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ラストイヤーに関東優勝!充実のインカレを終える-2024年度関東学生アーチェリーターゲット個人選手権大会/第62回全日本学生アーチェリー個人選手権大会

2024年8月20~21日 夢の島公園アーチェリー場

インカレの予選として行われた関東学生アーチェリーターゲット個人選手権大会本戦(以下、個人戦本選)。上位3選手には、シード選手としてインカレ出場権が与えられ、3位以下の選手は記録により出場権が与えられる大会となっており、全国の舞台に立つための重要な大会に位置付けられる。

中大からは予選を突破した男子6名、女子8名が出場し、男女それぞれ2名がインカレ出場権を獲得した。そのうち、男子では鈴木駿介(経4)が優勝を飾り、中大アーチェリー部初の快挙を成し遂げた。


▲優勝した鈴木

午前に行われた予選ラウンドでは、鈴木は立ち上がりにミスがあった影響で633点で6位となったが、試合中に修正し決勝ラウンドに向け流れを整えて終えることができたと振り返る。

迎えた決勝ラウンドは、オリンピックラウンドと呼ばれる1対1で対戦し勝ち抜いていく方式が採用された。3射1セットとし、各セットで得点が高い方に2ポイント、同点の場合両者に1ポイントが与えられ、先に6ポイントに到達したほうが勝利となる。

予選を6位で終えた鈴木は、満点となる30点こそ出なかったものの安定して高得点をマークし続け、準決勝まで1セットも奪われず順調に駒を進める。しかし準決勝では疲労が見え始め、下島(慶大)と一進一退の攻防に。それでも「周りの応援が力になった」と語る鈴木は、4セット目、5セット目で29点という高得点を連続で出し5-5と同点に持ち込む。勝負はシュートオフに持ち込まれ、競り勝った鈴木が6-5で決勝進出を勝ち取った。この時点でメダルやインカレシード権を獲得していたため、決勝では程よい緊張感のもと、準決勝で接戦をものにした勢いそのままに安定した射を継続。7-3で見事頂点に立った。


▲表彰式で笑顔を見せる鈴木

「これまであまり実績のなかったターゲットの試合で結果を残すことができてうれしい」と語る鈴木は、中大アーチェリー部史上初の快挙に満足感を示した。一昨年、昨年と全日本学生フィールドアーチェリー選手権大会でそれぞれ優勝、準優勝を飾っている鈴木にとって、学生ラストイヤーでのターゲット優勝獲得は、ここまで積み重ねてきた練習の成果を存分に発揮できた結果といえるだろう。

 

◆試合結果◆

男子

1位 鈴木駿介

Qualification Round
633(316/317)点
Final Round
1/16 6-0
1/8 6-0
1/4 6-2
1/2 6-5
Gold Medal Match 7-3

 


2024年9月21~23日 夢の島公園アーチェリー場

個人戦本選と同じ会場で行われた全日本学生アーチェリー個人選手権大会(以下、インカレ)。天候の影響で決勝ラウンドは行わず、予選ラウンドの結果が最終結果となった。中大からはインカレ予選に当たる個人戦本戦にて優勝を飾った鈴木のほか、由良駿太郎(経4)、森原萌楓(総3)、木原凛(文2)が出場した。


▲インカレに出場した4選手(左から森原、鈴木、由良、木原)

1か月前に個人戦本選で優勝し、インカレはシード枠での出場となった鈴木。個人戦本選において、試合中の調整がうまく流れをつかむきっかけになったと振り返っていたが、インカレに向けた練習においても「とにかく自分で早くミスに気付いてすぐに修正することに重きをおいて練習した」と語る。さらに、「日々の練習のなかでどういった時にどんなミスが出るかを細かく確認し、感覚と当たりのすり合わせを丁寧に行った」と本番を想定した丁寧な練習を積んできた。

迎えたインカレは「地区シード枠で出場しているというプレッシャーはあったが、今年が最後なので楽しんでいこうという気持ちで試合には取り組んだ」と全体を振り返る。

弓ごと流されるような強風が吹く環境の中、さらに点数の感覚をつかむペースメーカー的な存在となる強豪選手が近くにいなかったことも重なり、手探りで感覚をつかみ調整を続けなければならない難しい状況ではあった。それでも、本番を想定した練習が大舞台で発揮され、安定して得点を重ねられたという。結果は9位と入賞には届かなかったが、厳しい環境でも昨年の点数を超えられたこと、順位を上げられたことに関しては昨年より成長できたと述べる。また、1本外してしまったことに多少悔しさを見せつつも、自分の実力だと受け止め、その後しっかり切り替え立て直すことができた点をポジティブに捉えている。

最後となるターゲットのインカレは終了したが、全日本選手権やインドアの大会など鈴木が中大を背負って出場する大会はまだ残っている。「全てに全力で取り組んで、悔いの残らないように卒業したい」と残りの大会にむけて意気込みを語った。

 

そのほか、男子では最後のインカレを迎えた由良が66位に入った。「最終学年ということで意気込んで臨んだが、例年以上に難しい環境だったこともあり悔いが残る結果になってしまった」と悔しさをにじませる。来年1月にインドアのインカレが残っていることもあり、最後はベストを発揮できるようにと約4か月後の大舞台を見据える。


▲最後のターゲットのインカレに臨んだ由良

女子では、森原が76位、木原が82位と初出場の2人が健闘した。両者、厳しい天候への対応や体力不足などを課題に挙げた一方で、初の大舞台で大きな経験を得られたと振り返る。「来年度は中大洋弓部としてより多くの選手が出場できるように邁進する」という森原の言葉にあるように、2人の活躍はチーム全体を強くすることにもつながる。今回の経験を糧に、今後中大を引っ張る存在になるであろう2人に期待がかかる。


▲初のインカレの舞台に立った森原(上)と木原

 

◆試合結果◆

男子

9位 611点 鈴木駿介

66位 572点 由良駿太郎

女子

76位 511点 森原萌楓

82位 506点 木原凛

 

(記事:琴寄永里加、写真:中央大学学友会体育連盟アーチェリー部提供)

 

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