2022年4月17日 立教大学新座
昨年大学日本一となった中大ハンドボール部。心機一転チームのメンバーが大きく変わった中、今季1戦目を勝利し、幸先の良い春リーグ戦のスタートを切った。前日の試合は相手の順大が棄権。そのため、本試合が実質今季1戦目となった。
▲中心となって得点を重ねた泉本心(法2)
前半戦の先攻は中大。開始早々巧みなパス回しを見せ、先制点を獲得。続けて2点目を青雅俊(文4)が速攻で決めた。
今試合は昨年レギュラーで戦い抜いた蔦谷大雅(法4)、伊禮雅太(法3)の看板選手2人の出場がなかった。そのため、実方智監督は「とにかくディフェンスを頑張ってロースコアで1点差でもいいから勝てば良い」と話した。それに答えるかの如く、キーパーの野上遼真(総3)は手足を最大限に使い、幾度も相手のシュートからゴールを守った。また、フィールドで動く選手たちも全員でディフェンスを徹底し、前半14分の時点で7−5と、ゲームは中大優勢で進められていった。
しかし前半16分以降、中大はボールを持つもパスをうまく回せず、なかなか点数につなげられない。それに対して立大は、着々と得点を決め会場を沸かせた。立大による短時間での得点によって、会場の雰囲気は立大のものに。そして、前半19分には7―8で逆転され、このタイミングで中大はタイムアウトを取った。
中大側のベンチに不穏な空気が流れたが、このタイムアウトにより中大はペースを取り戻す。泉本は相手選手に厳しいマークをされながらも、前半終了までに2点を獲得。また、蔦谷日向(法2)は兄・大雅に引けを取らない積極的なプレーを見せ、前半終了までに2得点した。途中、青が足を負傷し、退場するというアクシデントに見舞われるも、13―11で前半戦を終えた。
後半でも泉本は積極的に点数を決め、中大を勢いづける。しかし、中大のディフェンスのペースが乱れ、互いに一進一退苦しい時間が進む。途中、3連続で得点するも、実方監督はディフェンスが不安定な選手たちに対してコートの外から声を掛けた。一時は5点差まで開かせた中大であったが、残り2分のところで2点差までに詰められてしまう。
しかし、最後の1秒まで攻守ともに前のめりに戦い続け、29―27で本試合を勝利。一時は、立大に追いつかれた中大であったが、大学日本一のプライドにかけて、攻めと守りの両方で「強い中大」を見せつけた。
▲攻守ともに積極的なプレーを見せた蔦谷日
実方監督は今季リーグ戦について「(蔦谷大や伊禮不在のため)下級生の出場機会が増えるので、下級生のスキルアップになるようなリーグ戦になればいいかなと思っています」とベストメンバーでないことを逆手に取った考えを見せた。
まだ新チームは動き出したばかり。この春リーグは中大ハンドボール部にとって大きな成長の場になるだろう。今年も中大ハンドボール部から目が離せない。
◆試合結果◆
○中大29(13ー11、16ー16)27立大●
(記事:松岡愛莉、写真:竹内賢心)