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【箱根駅伝特集2024/戮力協心】最終回 運命の一戦は明日号砲!真紅の矜持を復活させ、新紅の時代へ!/箱根駅伝展望

2024年。フランスではパリオリンピックが開催され、日本長距離界にとっては時計の針が大きく動くことが期待できる1年だ。激動の歳次は「新時代」を駆ける若者の継走によって幕を開ける。100回目の節目に向けて「戮力協心」で鍛錬に励んできたCの戦士たちは真紅の歴史を再び動かすべく、スタートラインに立つ——。

最終回となる第10回は明日、明後日にかけて行われる第100回箱根駅伝の展望についてお伝えする。今季3冠を目標として掲げ、チーム全体として「優勝」の2文字を貪欲に追い続けたものの、史上最強の宿敵である駒大に阻まれ続けてきた。真紅の矜持を復活させるために、新紅の時代を手繰り寄せるために、史上最強の布陣でいざ頂点へ。(記事:日向野芯)


全体展望

いよいよ第100回目を迎えた箱根駅伝。学生の水準は時代とともに年々向上し、よりハイレベルな戦いが期待できる。

▲大偉業達成に向けて、大黒柱を担うエース兼主将の鈴木芽吹(4年)

2022年度、大エース田澤廉(トヨタ自動車)を軸に三冠の偉業を達成した駒大。今季も日本トップクラスの三本柱、鈴木芽吹(4年)、篠原倖太郎(3年)、佐藤圭汰(2年)を中心に出雲駅伝、全日本大学駅伝を制し、その勢いは衰えることを知らない。中間層、山要因も充実し、まさに天下無双の軍団は2年連続三冠の大偉業に向けて狼煙を上げる。

▲全日本大学駅伝ではデットヒートを制した田中悠登(3年)

駒大一強+5大学包囲網の様相が見込まれている今大会。新チーム発足時には「あわやシード権も落とすのでは」という危機感に苛まれていた青学大は試練の夏を経て急成長。全日本大学駅伝では安定感のある襷(たすき)リレーで2位に入り、虎視眈々(こしたんたん)と王座を狙う。それに並ぶ戦力を擁する中大、三大エースの奮闘と下級生の成長が著しい国学大に加えて、「山の神」候補を有する創価大と城西大の5校が対抗馬となり得るか。

▲出雲駅伝では嬉しい準優勝。アンカーの吉田凌(3年)

また、シード権争いも白熱化することが予想されている。各学年戦力が充実している早大やオリンピアン三浦龍司が率いる順大、11月以降に急激に調子を上げている法大、エース松山和希の待望の復活が期待されている東洋大、予選会出場校からは着実に強豪校への歩みを進める大東大、トラックでのスピードが売りの東海大が来年の箱根の切符を争うことが予想される。

エースが集う華の2区、山の神の誕生が期待される5区では各校の勝負手が起用される一方で、主要区間以外での選手の奮闘も躍進のカギとなる。アップダウンのあるコースが特徴的な箱根駅伝だが、上り坂、下り坂だけではなく「まさか」もある。全10区間217.1kmの戦いは最後の1km、1mまで目が離せない。

攻めの布陣が功を奏すか

▲中大は28年ぶりの総合優勝を目標に掲げる

全日本大学駅伝で重要視されていた『背中を見せる』ことは箱根路でも往路優勝、そして6区以降のレースの流れに大きく影響してくるだろう。その言葉通り、12月29日に発表された区間エントリーでは先手必勝、盤石の布陣を公開した。

1区から3区までは前回大会に引き続き、駅伝でチーム随一の安定感を誇る溜池一太(文2)、区間新記録を目標に掲げる吉居大和(法4)、今季5000mで13分20秒台を連発しスピード面で着実な成長を見せる中野翔太(法4)が満を持してスタートダッシュへ。

駒大、青学大、国学大をはじめ、創価大や城西大など上位を争うチームがエースや留学生を2区に一挙起用することが予想されるため、例年以上の激戦が予想される。果たして1区で先頭もしくは秒差で襷を渡し、3区でリードを拡大できるか。序盤から目が離せない。

また、今季関東インカレに始まり、出雲全日本の両駅伝やMARCH対抗戦など、結果でもチームを牽引してきた主将の湯浅仁(経4)と5000mで今季日本人学生トップタイムを誇る吉居駿恭(法2)の起用区間にも注目が集まる。5区の山﨑草太(文1)にセーフティーリードをもたらすためには4区にはエース格の選手を抜擢したいところ。湯浅の安定感をとるのか、はたまた吉居駿の経験値と爆発力をとるのか。いずれにせよ、どちらか一方を『復路の2区』である7区や最長区間の9区などに配置できるのはチームとしては非常に大きな安心材料であることに変わりはない。

新戦力の躍進が栄冠への鍵

復路ではフレッシュな顔ぶれが並ぶことが予想される。6区には浦田優斗(経3)が出雲路のリベンジを狙う。上半期トラックレースで自己ベストを連発、着々と山下りへの準備を進めてきただけに攻めのレースで最高のスタートを切りたい。

8、9区には前回、前々回と5区で輝きを見せた阿部陽樹(文3)と10月のレガシーハーフマラソンで学生トップの山平怜生(法3)の上級生コンビが、7、10区には全日本大学駅伝の5区で好走し、11月の上尾シティハーフマラソンでも距離適性を見せた本間颯(経1)とU20日本選手権の3000m障害で優勝、11月の宮古サーモン・ハーフマラソンでも優勝と勝負強さが光る柴田大地(文1)の1年生コンビがエントリーされている。

控え選手にも藤原監督がキーマンとして掲げた園木大斗(法4)やハーフマラソンの自己ベストが学内3位の白川陽大(文2)、今季ブレークを果たした吉中祐太(文2)がいるだけに、その選手層の厚さは前回大会を上回ると言っても過言ではない。

「優勝」を目指して準備を進めてきた1年を通じて、エース格は大きく成長し多くの新戦力が台頭してきた。充実の布陣はいまや「表彰台」で満足するチームではないのだ。

第100回箱根駅伝は真紅の矜持の再建と新時代の先駆者に名乗り上げるための運命の一戦。苦悩の時を超え、栄冠をつかもうとしている若者たちに幸あれ。

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