• Twitter
  • facebook
  • instagram

【2024秋季リーグ開幕直前インタビュー】第7回・3年生野手陣前編 皆川岳飛・佐藤豪

春季は全日本覇者・青学大との一騎打ちに敗れあと一歩、優勝には手が届かなかった中大野球部。しかし表彰選手に5人が選出されるなど、快挙も達成した。春の雪辱を果たすべく、夏の練習で弱点を克服して迎える秋。
ラストシーズンを迎える4年生をはじめ、中大の躍進を支えた選手たちが持つそれぞれの特別な思いを全11回に渡ってお届けする。

第7回はプライベートでも仲の良い3年生野手陣の皆川岳飛(経3=前橋育英)選手、佐藤豪(経3=藤代)選手です!3年生となり、チームを引っ張る存在として過ごした春リーグの感想や、4年生への思いなどを語ってもらいました!

 

<皆川岳飛>(聞き手、構成:中島遥)

▲今季はリードオフマンとしての活躍が期待される皆川

ーーオープン戦を振り返って
「春の大会ではオープン戦とリーグ戦通してクリーンナップ打たせてもらうことが多かったんですけど、最近のオープン戦では1番だったりとか2番だったりですね。その打順を打たせてもらってて、3、4番に繁永、櫻井さんで5番が松嶋って大体そのクリーンナップなので、そこに塁出た状態で打席を迎えさせられるようなヒットだけじゃないですし、フォアボールだったりとかなんとか粘って塁に出て、打席に回すっていう役目をしようと心がけて打席ではやっています」

ーー秋もこのままの打順で行く感じになる
「たぶんそうですね、はい」

ーー春は四球があまり取れなかったっとおっしゃっていたが、オープン戦では四球が結構取れている印象があった
「春までは際どい球というか、ボール球に手を出してしまって、ピッチャーの思う通りになってしまった打席っていうのは何個かあって。それを今、秋前のオープン戦でしっかりとボール引きつけて変化球をギリギリで見たりとか、その中でまたしっかり捉えられる、ジャストできる打席っていうのが多かったので、そこの中でフォアボールが獲得できたかなっていうのはあります」

ーー春おっしゃっていた調子が悪い時に甘い球を打ち損じてファウルにしてしまうというのも減った
「フォアボールが取れたっていう中で、際どい球より甘い球っていうのを振りに行けてるので、それは良かった点かなって思います」

ーー四球を増やすために変えたことは
「最近のバッティング練習でも、しっかりと引きつけた中で、ファールでもいいという思いで打ってるので。その中であまり体開かずに、早めにピッチャーに胸見せないってのもそうですけど、開かず打ててる証拠が、ボールを引きつけられてストライク・ボールをしっかり見極められてることだと思うので。それが出塁率に繋がったかなと思います」

ーー侍JAPANでの繁永(晟=商3・大阪桐蔭)選手の活躍を見て
「学年は一緒ですけどタイプとかは違うので、そこで切磋琢磨して補う部分ではあります。しっかりと上級生らしい背中で見せていくタイプなので、しげは言葉で言うっていうよりかは、結果で見せていくタイプなので、そこはものすごく勉強というか、学ぶものもテレビで見て感じたものもありますし、それをチームに持ってきて、伝えて、チームがもっとより良くなるようにっていうのはしげ自身も考えていると思うので、そこはしっかりとプライベートでも話し合いながら。秋終わったらすぐ自分たちの代になるので、そこも考えながら、しっかりとこの秋優勝できるようにって思うんで、2人、2人というか、みんなで頑張っていきたいです」

ーー今の身体の状態は
「怪我なくオープン戦もできているんですけど、何があるかもわかんないですし、そのためのウォーミングアップだったりとか準備っていうのをしっかりとして、臨機応変っていうか、急にそういうアクシントがあった時に対応できるような準備していきたいなと思います」

