今季は出雲駅伝３位、全日本大学駅伝７位という結果の中大。三大駅伝はとうとう箱根駅伝を残すのみとなった。「総合３位以内」という悲願に向け、勇往邁進。大会を直前に控えた選手たちは何を語るのか。
第２回は抜群の安定感を誇る２年生エースの阿部陽樹（文２）。今シーズンは出雲、全日本ともに出走し結果も十分に残してきた。シーズンを振り返りながら箱根に対する思いに迫った―。（取材は12月１日に行いました）
▲自己ベストを更新したMARCH対抗戦2022
──箱根まで約１ヶ月（取材日：12月１日）ですが現在のコンディションは
「先日行われたMARCH対抗戦でも１万㍍で自己ベストを更新できているので、これからもう少し練習を積んでいけば、いいコンディションでレース当日を迎えられるのではないかと思います。」
──MARCH対抗戦はどう振り返っていますか
「青学さんが強いなというのを改めて感じました。青学さんのトップの選手たちと自分との差も感じたので、残り１ヶ月でどのくらい縮めていけるかが大事になってくるかなと思います。」
──今年の上半期を振り返って
「上半期は関カレ（関東インカレ）で入賞できたのですが、１万㍍の自己ベスト更新ができず、少し悔しい思いをしました。その分夏はしっかりと練習が詰めたので、これからの駅伝につなげていきたいと思います。」
──夏はどのような練習をされましたか
「箱根駅伝や全日本では、距離が長くなってくるので、その中でしっかりと脚が後半までもつように、長い距離を走れるような練習をしてきました。」
──出雲、全日本を振り返って
「出雲駅伝では、チームの目標である３位を達成できたので良かったのですが、やはり全日本は全員がしっかりそろわないと勝てないなということを感じましたし、自分としてもまだ実力不足なところがあるなと感じました。」
──個人の走りを振り返って
「全日本では初めてアンカーを走らせていただいて、やはり距離も長かったのですが、一人走りといいますか、前に人がいない難しさを全日本では感じることができました。」
──今季は出雲、全日本から続けての箱根駅伝となりますが、昨年と違う部分は
「去年は出雲がなかったので、今年初めて駅伝を三つ走れるということでチームとしても盛り上がっていました。ここから箱根に近づくにつれてチーム全体が箱根に気持ちが向いていけばチームとしてよりいい雰囲気を作っていけるのかなと思います。」
箱根を見据えて
前回大会は５区山登りを担当し区間６位と好走。ルーキーながら大いに存在感を放った。箱根での経験はその後にどう影響したのだろうか。
▲前回の箱根駅伝のようす（©Getsuriku）
──今回の箱根も５区を担当しますか
「そうですね（笑）。予定では５区かなと思います。」
──山に特化した練習はしていますか
「いや、特に山に特化した練習はしていないですね。やはり、走力が昨年よりも上がっていけば往路のタイムも上がってくるかなと思います。」
──今年の箱根を走った経験はどう影響しましたか
「箱根駅伝をしっかり走ったという経験はやはり大きな自信になったと思いますし、今回２回目を走らせてもらうことになっても、今年よりも落ち着いて準備をしていけるのかなと思います。」
──今年の箱根を走り終えた後はどのような気持ちでしたか
「順位を二つ上げることができて、自分的には目標を達成することができたので、とてもうれしかったです。」
──チームの中での自身の役割は
「往路のメンバーは、チームの中でも強い人になるので、しっかりとそこで前の方で来た順位を一つでも上げて、復路につなげることが自分の役目だと思っています。」
競技への向き合い方
──競技に取り組む上で大切にしていることはありますか？
「特にこだわりはないのですが（笑い）。やはり、自分はけがをしないで練習を詰めることが強みだと思っているので、しっかり練習を継続させていくということを念頭に置いてやっています。」
──２年生の中で中心選手になりました
「大学に入ってから、学年によって競技のレベルの差というのは本当にないと思うので、上に吉居（大和・法３）さん、下に駿恭（吉居・法１）と上と下に強い人がいるので、そこに少しでも追いつけるようにしていきたいなというのは思っています。」
──来年から３年生になります
「上級生になるので、下を引っ張っていかなくてはいけないと思っています。」
──箱根まではどのような調整をされますか
「また合宿があるので、そこでしっかりと練習を積んでいい状態を作っていきたいと思います。」
──来年の箱根での目標
「個人として、前回が区間６位だったので、それよりも一つでもいい区間順位でゴールすることですね。１番の目標は区間３位以内で走ることです。最低限の目標は区間５位です。」
──大学の中での目標
「箱根駅伝が順調にいけばあと３回あると思うのですが、やはり１度くらいは優勝してみたいですね。」
（取材・構成：松本あゆみ）
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