2025年10月25日 東京都・アミノバイタルフィールド
冷たい雨が降りしきる中で行われたリーグ戦第6節・明大戦。序盤からタッチダウンを決め、後半も力強いオフェンスで白熱した戦いとなったが惜しくも明大に一歩届かず敗れた。
第1クォーター(以下、Q)、中大のリターンで試合開始。自陣25ヤード付近から攻撃を始めた中大は、パスやQBスクランブルで瞬く間にファーストダウンを更新していき、相手陣15ヤードまで攻め込む。WR新保颯(商2)が素早くエンドゾーンまで走ると、QB小野一真(法2)が冷静にパスを通し、タッチダウン。試合開始わずか2分あまりで2年生コンビが先制点を挙げた。トライフォーポイントのキックも新保が成功させ、中大応援席は大きな歓声に包まれる。
▲前節に引き続き活躍したWR新保
しかし、攻撃権が明大に移るとパスプレーで大きなゲインを許して同点に追いつかれる。序盤から互いに譲らぬ白熱した展開となった。続く中大の攻撃ではRB山口典誠(商2)が力強い走りでヤードを獲得し、エンドゾーン目前まで迫る。惜しくもタッチダウンとはならなかったものの、K小林隼人(商2)が落ち着いてフィールドゴールを決め、3点をリードした。その後の攻撃で明大もフィールドゴールを決め、第1Qは両者譲らず同点で第2Qに突入した。
第2Q序盤、明大の力強いディフェンスを前に、中大オフェンスはヤードを獲得できない厳しい時間が続く。勢いに乗った明大は、続く攻撃でエースRBが約90ヤードのランを成功させタッチダウンを決めてしまう。勢いづいた明大は続く攻撃で、エースRBが約90ヤードのロングランを決めてタッチダウン。一気に逆転を許した。
しかし中大もすぐに反撃に転じる。RB山口とRB上村聖哉(商3)のランで着実にファーストダウンを更新すると、新保と小野のホットラインが再び繋がり、エンドゾーン目前の2ヤードまで迫る。ここで上村がスナップを受け、そのままキープして突進しタッチダウン。試合は三度目の同点となった。
▲第2Qでタッチダウンを決めたRB上村
終盤、明大は再びエースRBを軸に攻撃を展開。中大ディフェンスも粘りを見せたが、最後は押し切られてタッチダウンを許す。中大はオフェンス・ディフェンスともに奮闘したものの、再び点差を詰めることはできず、7点をリードされ試合を折り返した。
ハーフタイムショーを経て17-24と7点ビハインドで迎えた第3Qは中大のキック、明大のリターンで試合が再開される。このQではディフェンス陣が躍動する。DL佐々木敬尊(法4)のタックルをきっかけに相手がファンブル、ターンオーバーとなり攻撃権が中大に移る。山口、RB上村らのランでファーストダウンを更新していくが惜しくもタッチダウンには届かなかった。中大は第3Qにて得点こそ上げられなかったが、相手の得点もまた1点も許さない鉄壁ぶりを見せた。
7点差を死守して迎えた最終第4Qでついに試合が動く。QB小野のパスを受けたWR松岡大聖(法4)が独走しタッチダウンを奪う。K小林もタッチダウン後のキックを決め7点を獲得しついに同点に追いつくことに成功する。
▲タッチダウンを決めるWR松岡
しかし明大オフェンス陣も一歩も引かずフィールドゴールで3点、さらにタッチダウンとトライフォーポイントのキックで7点の計10点の追加点を許し勝ち越されてしまう。試合終了時間が刻々と迫る中、点差は10点。中大はみじんも諦めず反撃を開始する。RB上村が立て続けにランプレーで陣地を上げファーストダウンを獲得。さらにWR松岡が見事にパスをキャッチ、続くWR宮澤光士郎(経4)もキャッチに成功し敵陣に迫る。ここで中大はRB山口のスクリーンパスをエンドゾーンで松岡が受け取り土壇場でタッチダウンを成功させる。
▲タッチダウンを決めたWR松岡と抱擁するWR宮澤
トライフォーポイントはキックを選択し1点を加えスコアは31-34と猛追も残り時間は1分5秒。同点、逆転まであとわずかであったが及ばず無念の試合終了となった。
次戦は秋季リーグ最終戦となる桜美林大戦。勝てば入れ替え戦を回避を確定させる大事な一戦に全力を懸けて臨む。
◆試合結果◆
●中大 31-34 明大〇
(第1Q:10-10、2Q:7-14、3Q:0-0、4Q:14-10)
◆コメント◆
WR 松岡大聖選手
──松岡選手をはじめ離脱していた他のレシーバーの方々も戻ってきた今日の試合でしたが、ワイドレシーバーの選手の中で今日の試合に向けて意識したことなどありましたか?
