以前から、本紙自動車担当記者には一つの悩みがあった。それは、読者の皆様に「中大自動車部の良さ」が伝わっているのだろうかという疑問である。よく「自動車部ってどんな活動をしているの?」「どういう競技なの?」「どんな人たちが集まっているの?」というような疑問を投げかけられることも多い。
そこで今回、大会前の自動車部の練習を見学し選手の方々にインタビューを行った。
▲取材を受ける自動車部員の古橋陽太(経4)
この記事は自動車部の面白さや基本情報をたっぷりお届けすることを目的としている。この記事を読んで、多くの人が自動車部について詳しくなると同時に、大会結果が待ち遠しくなるに違いない。
1.自動車部の基本情報
中央大学自動車部は1931年に創部された、歴史のある部である。現在の部員は、20名。普段は中大多摩キャンパスの駐車場を使い、日々練習を行っている。また他大学との合同練習等、遠征も頻繁に行い技能の向上に励んでいる。その甲斐あって、練習の成果が大会結果に現れているといえよう。
現在の主将は野村飛美樹(国経4)。昨年の全日ダートで個人優勝を飾るなど、自動車部には欠かせない存在である。
▲表彰台に上る主将、野村(左から3人目)
2.自動車部の活動
○修理と整備
自動車部において最も欠かせないのは、部車の整備と修理である。試合車や練習車の整備や修理を行い、ミッションの修理やエンジンからボディーフレームまで多岐にわたっている。優秀な車両委員が、中大自動車部を縁の下で支えている。
○大会出場
「ジムカーナ」・「ダートトライアル」・「フィギュア」と呼ばれる自動車競技の大会に出場している。次の項目で、詳しい競技説明を記している。
3.競技説明
自動車部の大会は大きく3つに分かれる。ジムカーナとダート、自動車連転競技選手権(通称フィギュア)である。
○ジムカーナ
コンクリートの上を各大学が整備している自動車を使って走り、指定された舗装済コースを間違えないように走り、速さを競うというもの。
○ダート
ダートはジムカーナの道路が舗装されていない版と考えると分かりやすい。土や泥、砂利で構成された未舗装の道を走行する競技となる。ダートの砂ほこりを立てて走る車の姿は圧巻だ。
○フィギュア
最後に大会が迫っているフィギュア。この競技は名の通り、自動車進転技術を競う大会だ。フィギュアは簡単に言うと、設置されたコーンを踏む、急発進をするなどの減点をされないように指定されたコースを巧みに運転するというものになる。
▲フィギュアの大会出場中の武内結(法4)
これが、まず自動車部の大会を知るうえで基本となる知識だ。是非頭の片隅に。
4.部員インタビュー
次に自動車部の魅力などを、部員へのインタビューを通して知っていただきたい。
Q:自動車部に入部を決めた理由は?
野村:自動車部の大会で戦力になっているHONDAのシビックっていう車があるんですけど、それがガレージの外の入り口のところに、入学式の時に置いてあって。それを見て「お!」と思ってガレージに見学しに行ってそのまま入部っていう感じです。
古川佳愛(法4):全然車興味なくて、元々。新しいことしたいなっていうのと、日本一になりたいなと漠然と思ってて。「1番になりてえ」って思ってて。あと、父も車が好きだったので、色々重なって入ってみようかなと。
武内:たまたま古川に誘われて「見学行かない?」みたいな感じでそれがきっかけで入部したっていうのと、小さい時から自動車は好きだったていうのはあって、自動車部に入るときに「小さい頃好きだった〜」みたいな感じで入ったって感じです。
伊藤光翼(法4):新しいことを始めてみたいということが大きな理由なんですけど、そこそこの強豪校に自分の身を置きたいというのがあって。中大の自動車部は全員スタートが同じなので入りたいなと思ったことが理由です。とくに車に興味があって入ったというわけはないです。
古橋:小さい時から自動車ずっと大好きだったんで、大学がこれが決めてって訳じゃ無いんですけど、大学入ってこの部活あるって見た瞬間にもう、特に迷いなく、自動車大好きだったんで、これしかないだろって感じでした。
石渡響(理工3):自動車部に入ったきっかけは、その小学校から全部学校が同じ幼馴染に誘われて入りました。
川崎優太(経2):自分は小さい時からすごく車が大好きで、それが一番大きいですね。
伊藤馨佑(商2):車に興味があって自動車部に入ったわけではなくて、吉嶋(碧斗:商3)先輩という人が優しくて入ってしまいました。
Q:自動車に興味を持ったきっかけは?
野村:正直物心ついた時から車が好きだったんですけど、父親が車好きだったのが影響しているのかなと。
石渡:もともと車はちょっと好きだったぐらいだったんですけど、だいぶコアな部分まで自動車部入ってからやるようになってより好きになりました。
川崎:父親が車が好きで、車に乗ったり車の話をされたりとかで、気づいたら車が好きだったって感じですね。
伊藤馨:車に興味があって自動車部に入ったわけではなくて、徐々に興味が湧いてきています。
Q:自動車部に入ってよかったなと思う事は?
