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今季初スタメン石井の一打が決勝点 苦しい展開も粘りに粘って勝ち点獲得ー東都大学野球秋季リーグ戦 対国学大3回戦

2023年9月29日 明治神宮球場

チーム 123 456 789 =RHE
国学大 000 000 010 =164
中 大 100 000 03× =4100

[中]西舘、石田、岩城、三奈木ー野呂田
[国]武内、瀬崎、坂口、新名ー神里、立花
[本]なし

◆スタメン◆

1[指]伊藤 櫂人(文1=大阪桐蔭)
2[二]繁永  晟(商2=大阪桐蔭)
3[中]皆川 岳飛(経2=前橋育英)
4[左]櫻井 亨佑(商3=習志野)
5[一]中前 祐也(法4=浦和学院)
6[右]髙橋 隆慶(文4=明秀日立)
7[三]石井  巧(文4=作新学院)
8[捕]野呂田 漸(文2=秋田中央)
9[遊]山本  聖(文3=鹿屋中央)
P   西舘 勇陽(法4=花巻東)

国学大との第3節は1勝1敗で第3戦にもつれ込み、勝ち点獲得のために絶対に譲れない戦いが神宮で行われた。この日の中大の先発は西舘、国学大の先発は武内でドラフト候補の両大学のエースが投げ合う緊迫した試合展開となった。

初回、西舘がアウトコース中心の配球で国学大の攻撃をテンポ良く3人で抑え、味方の攻撃に繋げると、その裏、中大が流れに乗る。2番繁永が中安打で出塁すると、その後相手のエラーと四球も絡んで2死満塁のチャンスをつくり、主将中前に打順が回る。カウント2ー0からの3球目、中前のしぶとく打ち返した当たりがセカンドの送球エラーを誘い、幸先よく先制点を獲得する。
▲先制点を獲得し喜ぶベンチ

これで流れに乗ったと思われたが、その後は両チームのエースが粘り、拮抗した苦しい展開となった。中大は2回から7回まで毎回ランナーを出し、2回、6回には満塁のチャンスをつくるも第1戦で4安打完封負けを喫した好投手武内を相手にあと一本が出ず、ホームが遠い状況が続く。味方の援護が少ない中で、エース西舘は2回、4回には1死一、三塁のピンチを背負うもダブルプレーで凌ぐなど粘り強く投げ続け、スプリット、カットボールなどの小さく変化する球を駆使して相手打者を翻弄した。体調不良も影響してか本調子ではなかったが、エースの意地を見せ、コースをつく丁寧な投球で7回無失点でマウンドを降り、この日の登板について「国学大の打線は三振が少ない。三振を狙いに行かずに打ち取ることを優先して投げました」と振り返った。好投を続ける西舘

7回裏、先頭石井がデットボールで出塁したものの結果的にこの日初めて中大の攻撃が3人で終わると、8回表に試合が再び動きだす。この回から代わった石田裕太郎(経4=静清)が先頭の赤堀(国学大)にレフト線への二塁打を許すと、その後送りバントと四球でチャンスを拡大され、1死一、三塁のピンチを背負い、マウンドから引きずり下ろされる。3人目の岩城颯空(経2=富山商業)が救援するも、代打平井(国学大)にファーストストライクをライト前に運ばれ、試合を振り出しに戻される。なおも1死一、二塁とピンチが続いたがストレートで押していく投球で2者連続三振を奪い、この回を終える。

このままでは終われない中大はこの裏、1死から2番繁永、3番皆川の連続安打と5番髙橋の申告敬遠などで2死満塁とチャンスをつくると、6番中前が四球を選び、押し出しで勝ち越しに成功する。なおもチャンスが続く中、打席に立ったのは今季初スタメンの石井。坂口(国学大)のストレートを捉えて2点タイムリーヒットを放ち、これが決勝点となった。石井は「絶対に決めてやるという気持ちで思い切って何も考えずに行きました。決していい当たりではなかったんですけど、落ちろという一心で。ランナーを返すというよりも次のバッターに繋ぐといったイメージで行った結果があのような結果になってよかったです」と振り返り、笑みをこぼした。9回表は今季無失点の三奈木亜星(商2=浦和学院)がきっちりと締め、中大が勝利を手にした。


2点タイムリーヒットを放つ石井

西舘は残りの試合について「中継ぎ陣は疲れが溜まっていると思うので(次戦までに)1回フレッシュな状態になってみんなで戦い切れるようにしたい」と語り、清水監督は「ガチガチにならないように思い切って戦って欲しい」と選手に期待を寄せた。国学大から19年秋ぶりに勝ち点を上げ、2カード連続で勝ち点を獲得した中大。まだまだ優勝を狙える位置にいる。このまま勢いに乗り、リーグ優勝へ望みを繋ぐ。

◆試合結果◆
●国学大 1- 4中大○

◆お知らせ◆
次戦は10月9日(月曜日)に明治神宮野球場で行われる対日大1回戦です。

(記事:高橋美帆、写真:小野祐司、髙梨晃世)

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