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ベスト8に終わるも、最上級生としての意地を見せつけるー第97回日本学生選手権水泳競技大会(水球競技)対筑波大

9月25日 柏崎アクアパーク

初戦は対戦校の棄権で不戦勝となり、準々決勝進出を決めた中大。目標としていたベスト4進出を懸けて、因縁のライバル・筑波大との1戦に臨んだ。

第1クオーター(Q)から攻め込むが、筑波大の巧みなパスカットでシュートにつながらず、5点を先制される苦しい立ち上がりに。しかし、流れがすぐ変わるのが水球。残り2分で春季リーグで得点王争いを繰り広げた3番藤井渉(文3)のロングシュートで1点を返すと、パスがつながり、エース・10番髙橋英佑(文4)の得点で2点目を挙げた。さらに残り50秒を切ったところで「カットからカウンターという中大水球の武器を生かせた」(後藤清吾主将・文4)と相手のパスカットから素早い反撃で11番竹村翔太郎(文3)がシュートを決めて、点差を2に縮めた。


▲チームを支え続けた後藤主将

同点に追いつきたい中大だったが、第2Qは拮抗した状況が続いた。藤井がシュートを放つが、惜しくもゴールポストに弾かれて得点ならず。これ以上の失点を防ぎたい中大だったが、筑波大に連続シュートを許し点差が縮まらない。しかし、残り1分で筑波大の二度の退水(ファールによる一時退場)からチャンスをつかむと、竹村翔が5点目を決めた。続く第3Qは筑波大のディフェンスに苦戦し、ペースを握れない展開が続いた。2番笠間栄佑(文2)がキーパーのこぼれ球を見逃さずにシュートを決めるも、筑波大のオフェンスを前に5点を失う。それでも、竹村翔がペナルティーシュートを決め、7-12と5点差で最終セットに突入した。


▲来季主将の竹村翔

迎えた運命の最終Q。最上級生にとっては集大成となる最後の8分間に全力で臨んだ。果敢に攻め込むが、筑波大のディフェンスを打ち崩すことは叶わず、3失点。しかし、藤井が3点目を決めると、6番山中大輔(理工3)、10番竹村駿太郎(文1)と三者連続得点で応戦。その後1点を追加されるが、髙橋と萩原瞬(文4)の4年生コンビが点を入れ、必死に食らいついた。しかし、負けられないのは筑波大も同じ。さらに連続得点を決められ、点差は6へと広がった。残り時間は7秒となったが、中大の闘志は消えず、素早い連携パスでボールは高橋に。マークが厳しい場面であったが、試合終了と同時に「去年の主将である松本さん(天斗、令3卒)と決めると約束していた」カーブループシュートを決め、最後まで4年生そして中大水球部としての意地を見せつけた。


▲攻防の要として活躍した髙橋。最後に松本前主将との約束を見事に果たし、中大水球部の受け継がれる強さと思いを体現してくれた

試合後、「(退水から)チャンスに結び付けられなかった」と山内監督は振り返った。あと一歩決めきれない場面が多かったものの、「チームで最後まで戦いきれてよかった」(後藤主将)と感染症の影響による様々な制約や困難を乗り越えて、最後まで一丸となって戦い抜いた。チームを支えた4年生は今大会を以て引退となり、竹村翔を筆頭とした新体制が始まる。「部の雰囲気も年代を重ねるごとによくなっている」(萩原)と4年生たちが築き上げてきた中大水球部を受け継ぎ、来年は新しい景色を見せてくれるだろう。

◆試合結果◆
●中大13ー18筑波大○
(3-5、2-2、2-5、6-6)

(記事・写真:後藤寛太)

※写真は過去の試合のものです。