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春季リーグ戦後インタビュー④~調子が良くない中でもできることを。森下翔太

2年ぶりの開催となった東都大学野球春季リーグ戦。チームは開幕6連勝とロケットスタートを切り、最後は優勝校・国学大との直接対決までもつれ込むも、惜しくも2位でリーグ戦を終えました。優勝は逃したものの、チーム力の強さを十分に感じたシーズンとなりました!今回はリーグ戦で存在感を発揮した選手7名のインタビューを7日間にわたってお届けします!第4回は開幕戦で2打席連続本塁打を放った森下翔太(商3=東海大相模)です!

〈森下翔太〉

▲スーパールーキーと呼ばれた森下はもう3年。開幕戦で2打席連続本塁打を放つも、その後は厳しい内角攻めに遭うなど、思うようなバッティングができなかった。それでも気持ちを切り替え、全てはチームの勝利のために目の前のできることに徹した

 

(春リーグを振り返って)

「優勝を目の前にして優勝できなかったのは一番悔しかったので、今回の春は悔しい結果に終わった春でした」

 

(開幕戦の2打席連続本塁打。その時の感触や狙い球)

「事前の練習から変化球を打つ練習をしていて、その通りに打席に入って甘い変化球が来たので、打てたという感じです」

 

(どちらも変化球か)

「そうですね。どちらもスライダーですね」

 

(死球があったりと今季は全体的に厳しいコースを狙われていたという印象。そこはどう捉えているか)

「攻められるというのは監督から事前に言われていたことで。やっぱり、いざ打席に入って何度も体に近い所に来たり、当てられたりしていると多少意識してしまって、後半戦の失速につながってしまったと自分では思っています」

 

(この春リーグに向けて、キャンプや練習でテーマにしていたこと)

「守備の部分では守備100㌫を目標にずっとやってきていて、エラーなしってことで、ずっとリーグ戦前から練習してきていて。バッティングの面では自分のスイングをしっかり試合の中でするところで、強く振るということをずっとキャンプ中からやっていました」

 

(優勝が懸かる国学大戦を控えた空き週の調整)

「ほとんど変わったことはしないようにしていて。相手のピッチャーの動画を見て変化球が多いなと感じたので、バッティング練習でバッティングピッチャーに変化球を多めに放ってもらったり。ピッチャーの対策という形で練習はしていました」

 

(亜大1回戦の高橋隆慶・文2=明秀日立の代打逆転3ランでは、本人の次に喜んでいたように見えたが、プレー以外で意識していること)

「自分自身、そんな調子が良くなくて打てない中で、他の選手たちに打ってもらわないとチームが勝てないので。そういう意味ではチームの中で声出したり、打ったら喜んだり。守備だったらセンターなので、レフト・ライトに次の指示を出したり。そういうプレー以外のできることは意識してやっていました」

 

(HRやヒットでなくても打点がつく場面も見られた。何が何でもランナーを帰すという場面を想定した練習はしていたか)

「練習自体はあんまりしていないんですけど、自分自身調子が良くないということが分かっていたので、打たなくても点が取れるようなランナーが三塁にいたら、最低外野フライとか、フォアボールでつないで次のバッターに託すとか。そういう意識のチェンジというか、初戦とは違った形で試合に入れたのは、初戦から6連勝できた一つの要因かなと自分では思っています」

 

(6校と戦って、印象に残っている投手)

「気合いがすごくあったなと感じたのは、国学院の池内投手。打席に立ってみてもピッチャーの気迫が伝わってくるくらい、バッターに向かってきていたので。そういうところは自分も気合いが入る面もあるんですけど、押されちゃうなっていう部分もあるので。そこは印象に残っているかなと思います」

 

(気迫がすごいと感じた池内投手を秋リーグではどう攻略するか)

「自分が春で経験できたので、イメージはしっかり残っている。イメージを消さないように、常に練習で対策をしていけば秋リーグは打てるかなと思っているので、イメージを忘れずに秋まで持っていきたいです」

 

(春リーグで得た収穫)

「チームとしてはずっと主軸だった牧さん(秀悟=横浜DeNA)や五十幡さん(亮汰=日本ハムファイターズ)が抜けて、チームを引っ張る存在がいない状況の中でリーグ戦を迎えた。それでもチームが束となって戦って勝てるというのは、この春で学べたことですし、自分自身でも自分が打たなくても準優勝までいけたというのは、自分が打っておけばなという反省もしつつ、ここまでできるんだったら自分が打ったら優勝にもっと近づくのではないかという経験はできました」

 

(リーグ戦前から「牧さんの穴を埋める」という言葉が他の選手からも聞かれた。そこはチーム力で埋められたと感じるか)

「そうですね。牧さんのような打撃を持った選手はそんなにいなくて。それを補う部分でも今回のチームは『つなぐ野球』という形で、つなぐつなぐという意識で練習をやっていた。試合の中でも、つなぐという意識が強くなってツーアウトからの得点だったり、その延長線上でホームランが出たのかなと思いました」

 

(国学大1回戦は初のタイブレークに。チームとしてどう戦ったか)

「去年からタイブレークは色々練習していて。1点の重み、先攻だったら取らないといけないプレッシャー、後攻だったら逆転しないといけないプレッシャーがよりかかる回になるので。そういう意味では良い経験ができたと思うし、これから(タイブレークが)あるなら、絶対に勝ちたいなと思いました」

 

(秋リーグでのアピールポイント)

「チームとしては変わらず1~9番までがしっかりつなぐ打線を見てほしいです。あとはピッチャーからリズムを作って打者につなげていくのも今回のチームの持ち味なので、そこも見てもらって。個人的には、打てないことは誰しもあることだと思うので、そこを切り替えてどれだけ打てない波を減らすかというところ。アベレージを残すバッターになりたいと思っているので、そこを見てほしいかなと思います」

 

森下翔太(もりした・しょうた)

生年月日:2000年8月14日

学部学科:商学部・金融学科

身長・体重:181㌢・86㌔

出身高校:東海大相模高校

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部