古川:やっぱり自分が勝った時嬉しいっていうよりも、周りの人が喜んでくれたりとか、一緒に同じ目標を目指してっていうところで、熱い経験ができてるのが嬉しかったり楽しかったりなのかなと思います。個人と団体どっちもの良さもあると思います。
伊藤光:達成感がどこの部活よりもあるところが良いところだと思います。例えば、車の整備をするんですけど、その整備もうまくいかないことばかりで、そもそもエンジンがかからないとかそういうことが多いので久しぶりに車を動かせたときの達成感はピカイチです。
古橋:いっぱいあります。まず規律とかに関しては色んなこと教わって、すごい自分にとって良かったなと思いますし、大変なこと辛いことをみんなで乗り越える力はものすごく身についたかなと思います。
川崎:小中高では車好きの人が知り合いや友達にはあまりいなかったんですけど、自動車部に入って車好きの先輩方がいっぱいいて、車の話をできるっていうのが良かったです。
Q:愛車や乗ってみたい車は?
野村:(愛車は)トヨタのマークⅡっていう、1990年代の車なんですけど。古い30年前の車ですね。
古川:今中型免許持ってるので、大型自動車に乗ってみたいなと。でっかいトラックに。
古橋:ジムカーナとかダートができるのが自分の車なんですけど、将来的にはドリフトができる車を買ってみたいです。自分がやったことないのがドリフトなので、将来大人になったら買ってみたいです。
川崎:日本にない車を、アメリカから輸入したりして乗ってみたいなと思ってます。
石渡:ホンダのインテグラっていう車が好きなので、それに乗ってみたいです。
伊藤馨:今で言うと、クラウンのステーションワゴンに乗りたいです。
Q:雰囲気の良さはどこから?
野村:同期間もそうですし、先輩・後輩間もしっかりコミュニケーションが取れているような感じがするので、自分も主将として「アメとムチ」ではないですけど、指導する時は指導してオフの時は交流を深めるじゃないですけど、そういうことをやったりしてチームの雰囲気はいいのではないかと思います。
武内:結構私は上下関係を、一応先輩後輩で敬語を使うとかあるとは思うんですけど下から上になんでも言い合える、そういう空気感が大事かなと思っていて。普段から上級生が下級生に対して話しかけるというか、コミュニケーションを取れる場が多いし、部員全員でご飯食べたりする機会が多いのがあると思います。あと、遠征でみんなで遠出することが多いので、その道中の車中で喋る機会が多いので、それも部の雰囲気には良い要因かなと思います。
古橋:我々遠征をする時は朝一からそのコースに入らないといけないので、前日の夕方とか夜に出て一晩向こうで寝て、朝起きて行くんですね。なので衣食住を共にする時間がすごく長くて、それが必然的に先輩後輩同期含めて仲が良くなる要因なんじゃないかなと思います。
▲練習中に仲の良さそうな姿を見せる自動車部たち
Q:車の整備は担当者が決まっているの?
古橋:自分たちは基本全員で整備して、全員で車作って準備して、選考会っていうオーディションみたいなのをやって、部の中で速かった3人が学校を代表して選手になるっていう感じです。
Q:車の整備は具体的にどんなことするの?
古橋:多岐にわたるんですけど、使ってる車が古いので基本的に壊れたところを直すのが多いですね。めっちゃ簡単なところから言えばタイヤの交換であったり、ってところからエンジンの中身をばらしてっていうのをやってる人もいます。
Q:車の整備でこだわっている事は?
伊藤光:まずは、車が壊れないように予防整備することしっかりしています。そうゆう指導もしていて、その上で自分がしたいことをしています。例えば、カラーリングだったりとかちょっとエンジンをチューニングしたりとかするところを大会の規定の範囲内で試してみたいことはしていますね。
Q:3つの中で得意・好きな種目は?
野村:ダートトライアルですね。去年全日本勝たせてもらって、一種度胸試しじゃないですけど、そういう要素がある競技なので自分の走り方にあった競技なのかなと思っています。
武内:フィギュアは日々上手くなってるっていう実感があるので、フィギュアが得意かなと思います。
古橋:自分はジムカーナがその中だったら得意です。
Q:1年間のチーム目標は?
野村:全員で全日総合杯を目指すことなんですけど、それにとどまらずに1年1年代は変わっていくので、来年再来年でも全日本を狙えるような人材の育成っていうのを重点的にやっていきたいなと思っています。
Q:迫る3月20日の全関フィギュアの目標は?
野村:自分はフィギュアで、去年全日本出たんですけど、いい結果を残せなかったので今年の全関フィギュアで結果を残せるようにまずは個人で頑張りたいと思っています。
古川:4年生になったので、頑張って全部優勝する気持ちでやっていきたいと。個人も団体も、男子もみんなで優勝できるように頑張りたいなと思います。
武内:去年は全日でなんとか優勝することができたので、今年もまず関東から個人も団体も優勝をとって。今年の学連戦はフィギュアから始まるので、いいスタートが切れればなと思います。
石渡:自分はあまりいい結果をこの競技で残せてないので、今度こそは三度目の正直で残せるように頑張ります。
伊藤光:自分は去年の全日本のフィギュアで納得がいく試合ができなくて、同乗審査ですごく減点を受けてしまって、今回の全関フィギュアはそれはゼロで、美しく、素早く、帰ってくる、狙うは1位です。慶応には負けたくないですね(笑い)。
古橋:最初の関東大会なので、全日本に繋がる走りを意識して、安定して攻めた走りができるように頑張りたいと思います。
伊藤馨:とちらないように、密かに活躍できるように。
▲雨の中練習を行う主将、野村
いかがだったであろうか。この記事を通して自動車部について興味を持ち、結果が楽しみになる方がいると自動車部担当として大変嬉しい。
◆お知らせ◆
次戦は3月20日(木)に行われる全関東学生自動車運転競技選手権大会です。
(記事:大澤晶、小林想 写真:加清容子、小林陽登、山崎響)
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