ーーここまでのチームの状態は
「最近の試合で牽制死だったりとか、サイン、バントできなかったりとか、そういう細かいミスがあるので、フライあげたら1塁ベースまで走るってこともあんまり徹底というかできてなくて。チーム全体であんまり言えてなかったことをしっかりと見つめ直してやっていくっていうのもそうですし、できることをしっかりと考えた上で、試合前に伝えるってことも大事なので、勝ち負けとかじゃなくて、そういう絶対できる、誰でもできるってことをしっかりとやった上で、勝ち負けっていうのは自ずとついていくのかなと思うので、そういうベンチワークだったりとか、今日の試合でもそうですし、やっていきたいっていうのはあります」

ーー櫻井(亨佑=商4・習志野)さんも全く同じことをおっしゃっていたが、チームとしてもその意識を徹底しているのか
「そうですね。最近の試合でちょっと監督、コーチに怒られてから行動するってことが多かったので、そこをチームメイトで言い合えるのも絶対大事かなって改めて感じたので。その練習でもそういう雰囲気っていうのも作れますし、そこをしっかりとやっていきたいというか、やっていくことが今できることなんじゃないかなって思います」

ーー秋警戒するチームは
「最終戦になっちゃうんですけど、青学さんは春に目の前で優勝に見せられてますし、屈辱っていうのはあるので、そこまでの試合、初戦の日大さんももちろん大事なんですけど、しっかりと勝ち点を積み重ねていって、最後に対決して勝ち切れるってことを、この秋で変わったっていうところを見据えていきたいなと思うので青学です」

ーー入替戦を経て東農大が1部に
「そうですね。ピッチャーがものすごく良くて、入替戦も見に行って、その中で打で勝たないといけないので、ピッチャーに任せっきりじゃなくて、打で。打てなくても、バントもそうですし、そういう小技でしっかりと点と取り行って、フォアボールもそうですし、そこで1点1点積み重ねていけばいいかなって思います」

ーー秋のご自身の役割は
「打順とか変わったりとか、おのおの持つものというか、考えているプライドっていうのは絶対春よりも高いと思うので、4年生最後の大会ですけど、それに向けてしっかりと優勝できるように、1つ1つ勝ちを積み重ねて頑張っていきたいなと思います」

ーー4年生とできる最後のシーズン、どのような思いがあるか
「やっぱり1個上なので、今まで自主練だったりとか、一緒にやってきた人もいますし、選手を辞めて学生コーチに自らチームのためになった人もいるので、そういう人たちの思いも込めて絶対優勝して、東都で優勝して全国行きたいなっていうのは思うので、そこは自分たちだけの力じゃないと思うので、しっかりと応援してくださってる4年生だったりとか1年生まで含めて全員で戦っていきたいなっていうのは思います」

ーー秋はここを見てほしい
「春はたぶん長打を増やしたいって言ってましたけど、秋は出塁率を見てほしいなと思うので、春あまり取れなかったフォアボールだったりとか、小技系だったりとか、チャンスで1本だったりとか、そういうところを出せるように。それはただ打つとかだけじゃないので、しっかりとボール球を見極めて、甘く来た球を1発で仕留めるっていう技術を残り少ないですけど、培っていきたいなと思います」

ーー秋の目標は
「毎回ベストナイン、ベストナインって言って、あんまりいい結果でベストナイン取れてないので、今回は満票は目標にしたいんですけど、それより打率の部分で首位打者っていうのを自チームでしげだったり、櫻井さんがとってるのでそこは目指して行かないといけない立場としてしっかり自覚持って首位打者狙っていきたいなと思います。あと、チームとしては絶対もう優勝1つしかないので、そこに向けて先見すぎず、目の前の勝利を1戦1戦頑張っていきたいなと思います」

◇皆川岳飛(みなかわ・がくと)◇
学部学科:経済学部・経済学科
身長・体重:181.2㌢・81.2㌔
出身高校:前橋育英高校

<佐藤豪>(聞き手、構成:松岡明希)


