2024年5月19日 ダイドードリンコアリーナ
「なんとか打ち勝つことができた」(八戸監督)と語ったこの試合。序盤の連続失点をもろともせず、「ミスが少なかったことが今日の勝利の要因だと思います」種市悠人主将(総4)と、高い攻撃力と堅固な守備、精度の高いプレーで最後まで戦い抜き、勝ち点3を獲得した。
▲相手ゴールに詰め寄る選手たち
<第1ピリオド>
試合開始と同時に前線からプレッシャーをかけ、積極的にパックを奪いにいく。すると、相手のロングシュートがゴールに吸い込まれ先制を許してしまい、さらに追加点を献上してしまった。開始早々に試合が動き呆然とする中、選手たちはその後も怯むことなく、果敢に自分たちのプレーをし続け、11分に夏野晃輔(商4)、角丸陸斗(国経3)のアシストから森星輝(文2)が1点を返す。その後も同点ゴールを狙い果敢に攻め入るも、なかなかゴールを奪うことができず、第1ピリオド終了。
▲得点に絡み躍動した夏野(左)と堤虎太朗(総4)(右)
<第2ピリオド>
均衡した展開となった第二ピリオド序盤。徐々に時間が経つにつれ、攻め込まれる時間があったが固い守備を維持し、逆にカウンターを狙っていく。さらに、FWを中心としたフォアチェックがはまり、相手陣内でパックを奪うシーンも増え、同点のチャンスを演出する。3分には高い位置でパックを奪った横須賀大夢(総3)がドリブルで三人を躱し、フリーでシュートを放つもこれは枠を捉えることができず、ゴールとはならかった。すると5分、夏野が堤、角丸との華麗なコンビネーションで相手の守備を完璧に崩し同点ゴールをあげる。そして「運もあった」(八戸監督)と、木村祐翔(商3)がフェイントからゴールを奪い、ついに逆転に成功する。12分には棚橋映斗(経1)、藤間航哉(経3)のアシストから荒木零士(総3)が追加点をあげ、点差を広げた。その後もペナルティーで数的不利になる時間帯もあったが、そこを凌ぎリードを保ったまま運命の第3ピリオドへ。
▲攻守において存在感を放った横須賀
<第3ピリオド>
第2ピリオド終了間際のペナルティーが引き継がれ、一人少ない状態で試合がスタートした第3ピリオド。第1ピリオド終盤で交代出場したGKの川合温大(文3)を中心に相手の猛攻を凌ぐ。なんとか守り切りたい中大、そしてなんとしてもゴールが欲しい東洋大の二者が氷上で激しくぶつかり合い、両チームのゴール前には選手が密集する展開が見られ、徐々に試合はヒートアップしていく。すると、苦し紛れに1点を返されてしまい会場には緊張感が漂う。試合終盤、東洋大はG Kを下げフィールドプレイヤーを6人にしパワープレーで挑んだ。しかし、この状況でも焦ることなく、懸命な守備により苦しい時間を凌ぎ試合終了のホーンが鳴り響く。合計4ー3で辛勝した。
▲森のゴールに駆け寄る選手たち
▲決勝ゴールをあげた荒木
▲チームを牽引した種市主将
昨年度インカレ覇者でもあり、そして近年苦手としてきた強豪、東洋大相手に勝利を掴んだ中大。最終的なシュート数は中大42に対し東洋大40とほぼ互角の試合だった。しかし、監督、選手たちはこの結果に対し決して甘んじてはいなかった。「結果として勝つことができたのですが、前半連続失点してしまい、内容的にも完璧な試合ではなかったが、総合的には良かった」と八戸監督は評価した。また、なかなか勝利を収めることのできなかった相手に対し、試合前に何か意識したことはあるかと尋ねると、「対策という意味では練習で細かいところをやってきた」と話す。種市主将も「この試合に勝つことが優勝に繋がってくると声を積極的にかけてきた」と振り返った。この一戦に対し監督、選手含めチーム一丸となって試合前から準備や細部にこだわった練習を施し、それが結果として現れた一戦だったのだ。「この春を獲るためにチームはやってきたので、次を勝つことが今日の本当の意味での勝利だと思う」と監督は熱く語る。次なる相手は昨年度秋季リーグ戦覇者である明大。真の勝利を掴むため、そして春を制するため、中大は次戦に向けて熱き闘志を燃やす。今年の活躍には目が離せない。
◆試合結果◆
〇中大4(1-2、3-0、0-1)3 東洋大●
(記事、写真:本國大和)
◆お知らせ◆
次戦は5月26日(日)に行われる対明大戦です。
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