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新生藤原隊の逆襲開始へ~第97回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会展望~

新生藤原隊逆襲の幕開けだ。いよいよ明日に迫った箱根駅伝予選会。新型コロナウイルスの感染拡大により、一時は開催も危ぶまれた今大会だが、例年のコースとは異なり自衛隊駐屯地の周回コースで開催される。箱根出場を目指し、計46校の学生ランナーが立川を駆け抜ける。

予選会は各校12人までが出場でき、その中から上位10人の合計タイムで争われる。今大会のコースは公園内でのアップダウンがなく、平地でのレースとなる。また明日は雨に加え気温は13度と今シーズン一番の寒さが予想されており、去年の季節外れの暑さとは打って変わり高速レースが展開されそうだ。

今回の中大エントリーメンバーは以下の通りとなっている。

▲エントリーメンバー1万㍍のベストタイム比較表。上位10人のベスト平均タイムは28分59秒16と参加46校中トップだ

池田勘汰主将(商4)や畝拓夢副将(法4)など、力のある4年生が7人エントリー。3年生は去年の予選会でもチームをけん引した森凪也(経3)と三浦拓朗(商3)の二人に加え、ロードや長い距離での安定感が持ち味の手島駿(商3)がメンバー入り。2年生では唯一、直近の練習やTTで調子の良さを見せる中澤雄大(経2)がエントリーされた。1年生は3人が名を連ね、中でも上半期、学生長距離界でひときわ輝きを放つ活躍を見せた吉居大和(法1)に注目が集まる。

前評判や他大と比較した中で選手たちのタイムや力を考えれば、上位で予選会を通過したいところだ。しかし予選会は何が起こるか分からない。昨年も上位通過が期待されながらも、ボーダーラインの11位麗澤大と26秒差とあわや敗退の危機を味わった。例年とは異なる周回コースでの予選会に「去年のような通過の仕方はせずに、まずは確実に通過」と池田主将は気を引き締める。▲昨年立川で悔しさを味わった選手たち。今年は同じ轍を踏まず、笑顔で本戦切符をつかみ取る

今大会チームの鍵となるのは、最多7人がエントリーされた4年生だろう。ルーキーながら5000mインカレ優勝、5000、1万㍍チーム内最速タイムを誇る吉居に注目が集まりがちだが、「距離は全然踏ませていない」と藤原監督。最上級生が安定感のある走りで脇を固め、ハーフマラソン初出走の吉居に過度なプレッシャーを与えさせないつもりだ。

昨年チームを予選会敗退の危機から救った森凪と三浦の3年生MMコンビは、今年もチームをけん引する。全日本インカレでは後輩吉居に後塵(こうじん)を拝し、悔しい結果に終わった三浦だが「吉居と違った強さが自分にもあると思う。今度はそこを活かして予選会ではチームを引っ張りたい」と意気込む。森凪も「日本人トップを取ることで11月、12月に勢いを付けれるような予選会にできれば」と、虎視眈々(こしたんたん)と日本人トップを目指す。▲チームをけん引する三浦(左)と森凪(右)

多くの力のあるライバル校がひしめく今大会だが、最大の敵は自分たち。慣れない給水での転倒や、周回コースの位置取りにも細心の注意を払う。「藤原さんが勧誘に関わり始めたのが自分たちの代。100年目の意地だとか、本戦に向けて『中大やばいぞ』と他大を脅かす試合をしたい」(池田主将)。チームが見据えるのは箱根駅伝総合3位。創部100年目の挑戦に花を添えるべく、地に足をつけて、予選会を確実に突破する準備は整った。

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部

◆お知らせ◆
新型コロナウイルス感染対策により、今大会は無観客で行われることとなっております。会場への入場は、各校とも選手・監督・コーチ含め20名に制限されており、保護者や学生、大学関係者、OB・OG、その他一般の方の入場はできません。尚、弊紙も現地取材は行えず、テレビからの情報を見て速報ツイートを発信する予定です。ご理解のほど宜しくお願いします。