▲代打としての活躍が光った、佐藤豪

──昨シーズンをふりかえって
「1本代打で、打点につながるヒット打てたというのは、自分の中であまりちゃんと打てていないというのがあったので、そこは代打の期待に応えられてよかったなというのが。昨シーズンは代打でのヒット率というのが高かったので。そこは自信につながったかなと」

──点数をつけるとしたら
「代打での点数で言うと結構高得点あげてもいいかなと思うんですけど、スタメンで出た時はあまりいい成績が残せなかったので。トータルしたら50点くらいですかね。代打だけだったらもうちょっといい点数あげられると思うんですけど」

──今シーズン、自身のベストプレーは
「代打で出た亜大戦で、しっかり逆転タイムリーを打った時が一番よかったです」

──打席の感想としては
「負けたら優勝がないという状況だったので。何が何でも、どういう形でもいいんで点とろうと思って打席に入って。結果打った打球が抜けてくれて、2点逆転タイムリーにつながったので。素直に嬉しかったです」

──代打を告げられた時の心境としては
「終盤なってきて、いつでも行けるようにという気持ちで準備をしていたので。行くぞ!と言われて。来たか!というか。頑張るか!という感じですかね」

──打って声はかけられましたか
「ナイスバッティング!と。プラスな声掛けがありましたね」

──今シーズン苦しかったことは
「スタメンで出させてもらった時に打てないというのは。使ってもらっている分申し訳ないという思いが」

──今季一番成長を感じた部分は
「代打はどうしても1打席勝負で難しい部分があるんですけど。日大戦も市川(祐=日大)から代打で打って。そういう感じで代打で出てしっかり結果を残せたというのは良かったかなと」

──開幕スタメン、告げられた時の心境は
「もういつでも行けるようにと練習試合から頑張っていて。告げられた時はチームが勝てるように自分ができるようにしようと」

──開幕カードで勝ち点がとれるかどうかでシーズンが変わってくるとおっしゃっていた。対駒大戦、第3戦までもつれたが勝ち点を獲得した。そこは昨秋との違いは感じたか
「初戦は負けて落としたんですけど、そこから2戦目と3戦目をとって。初戦のカードで勝ち点とれたからこそチーム的にも余裕ができて。結果優勝争いというのにつながったと思うので。今回も日大戦、絶対勝ち点とることが優勝目指すうえで大事になってくると思うので、初戦の勝ち点というのをチーム全員で意識してやっていきたいですね」

──1番打者での起用もありました。意図としては
「意図は聞いていないんですけど。何だから1番とかは聞いていませんが、監督の勘ですかね、わかんないですけど(笑い)。けど1番で打てないので。次1番で立つときは頑張ろうかなと」

──前回インタビューでチャンスに強いバッターになっていかなければならないと言われていた。春リーグはチャンスの場面で活躍されていた。結果が付いてきた要因をどのように分析されていますか
「亜大戦で打った時は、三塁ランナーに皆川(岳飛・経3=前橋育英)いて。結構、岳飛とかと一緒に練習しているんで。サイン合わせるときにみんなで合図してからやるんですけど。その時に岳飛と目が合って。いつも一緒に練習している分力が抜けたというか。それは結構要因としてはあるんじゃないですかね」

──スタメンで出た試合で代打を出されたことも多くあった。心境としては
「悔しい気持ちは当然あるんですけど。第一はチームが勝つことなんで。そこは試合中は特に悔しい気持ちとかは出さず、代打で行った人を応援して。練習の時とかはちゃんとスタメンで出してもらえたら、打ってスタメンで最後まで出続けるというのを目標にしています。気持ちの切り替えという面ではできたのかなと」

──緊迫した場面で登場することが多い、メンタルトレーニングはどのようにしているのか
「これというのは特にやっていなんですけど。まあ練習試合でも代打で使われる時は負けているときとか、チャンスの時が多いので。そういうときと似たような感じで入れるように。平常心までとはいかないですけど。どちらかというと緊張しがちなんですけど。冷静に落ち着いてできるように心がけています」

