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宿敵・東洋大PSSまで持ち込むも一歩及ばず惜敗─エイワ杯2025年度関東大学アイスホッケーリーグ戦ファーストリーグ 対東洋大戦

2025年10月12日 ダイドードリンコアイスアリーナ

秋リーグ開幕から1か月が経過し、ファーストリーグ最終戦を迎えた。ここまで中大は6試合を5勝1敗と好調を維持し戦ってきた。最終戦の相手は、ここまで幾度も熱戦を繰り返した東洋大。春リーグ同様、明大を含め三つ巴の大混戦となっている順位争い。先の試合で明大が勝利したため、首位通過は無くなったが勝てば2位、負ければ3位という重要な一戦。激しいぶつかり合いが展開されるが、中大は相手に先制を許し、同点とするも再びリードされる。その後もリードを広げられるが、終盤に追い上げを見せ、延長のPSSへ。しかし、敗戦を喫(きっ)し、ファーストリーグ3位で通過し、戦いの舞台をセカンドリーグへ移す。

 

〈第1ピリオド〉

試合開始から、素早いパス回しと鋭いシュートをお互いに打ち合う展開に。パックを取り合い攻撃と守備の切り替えが激しくなり、両チームがぶつかり合う。一歩も譲らない試合展開の中、第1ピリオド残り2分を切ったところで試合が動く。先制点は東洋大。先週の法大戦に続き先制点を奪われた中大は、試合再開とともに相手ゴールに迫るも得点は上げられなかった。そのまま第1ピリオドは終了し、リードを許し追う展開となり、底力を見せられるか。

▲先発GKを努めた高瀬優一朗(総1)

 

〈第2ピリオド〉

相手に第1ピリオドでは攻撃を抑えられ、先制を許した中大。追う場面となったものの、今度は中大が序盤から攻めていく展開になった。開始早々、小岩獅竜(商2)、齋藤陽大(文1)、横須賀大夢(総4)らが果敢にシュートを放つも枠をとらえることができない。対して守備陣も先発したGK高瀬のセーブを皮切りに堅実な守備を見せた。両者落ち着き始めた直後、中大はセンターからの横須賀のパスに合わせた伊藤一海(商1)がサイドからゴールを決め、同点に追いついた。ここから波に乗りたい中大であったが、関椋太(商1)、小岩らがシュートを放つも相手に阻まれる。決め切れないまま、ラスト5分を切った直後に相手に勝ち越し点を許してしまう。そのまま時間が経過し、第2ピリオドが終了。第1ピリオドとは対照的に13本のシュートを放った中大だったが、再びリードを許したまま、最終第3ピリオドを迎える。

▲同点ゴールを決めた伊藤

 

〈第3ピリオド〉

リードを許して迎えた第3ピリオド、試合開始1分で東洋大に失点を許し、スコアは1-3に。後がなくなった中大は、さらなる攻撃を仕掛ける。この膠着状態を破ったのは、やはり1セット目のプレーヤー。ゴール裏に回り込んだ下坪久晃(商4)が相手ディフェンスを引き付け、ゴール前にパス。これを横須賀が合わせてゴールを決め、2-3と1点差に詰め寄った。しかし、東洋大も熱を増し、即座に追加点を挙げ、残り6分で2-4と再びリードを広げ、中大は窮地に立たされた。

▲ゴールへ向かう下坪

 

中大はここでタイムアウト。リスタート直後、キーパーをベンチに下げて6人攻撃を仕掛けた。一度は相手にパックを奪われたが、小岩獅竜(商2)が再び奪い返し、ゴールへ向かう。東洋大の強固な守備に阻まれながらも、残り1分半、点数を取るしかない中大の執念が勝り、小岩が3点目をあげた。延長戦まであと1点。熱が一段と高まる中、関、横須賀からパスを受けた伊藤一海(商1)が、残りわずか8.2秒で劇的な同点ゴールを叩き込んだ。4-4の同点となり、勝負の行方はペナルティ・ショット・シュートアウト(PSS)へと持ち込まれた。

 

