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【特集・2024西湖合宿①】並川颯太(法1)七枝直(法1)

今年の箱根駅伝を13位で終えた中大陸上競技部。約1ヶ月後には2020年以来の箱根予選会、そして予選会の約2週間後には全日本大学駅伝を控える。今夏は高地トレーニングや距離を積ませる練習をより強化している。エース級の選手に中間層や下級生を加えた「戦える全体層の厚さ」がこれからの駅伝シーズンには不可欠な要素となってくる。西湖で夏合宿に参加した選手たちは今どのような思い、またプランを掲げてこれからの駅伝シーズンへと挑んでいくのか、インタビューを行った。【全5回】

第1回は8月約三週間アメリカ・ユタ合宿に行った並川颯太(法1)と七枝直(法1)。(取材は9月8日に行いました)


並川はアメリカ合宿を経て「帰国してからの練習が苦ではなくなった。距離や練習量に対する不安 を払拭できた」と充実さを口にした。七枝も「自分を律する力が付き、選手として成長できた、自信がついた」と、確かな成長を感じていた。

 ▲西湖合宿中の並川

昨年は本間颯(経2)と柴田大地(文2)が経験したユタ合宿。毎年1年生をアメリカに送っている意図について、藤原正和駅伝監督は次のように語った。

「僕自身がオリンピックに行けなくて世界選手権止まりだったので、どうして自分自身オリンピック行けなかったのかなと、この仕事に入職するときに考えていた。もっと早い若年層の段階で、どこの国でもいいから外を見る機会を作って『もっと英語を喋れたほうがいい』とか文化の違いについて触れたりだとか、何かを感じることで、そのあとの人生に、生き方や行動とかが変わったんじゃないのかな、その部分が足りなかったんじゃないのかなという思いがずっとあった。これが今花咲くとは僕らも思っていないんですけど、彼らが後々に日の丸つけてくれるようになったらこの取り組みが合っていたっていうことにはなっていく。昨年と今年の代はかなりいい練習をして帰ってきてくれているので、この後に期待したい」。

またアメリカ合宿に向かう際、海外遠征の機会も多い吉居駿恭(法3)に必要なものを尋ねたことを明かした。さらに、お互いの性格について並川は七枝を「マイペース」、七枝は並川を「大雑把」と言い、よりそれぞれのことを知ることができたという。

 ▲ポーズをとる七枝(写真左)、並川(写真右)

高校の夏合宿と比較し、洛南高出身の並川は「練習量は多いが、練習以外で自分の時間がしっかり確保できる点で、高校よりも大学の合宿の方が楽と感じる部分もある」と話した 。関大北陽高出身の七枝は、「合宿期間の長さや高地トレーニングの有無」という物理的な変化を肌で感じたという。

しかしながら現在、七枝は疲労も重なり「アメリカ合宿で培った力を生かし切れていない」と語った。約1ヶ月後には箱根駅伝予選会が控える中大陸上部。駅伝シーズンについて七枝は「一年目はいいや、ではなく一年目から走りたいという思いで来ている」と闘志を燃やす。並川も「練習中は先輩後輩は関係ない」と断言し「一年目だがガツガツ行きたい、箱根本戦と全日本を出走することが目標」と語った。

▲西湖合宿中の一年生。七枝(写真中央)、並川(写真上段右)

藤原監督は、この世代を「タイムと同時に勝負強さもある面白い一年生」と評価する。

「総合優勝したい」と語る二人を筆頭に「最強の世代」と呼ばれる日はそう遠くない。

(取材、記事:土屋日向、遠藤潤)