──シーズン長いが、疲労のピークはどのあたりに来るのですか
「出てもDHなので、そんな疲れるかと言ったら試合守っている人に比べたら全然疲れないので。ピークがどこかと言われたら難しいんですけど。今回は下が見えての戦いではなかったので。心で疲れる部分もなかったですし。いい状態で行ってたんじゃないかなと思います」

──優勝まであと一歩のところで競り負けた。チームの試合前の雰囲気、試合後の雰囲気を教えてください
「負けたらだめというところで、連勝連勝で優勝決定戦まで行けて。チーム的には押せ押せというか。いけるぞ!みたいな感じで試合に臨んだんですけど。櫂人(伊藤櫂人・文2=大阪桐蔭)のホームランで1点とったけど佐々木泰(青学大)のホームランとかで逆転されて結局負けて。負けた後も優勝目指していた分みんな悔しがっていたというのはあったんですけど。秋こそはという気持ちに、1勝で負けた分よりなれたんじゃないかなと」

──そういったムードを作りだすのが上手な選手は誰なのか
「繁永(晟・商3=大阪桐蔭)ですね」

──後輩からアドバイスを求められることも増えてきたのではないでしょうか
「そんな受ける方ではないんですけど、リーグ戦の話とかはちょくちょく。対戦したピッチャーについてとか。バッティング練習中の合間のティーとか、外野のノックのときとかにちょっと話すことは」

──伝えるときに大切にしていることとは
「盛ったりもしないし、本当に自分が思ったことを素直に伝えることは大事かなと」

──高校野球は見ましたか
「ちょっとだけ見ました。茨城代表で霞ヶ浦が出ていて、智弁和歌山の試合の時に、結果勝ったけれども2者連続ホームランを打たれていたシーンがあって。ホームラン打ったバッターが木製バットを使っていたので。そこは低反発の影響でそういう人も増えてくるのかなと思いました」

──夏、楽しく過ごされましたか
「いろんなとこいって。川、海とか結構遊びましたね」

──試合前のルーティーンってありますか
「特にこれ!というのはないんですけど、今年、岳飛とやろうかなみたいなので話をしていたのは、最近2人でストレッチみたいなのをしていて。それをリーグ戦前もやろうかなと。あと、着替える時に1回岳飛の背中を拭いたんですよ。そしたら猛打賞とホームランを岳飛が打って。これを2人でルーティーンにするか!みたいな」

──あと数日でリーグ戦が始まりますが、どのような調整をされているのですか
「自分はバッティングがメインになってくるので、バッティング練習は一球一球、丁寧に打つことですね」

──前回飯田真渚斗(国学大)選手と戦いとおっしゃっていましたが今回は
「もう飯田ですね。この前ご飯行った時に、戦いたいねみたいな話になって。高校の時は結構自分相性良かったので、大学ではどうかですね」

──以前、橋本(航河・文1=仙台育英)選手、熊谷(陽輝・経1=北海)選手と話すといわれていた。橋本選手は同じ外野手として、熊谷選手は代打で出場する機会が多かったと思います。それぞれリーグ戦を通しての印象はいかがですか
「橋本は一生ヒット打っているみたいなイメージがあるので1年生でさすがだな、すごいなと。熊谷も勝負強いなと」

──プレーしていて楽しい選手や、いろいろ教えてもらっている選手はという質問に櫻井(亨佑・商4=習志野)さんと答えられていた。ラストシーズン、どんな思い
「櫻井さん、春結構苦しんでいたと思うので櫻井さんが一番優勝したいという思いが強いと思うので。そこの期待に応えるというわけではないですけど。櫻井さんが大学の最後のシーズン後悔なく終われるように、自分たちも優勝目指してやっていけたらなと」

──今シーズンここをこだわりたい、見てほしいという所は
「バッティングです」

──今季の目標
「まだ3割打ったことがないので。3割打つことと、あとはホームランですね」

──意気込みをお願いします
「優勝目指して頑張りたいと思います」

◇佐藤豪(さとう・ごう)◇
学部学科:経済学部・経済学科
身長・体重:184.1㌢・79.5㌔
出身高校:藤代高校

公式X(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report