〈PSS〉

今大会は試合時間60分、第3ピリオド終了時点で同点の場合、両チーム5名ずつのペナルティ・ショット・シュートアウト(以下PSS)により勝敗を決定すると規定されている。先攻を選択した中大の1人目は関椋太(商1)。相手を左右に揺さぶるも、放ったシュートは枠外へ。相手は着実に決め、いきなりのリードを許した中大。2人目は荒木零士(総4)。確実にサイドから決め、ベンチの士気を上げる。

▲シュートを決めた荒木

 

相手も決め、リードは依然東洋大。3人目はゴールを決めた横須賀であったが、ゴール手前でパックをコントロールしきれず、枠外へ。後がなくなった中大だったが、4人目の中谷采士郎(総1)が着実に決め、GK高瀬優一朗(総1)が1本を止める。しかし、5人目下坪久晃(商4)が枠をとらえられず、成功本数で上回れなくなった中大は、東洋大の5本目を待たず敗戦が決まった。

 

ファーストリーグは3位ではあったものの、順調にセカンドリーグへと駒を進めた中大。今リーグではライバルの東洋大、明大に敗れた。再びこの2チームとセカンドリーグで対戦することは確実で、三つ巴の接戦が予想される。どのチームがファイナルに向け、勢いをづく、セカンドリーグを首位で通過するのか注目だ。

 

◆試合結果◆
●中大 4(0-1、1-1、3-2、0-1)5 東洋大〇

◆コメント◆

【八戸監督】

──今日の試合を振り返って
最後の最後でね、6人で2点入ることなんて、めったにないけど、珍しいですね。最後に粘りを出せてよかったんじゃないですかね。

──前回の試合(法大戦)とメンバーが変わっていた部分もあるが、采配や考えは
相手のラインに合わせて、こういう風に戦いたいってことで、いろいろ考えて相談して、決めたメンバーではあります。

──今日の結果でファーストリーグ3位、明日からセカンドリーグに入るが
今日までの試合は、一回勝ち点がリセットになって、明日からの試合の順位決めだけだったので。上位2チームとは、2敗ですよね、ほんとに良い刺激になったんじゃないかなと思うし、次の試合に向けて、こういうとこ対策していかなければならないっていうのはそれぞれ明らかになっていると思う、そんなゲームだったんじゃないかと思いますね。

【木村祐翔選手】

──今日の試合を振り返って
負けたのは正直悔しいんですけど、結構いい収穫だったんじゃないかなって個人的には思ってて。ちょっとしたミスっていうところを修正していけば、次に繋がるいい試合だったかなって考えてます。

──ファーストリーグで途中からキャプテンをしていたが
そうですね。個人的な感情っていうのを自分的には押し殺して、チームのために何を考えないとか、何が最優先なのかっていうのを、すごいな、個人的に考えました。最高学年を巻き込んで、いろんなセットだったりだとか、取り組みっていったところをみんなで考えていて。改めて角丸の存在のでかさっていうのを感じました。

──ファーストリーグ、自身のプレーを振り返ってみて
個人的には60点かなっていうところで。なんで60点っていうと、今ぱっと思いつくのが、点数に絡んでないって言ったところ。もちろんディフェンスなんで点数に絡めなくて当たり前な部分があるんですけど、1年、2年、3年と主力で出させてもらって、点数取ってたんですけど、4年生になって1ポイントも取ってないのがディフェンスの中で自分だけなんで、そういったポイントと、あとやっぱりチーム的に勝てないっていうのも自分の責任、ディフェンスの守り、失点からの負ける試合が多かった。2試合負けたんですけど、自分の責任でもあるかなっていったところで60点です。

──セカンドリーグへの意気込み
この負けっていうのをすごいプラスに考えて、で、1次リーグのポイントっていうのはあまり関係ないので、ここから、明日から切り替えて、さらに気持ちも上げていって、チーム全体で勝てるようにこれからも頑張っていきたいなと考えています。

◆お知らせ◆
次戦は10月19日(日)にダイドードリンコアイスアリーナで行われる対早大戦です。

(記事:塚越香都、野村真、写真:塚越香都、野村真、沼澤春日)

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