そうですね。特に意識したこととかはないんですけど、いつも通りにやることをしっかりとやるってことですね。
(WR宮澤光士郎選手について)光士郎とはずっと一緒にやってきて、自分と逆サイドなんですけど、反対側を任せられる選手なので出れて一緒にやれてよかったなと思います。
──後半のタッチダウンについて
今まで練習したことのないプレーで、それが決まって気持ちよかったですし、見にきてくださってる方々は僕たちに沢山期待してしていただいてるので、勝てなかったですけど、それをタッチダウンという形で決められて良かったです。
──残すはあと桜美林大戦のみとなりましたが、次戦に向けて意気込みをお願いします。
そうですね、負けたら入替戦になってしまうのでまず勝つってことと、(今まで)すごく苦しい時もあったんですけど、このチームでずっとやってきたこと磨いてきたことっていうのを出す集大成になるので見てくれている方々のためにも勝ちたいです。
WR 新保颯選手
──今日の試合を振り返ってみて
良いプレーもある中で、納得しないプレーも多く、勝ちに繋げられていないのはまだ実力不足だと思う。もっともっと伸び代があるなと思ったのが、今日の試合の収穫だと思います。
──次戦の桜美林大戦に向けて
4年生の松岡さんと宮澤さんという大スターのお二人と2年間やらせていただいている中、入学からまだ(今秋リーグの)慶應戦でしか勝っただけで、勝利をあまり掴めていない。桜美林戦では勝利に導く活躍をして先輩たちに感謝を伝えたいなと思います。
DL 佐々井敬尊選手
──今日の試合振り返ってみて
僕ですか、何もやってないんで、なんかそうですね。自分自身でいうとこのチームを勝たせられるようなプレーも、流れを変えれるようなプレーもあまりなかったので、最後33点、34点と取られた分、自分のダメだったところが出ていたと思います。
ディフェンス陣全体で言うと結局ビデオ見た通りのやられ方、システムは違えど21番にやられていたので準備不足で負けましたね。
──明大オフェンス陣の印象
試合を経てみて、21番のランBがいいんですけど。21番だけじゃなく、例えば OL だったり、レシーバーのブロックだったり、その強みを21番っていう強みをちゃんと生かして、まとまっている強いチームだなって思いましたね。勝てませんでしたし最後。
──最終戦に向けての意気込み
元々日本一を志して目指してそれを目標にして練習をして、東大戦後にその日本一の可能性が途絶えたんですけど、それでも日本一と言ってもふさわしい、過言ではないと言われるぐらいのチームになろうっていう話で、今日の試合挑んで結果負けたんですけど、やっぱその目標はぶれたくないので。ちゃんと圧倒してという。ただ勝つだけじゃなく、OもDもKも圧倒して勝てるようにっていう風に思ってます。
◆お知らせ◆
次戦は11月8日(土曜日)に横浜スタジアムで行われる対桜美林大戦です。
(記事・写真:湊谷昂太郎、沼澤春日)
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