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【2023秋季リーグ開幕直前インタビュー】最終回・清水達也監督編

中前祐也(法4)主将のもと、「反撃」をスローガンに掲げて始動した今年の中大野球部。春季リーグは5位に終わり、苦しみながらも1部の座を守った。集大成の秋へ、開幕を目前に控えた選手たちの声を全9回に渡ってお届けする。

最終回は中大野球部を率いる清水達也監督。この秋もタクトを振る指揮官はこの春の戦いをどのように分析し、現在のチーム状態をどのように捉えているのか。今春を振り返りながら、明日開幕の秋季リーグの展望を語っていただいた。(取材、構成=為谷楓太)


▲マウンドに集まり選手に声をかける清水監督(中央)

──春季リーグを振り返って

「投打ともに柱となるべき人間たちがもう一つ力を発揮できなかったっていう感じかな」

──2年生の岩城颯空(経2=富山商業)投手、山口謙作(商2=上田西)投手の2人の登板機会が増えたのはやはり彼らにとっても大きいのではないでしょうか

「もちろん。ただ登板機会が増えたと言っても、そんなにたくさんというわけでもないからね。でもこの2人は夏のオープン戦でも結構投げてきてるし、この春の経験が生きて秋に臨めるんじゃないかなというのは思いますね」

──この春は野呂田漸(文2=秋田中央)選手もマスクを被る機会が増えましたが彼の成長はどのようにお考えですか

「野呂田と綱川(真之佑・経2=健大高崎)で今競争している感じなんだけれども、経験という点では綱川の方がマスク被った機会が多かったから、夏のオープン戦では野呂田を多めにマスク被らせている感じで、その中でスローイングの安定性は出てきたかなという感じですね」

──彼ら2人の長所の違いにはどういったものがありますか

「性格的にも全然違うから、綱川は周り見ながらとかバッターに対してというところが配球の面であるんだけれども野呂田はまだ周り見るというよりもピッチャーとの中でやっている感じがあるから一長一短で2人合わせてっていう感じになっちゃっているんだけど、2人とも良いものもあるし、まだまだっていうところもあるからそれをお互い自分を高め合って欲しいなって中でこの夏のオープン戦は使ってます」

──1年生の伊藤櫂人(文1=大阪桐蔭)選手、安田淳平(商1=聖光学院)選手の働きについてはどのようにご覧になっていますか

「これくらいはやってくれると思っていたけどもっとやってくれるというか1年生はこの2人だけじゃなくて佐藤壱聖(経1=東日本国際大昌平)も今一生懸命やってて、佐藤壱が頑張ってる感じかな」

──伊藤櫂選手、安田選手の存在が佐藤壱選手の刺激にもなっているのでしょうか

「なっているんじゃないかな。春終わって、6月7月の授業のときに、朝練習やって、安田と佐藤壱の2人で(グラウンドに)戻ってくることがよくあって、結構2人は集中的にやることができたから良くなっているんじゃないかな。刺激もしあえてると思う」

──伊藤櫂選手の試合での立ち居振る舞いについてはどうご覧になっていましたか

「1年生らしからぬというかちょっとポカも多い感じがするけど、もうちょっと動きにキレとかそういうのが出てくれば良いんじゃないかな」

──プロ入りした牧秀悟(令3卒=横浜DeNAベイスターズ)選手、森下翔太(令5卒=阪神タイガース)選手の1年生時と比較するとどうでしょうか

「森下はやっぱり1年生からみんなとは違うものを持ってたけど、牧に関してはそんなにというか伊藤櫂の方がっていう感じかな。牧よりも長打力はあるんじゃないですかね。でも牧の方が伊藤櫂よりも広角に打てたかな」

──この秋の戦いはどのようになると踏んでいますか

「春もそうだったけれども、今年の東都1部のピッチャーは数十年の中でもレベルが高い方だと思うし、なかなか点は取れないと思うから、守りでミス重ねちゃうと戦えないので、守りでミスしないで打つ方は1試合1試合繋いでいくという意識があります」

──1部に昇格してきた東洋大の印象は

「どこもそうだけど東洋も選手が最近揃ってるなというか、特に東洋の子は選手層が厚いなというイメージがあります」

──細野投手の印象は

「去年の入れ替え戦のときは球早かったし、ただコントロールもちょっと不安定なところがあったりしたかな。ただ打ち崩すのは難しいんだろうなと思いますね」

──この春のリーグ戦が終わってから成長を感じる選手はいますか

「やっぱり佐藤壱。野呂田もそうだし、皆川(岳飛・経2=前橋育英)が春の終盤から怪我していたんだけれども、ここに来て気持ちの面も成長したのと同時に技術面でも成長したのかな。ピッチャーは石田(裕太郎・経4=静清)がだいぶ安定してきてるかな」

──オープン戦のオーダーを見ていると来年も見据えている印象を抱くのですが、そこについてはいかがでしょうか

「そんな余裕はないよ(笑い)。東都の場合は毎シーズンが厳しい戦いだからその中で1年生が最初から出てくることもあるし、4年生が常に引っ張ってかなくちゃいけないというのも考えているかな。来年の戦いを見据えるというよりも」

──秋の戦いのキーマンは

「優勝するには投打に柱となる人間がいて、周り固める人たちがいなくちゃいけないから西舘(勇陽・法4=花巻東)と夏のオープン戦見ているとそこに石田と岩城が出てくること重要かな」

──岩城投手の成長については

「コントロールも良くなってきたんだけれども、真っ直ぐで押す力というかガン的には40ちょっとだけれども空振りが取れるようになってきた気がします」

──チームの仕上がりや状態については

「もうあと1週間(8月27日に取材を実施)なので、1人に頼ることなく全員で戦うという意識を持とうというのは常々言っているんだけれども、特につながり、これは春もそうだったんだけど今年大切にしていかないといけないと思います」

──今年の春の青学大の戦いはどのようにご覧になっていましたか

「うちと当たるまではうちも優勝がまだあるような状態で、あそこ2試合でうちが勝ってたような試合が逆転されたりとか負けた試合も1ー0だったり、そこの試合を取る取らないが全日本で優勝するのと最下位争いをする分岐点になったと思うんです。だからこそ初戦の相手が青学になってくるわけだから、春みたいな試合を取れるように頑張りたいと思います」

──最後に秋季リーグ戦の意気込みをお願いします

「春の雪辱をしなくちゃいけないというところですね」