⚾︎東都の見方⚾︎
東都大学野球連盟(PREMIUM UNIVERSITIES22)は1部から3部に6チームずつ、4部に4チームの計22チームが参加している大規模連盟だ。東都では毎シーズン、上位リーグ最下位と下位リーグ最上位による入れ替え戦が行われ、来季の上位リーグへの参加権をかけて争う。各リーグの使用球場が違うことや昇格難易度の高さから、両チームともに負けることのできない白熱した試合が繰り広げられる。この入替戦の存在や、1部のみならず2部にも専修大学や駒澤大学などの名門校が集結していることから戦国東都と呼ばれている。プロ入りする選手も非常に多く、中大からも牧秀悟(令3卒=横浜DeNAベイスターズ)、森下翔太(令5卒=阪神タイガース)ら有名選手が多数輩出されている。
東都では春季と秋季にそれぞれリーグ戦が実施される。総当たりで試合を行い、各カードで先に2戦勝利したチームに勝ち点が付与され、その勝ち点によって順位が決定される。つまり、各カードの初戦は勝てば王手、負ければカド番となる重要な一戦となる。そのため、各チームはエース級の投手をぶつけ合うことが多い。東都を観戦するなら各カードの初戦がおすすめだ。
⚾︎他大⚾︎
精鋭ぞろいの各校がしのぎを削る戦国東都を、実に4季連続で制覇しているのが青学大である。注目はラストイヤーを迎える中西聖輝投手。昨年、中大打線が中西から奪った得点は春季最終戦に伊藤櫂人(文3・大阪桐蔭)が放った単独本塁打の1点のみと、中西相手には苦い記憶が残る。ドラフト大目玉の中西と、1年時から青学大の4連覇を支え続ける渡部海捕手の甲子園優勝バッテリーを打ち崩せるか。第1カードで良い流れを作りたい中大打線とのぶつかり合いが見どころだ。
▲優勝決定戦となった昨春の最終戦、伊藤櫂の放った打球を目で追う中西
そして昨秋、中大打線を2試合連続で完封し勝ち点を獲得した日大。中大との開幕初戦に登板したのが、こちらも今年がラストイヤーの市川祐投手である。最速152㌔の本格派右腕でドラフト候補にも名乗りを挙げる。昨年は侍ジャパン大学代表に選出され、現役最多の通算15勝を挙げるなど圧倒的な実力で打者をねじ伏せてきた。昨秋、対日大2戦目後の取材で清水監督も「市川くんに翻弄されて崩れたところがある」と舌を巻いたほどの実力派投手である。
国学大は昨春、最優秀防御率投手となった飯田真渚斗投手、そして昨秋、最優秀防御率投手・敢闘賞を獲得した當山渚投手が鍵になろう。二枚看板が大車輪の活躍で下馬評を覆せるか。また亜大は齊藤汰直投手、東洋大は島田舜也投手と、各大学強力なエースを擁する。中大打線が各大学のエースをどう打ち崩すか、中大打線の爆発にきたい
ラストイヤーを迎える好投手がひしめく今年の東都大学野球。西舘勇陽(令6卒・現読売ジャイアンツ)や武内夏暉(国学大-埼玉西武ライオンズ)らが「戦国東都」で火花を散らした一昨年を彷彿とさせる。各校投手陣の活躍に刮目必至だ。
▲昨秋のベストナイン表彰式。実力、経験ともに十分の受賞選手が今年もリーグに多く残る
⚾︎4年生注目選手⚾︎
4年生注目選手
昨年大学日本代表候補選手の強化合宿に参加した主将繁永が打線の中心を担う。繁永は首位打者1度・ベストナイン3度獲得の実力者で、今年度のドラフト候補としても期待される選手だ。長距離打てる打撃だけでなく、昨年春夏共に無失策の堅実な守備と盗塁もできる足を持った走攻守三拍子揃っているところも大きな魅力だ。昨季3年生ながら大学日本大学メンバーとして世界で戦ったその実力は確かなもの。持ち前の明るさと昨季.324の3割越えのバッティングでチームを勝利に導く。
▲昨年6月に行われた大学日本代表選考合宿で笑顔を見せる繁永
投げては岩城に期待がかかる。最速148㌔の伸びのあるストレートで押す投球が持ち味の左腕は昨年までは主にリリーフとして活躍した。今季からは岩城自身も「先発したい」と意気込み、チーム状況的にも先発として活躍することが必要不可欠。通算33試合68回1/3に登板した確かな経験と通算防御率1.98の安定した投球でチームをけん引するだろう。
▲持ち味のストレートを武器にラストイヤーを戦い抜く岩城
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