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三奈木がリーグ戦初完投! 投打かみ合い3連勝ー東都大学野球春季リーグ 対国学大1回戦

2025年5月10日 ジャイアンツタウン球場

チーム 123 456 789=RHE

国学大 001 000 000=111

中 大 001 101 10×=4120

 

[中]三奈木ー綱川

[国]當山、飯田、南澤、榊原ー立花

[本]〈中〉綱川(6回ソロ)

 

スタメン

1[指]佐々木琉生(商3=健大高崎)

2[中]青木 勝吾(文1=中央学院)

3[二]繁永  晟(商4=大阪桐蔭)

4[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)

5[三]伊藤 櫂人(文3=大阪桐蔭)

6[左]松嶋 晃希(経4=浦和学院)

7[一]髙橋 徹平(文1=関東第一)

8[捕]綱川真之佑(経4=健大高崎)

9[遊]武井仙太郎(商2=鎌倉学園)

P   三奈木亜星(商4=浦和学院)

 

第4週は東都初となるジャイアンツタウン球場での開催。第3週の日大戦で2連勝を飾り待望の勝ち点を獲得した中大は、同じく勝ち点1で並ぶ国学大に挑む。1部残留を確実にするためにも、連勝の勢いそのままに勝ち点を掴み取りたい。中大は先発の三奈木が3回に先制されるも、以降は一人の走者も許さずリーグ戦初完投を収めた。打線は、先制された直後に伊藤櫂のタイムリーで同点に追いつく。その後も三奈木とバッテリーを組む綱川にリーグ戦初ホームランが飛び出すなどリードを拡大。大勢の観客が見守る薄暮の球場で、勝ち点獲得へ好調なスタートを切った。

 

この日は悪天候が見込まれたため、第1試合を1時間遅らせての開始となった。上空は終始雨模様だったが、土曜日のジャイアンツタウン球場には座席から溢れかえるほど多くの観客が詰めかけた。

先発の三奈木は、1回、2回とストライク先行の投球で相手を三者凡退に打ち取る立ち上がりを見せる。

▲好投する三奈木

中大は2回裏、2死からリーグ戦初スタメン出場の髙橋徹がフルカウントから四球で出塁。さらに綱川がレフト前ヒットでチャンスを作るも、続く武井が空三振に倒れ先制とはならなかった。

試合が動いたのは3回の表だった。三奈木はこの回、先頭の中西(国学大)に初ヒットとなる二塁打を浴びると、続く立花(国学大)が送りバントで進め1死三塁のピンチを背負う。そして菅野(国学大)が初球でスクイズを成功させ、先制を許してしまう。

しかしその裏、中大は2死から主将の繁永がショートへの内野安打で出塁する。続く皆川が右安打で繋いで一、三塁のチャンスとすると打席には伊藤櫂。2球目をレフトへ弾き返し、繁永が同点のホームを踏んだ。

▲同点のタイムリーを放った伊藤櫂

4回の裏には、相手先発の當山(国学大)に代わって飯田(国学大)が登板。綱川が四球で出塁すると、続くラストバッターの武井が送りバントを試みた。ボールは三塁線側に転がり、すかさず飯田が掴んで二塁へ送球。しかし、ここでカバーに回ったショートの緒方(国学大)が落球し、それを見て綱川は三塁へ走る。思わぬ形でチャンスが広がると、打順は3巡目に突入。佐々木琉が2球目をセンター前に運び、中大は勝ち越しの追加点を挙げた。

▲勝ち越し打を放った佐々木琉

5回の裏、先頭の皆川の打球は風に乗ってフェンス手前まで伸びる。レフトの中西(国学大)が背走キャッチを試みたが捕れず、ボールが転がる隙に皆川は三塁に到達しスリーベースヒットとした。ここで先ほど同点のタイムリーを放った伊藤櫂に打席が回るが、浅いショートフライに倒れる。なおも1死三塁のチャンスで続く松嶋晃の打球はセカンドへ。皆川は果敢にホームを狙うも、送球が間に合って本塁タッチアウト。大きなチャンスを作ったが、惜しくも得点とはならなかった。

6回の裏、先頭の綱川は初球のストレートを捉えると、打球はレフトのフェンスを越えた。これが自身も清水監督も「びっくりした」と語る記念すべきリーグ戦初ホームラン。好投の相棒を援護する頼もしい一発となった。さらに、2死から青木勝にもリーグ戦初の長打となるツーベースヒットが飛び出した。

▲リーグ戦初となる本塁打を放ち、称えられる綱川

7回の裏、ここまで2安打を放っている先頭の皆川は、本日3本目となるヒットをセンターへ打つ。続いて伊藤櫂が送りバントを決め、1死二塁とすると松嶋晃の代打で安田(淳平=商3・聖光学院)が登場。センター前へのタイムリーでリードを3点に拡大した。

▲代打で登場し、貴重な追加点を挙げた安田

先発の三奈木は、先制された3回以降は一人の走者も出さずに9回を投げ切った。練習の時からマウンドとの相性の良さを感じていたといい、自身が試合後に「ストレートもコースつけて、変化球もカウント球だったり誘い球も全部良いところに決まった」と振り返る通り、四球も出さず、国学大打線から9つの三振を奪うというコントロールの良さが際立った。終わってみれば、許したヒットは唯一球が浮いてしまったという1本のみ。「最高のピッチング」とキャッチャーの綱川も太鼓判を押す上々の内容でリーグ戦初完投を飾った。

中大はこれで3連勝。三奈木が完投したほか、打線も二桁安打と攻守がかみ合う快勝を収めた。スタメンのほぼ全員が出塁し、どこからでも得点を狙える理想的な形が整いつつある。この波に乗り、勝ち点獲得のかかる第2戦へ臨む。

◆試合結果◆
●国学大 1-4中大○

◆お知らせ◆
次戦は5月11日(日曜日)にジャイアンツタウン球場で行われる対国学大2回戦です。

 

(記事:木下百葉、写真:齊藤さくら、高橋美帆)

 

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