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松山開幕 初戦を勝利で飾れず 中前主将「つなぎがテーマになってくる」ー東都大学野球秋季リーグ戦 対青学大1回戦

2023年9月2日 坊っちゃんスタジアム

チーム123 456 789 =RHE

青学大000 210 000 =391

中 大000 200 000 =260

[中]石田、岩城、三奈木ー野呂田

[青]下村ー渡部

[本]<青学大>佐々木(4回2点)、渡部(6回ソロ)

◆スタメン◆

1[二]繁永  晟(商2=大阪桐蔭)

2[遊]佐藤 壱聖(経1=東日本国際大昌平)

3[中]皆川 岳飛(経2=前橋育英)

4[右]髙橋 隆慶(文4=明秀日立)

5[左]櫻井 亨佑(商3=習志野)

6[一]中前 祐也(法4=浦和学院)

7[三]伊藤 櫂人(文1=大阪桐蔭)

8[捕]野呂田 漸(文2=秋田中央)

9[指]佐藤  豪(経2=藤代)

P   石田裕太郎(経4=静清)

 

「反撃」をスローガンに、中大野球部はリーグ戦初戦を松山の地で迎えた。野球王国ともいわれる愛媛県は、多くの野球用語の訳語を作成するなどして野球殿堂入りした正岡子規の出身地である。松山市にある坊っちゃんスタジアムには多くの観客が東都リーグを一目見ようと駆け付けた。

春季リーグが終わり、チームを見直してオープン戦の結果や普段の練習を見てベンチ入りメンバーやスタメンを考えたという清水監督。開幕投手には石田、スタメンマスクには野呂田を抜擢した。

石田は初回からランナーを許すも要所を締め、3回には三者連続三振を奪うなど上々の立ち上がりを見せる。


5回3失点で、ゲームを作った開幕投手石田

一方打線は、日米大学野球選手権大会MVP投手下村(青学大)から3回までヒット一本に抑えられる苦しい展開となる。

試合が動いたのは4回表、先頭中島(青学大)に一塁セーフティーバントを決められる。続く佐々木(青学大)に左越二点本塁打を浴び、先制点を許す。

その裏、中大は皆川が中安打でチャンスメイクすると、すかさず盗塁を決める。2死二塁で5番櫻井が左前に運んだ当たりで皆川がホームに突入し、一時はアウトとなるも、判定覆り1点を返すことに成功した。続く主将中前がライトの頭上を越える適時二塁打を放ち2対2の同点に追いつく。

しかし、5回表、青学大の1年生捕手渡部に大学初本塁打を許し、1点を勝ち越されてしまう。

一方、5回裏に大学初出場初スタメンとなった2番・佐藤壱が三塁セーフティーバントで大学初安打を記録する。「今後につながるよかった一本だと思う」と佐藤壱は語った。開幕青学大戦に「(初出場、初スタメンで)緊張したが、1年生らしく自分のプレーを思いきりしようと思いました。レベルが高い投手の中で自分がどう対応していくかイメージしながら昨日から過ごしていました」と初ずくめだった開幕戦の感想を語った。


初出場、初スタメン、初安打を記録した佐藤壱

8回表には二塁手繁永がセンターに抜けそうなあたりを見事追いつき、アウトにする好プレーも見られたが、攻撃では6回以降二塁を踏むことが出来ず、2対3と一発に泣く結果となった。

試合後、清水監督は「1点という差ですが、この1点が大きな力の差かなと思います。スタートはとても大切ですから、相手が青山さんというところで、春も同じような惜しい試合を落として、うち(中大)は5位、相手(青学大)は日本一になっている。この1点の差がまだ詰まり切っていないのかなという感じがあります」と語った。

また先発した石田について「本塁打を打たれたのは相手もいいバッターですし、ピッチャーとしてはよく投げてくれたと思う」と評価した。マスクを被った野呂田は「最近、オープン戦を通して一緒に組ませてもらっていますが、真っすぐも変化球も調子が良くて、要所要所でしっかりと投げてくれたと思う」と今日を振り返った。また一試合で三つ盗塁を刺したことについては「あまり走ってくる印象は今までなかったが、ビデオを見ても初球から盗塁するなどがあったから、そこの警戒は頭にはありました」と語った。


3度盗塁を刺し、チームを救った野呂田

松山開催について清水監督は、東都の学生らしい試合を皆さんにお見せすることが僕たちの使命だと思い、選手にこの思いを伝えてきた。「選手も一生懸命やって、できれば勝利という形で結果残したかったですけど、切り替えて、感動を与えられるような素晴らしい試合をしたい」と力強く答えた。

いい球場で、お客さんの中で試合をすることを幸せと感じている中前主将は「試合前に、投手も打線もつないでいこうという話をした。(明日、明後日も)つなぎがテーマになってくると思う。相手1人に対して9人全員でつないでいって最終的に一点でも多く取れば勝てる。そのような展開に持っていきたい」と意気込んだ。

開幕戦は落としたものの、果敢に次の塁を狙う姿勢が印象的だった今日の試合。リリーフの岩城、三奈木も好投を見せた。レベルアップしたチームで、つなぐ姿勢を大切にし、明日も「反撃」ののろしを松山で上げる。

◆試合結果◆
○青学大3 - 2中大●

◆お知らせ◆
次戦は9月3日(日曜日)に坊っちゃんスタジアムで行われる対青学大2回戦です。

(記事:松岡明希 写真:髙梨晃世)

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