烈な入賞争いが繰り広げられる。残り1周の鐘と共に一気に柴田が一気にギアチェンジ。後続の選手を突き放しにかかる。持てる力を振り絞り、見事8位入賞をつかみ取った。山﨑も後半になるにつれ徐々にペースを上げる。最後の直線に差し掛かると懸命な腕振りでラストスパート。柴田の入賞に続き、自己ベストを更新した。

▲8位入賞を果たした柴田

レースを終えた柴田は「2000㍍過ぎてから前を追える状況じゃなくて後ろを気にしてしまったのがすべてだった。前を走った選手たちとのレベルが違った」と胸の内を明かした。また山﨑と走り切った今レースについては「ここまで一緒にやってくれて嬉しかった」と語ったともに「来年(山﨑の)タイム引っかかるかもしれないので、ぜひ出てくれたらうれしい」とにこやかに語った。そのうえで「自分が世界陸上の代表になって山﨑が「こいつと一緒に練習してたんだよ」と自慢してくれるような選手になれたら」と将来への希望をうかがわせた。中大から世界へ、柴田が日の丸を背負う日が待ち遠しい。

▲レース後、肩を組む(左から)山﨑と柴田

初の日本選手権で自己ベストをたたき出した山﨑は「ものすごい楽しかった。経験できてよかったし、まさか4年目にして経験できると思ってなかったのですごくうれしい」と明るい笑顔で日本選手権の舞台を振り返った。また、柴田と共に戦った今レースについては「1、2年と同じレース走ったことないのでまさか4年目の日本選手権で一緒に走ることになるとは」と率直な思いを語った。「日本一早い主務」は残りの2日間はマネージャーとして帯同。再びCユニを身にまとい、駆け抜ける姿を見ることはできるのか。楽しんで走る山﨑の姿を見られるその日をぜひとらえたい。

▲日本選手権の舞台で自己ベストを更新した山﨑

ひときわ大きな熱気を感じる中、迎えた100㍍準決勝。1組目に出場した小室は、予選同様スタートから他選手を突き放し、余裕の1位でゴール。レース後、「最後まで走り切れたのは良かったのですがちょっとこの後治療してみないとわからない感じなので」と少し左ハムストリングスを気にしている様子だった。

急成長の要因に、中大陸上部の環境の良さと層の厚さを挙げた小室。刺激を受けている選手として、同学年、山﨑天心(法1)の名を口にした。冬季で強化した上半身を活かし、「これからも自分を信じて頑張りたい」と話す。

「明日の決勝はしっかり今日の足の様子見ながら。これで怪我っていうのは面白くないので、どちらになるかはわかんないんですけど、しっかり明日も走るなら優勝狙ってレースしたいなと思います」と優勝への意欲を口にした。

▲決勝進出を決めた小室

3組目を走った黒木は、組7位で日本選手権を終えた。「まだ遠かった」と悔しさを口にした黒木。コーチから「気にするほどスタートは遅くない」と声をかけてもらい、自信を持って挑んだ準決勝だったが、前半の出遅れを巻き返すことができなかったようだ。改めて上位の選手の速さが身に沁みた日本選手権となった。

▲組7位でレースを終えた黒木

大会結果◆

男子1500㍍予選

2組

⑥寺田向希(文3) 3分38秒02

中大記録更新!&PB
→6/13の決勝へ

男子100㍍予選

2組

①小室歩久斗(法2) 10秒07

中大記録更新!&PB

→準決勝へ

5組

②黒木海翔(法3) 10秒24

→準決勝へ

7組

⑦山﨑天心(法2) 10秒37

男子100㍍準決勝

1組

①小室歩久斗(法2) 10秒12
→6/13の決勝へ!

3組

⑦黒木海翔(法3) 10秒28

男子400㍍予備予選

3組

③正野巧磨(商3) 46秒48

男子5000㍍予選

1組

⑥岡田開成(法3) 13分36秒63

→6/14の決勝に進出!

⑧三宅悠斗(文2)   13分41秒98

㉑七枝直(法3) 14分15秒59

3組

⑤藤田大智(文4) 13分28秒68

→6/14の決勝に進出!

⑯栗村凌(法1) 13分49秒16

⑲佐藤大介(文3)   13分54秒08

男子800m予選

3組目

①田邉奨(商3) 1分48秒72

→6/13の決勝に進出!

男子3000㍍障害決勝

⑧柴田大地(文4) 8分30秒62

⑫山崎草太(文4)   8分41秒97

 

◆お知らせ◆
日本選手権2日目は予定通り行われます。

(記事、写真:大畠栞里、土屋日向、伊藤凛音、今村優斗)

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