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昨年の雪辱を果たし、9年ぶりとなるインカレ王者に王手─第97回日本学氷上競技選手権大会 対関大戦

2024年12月28日 テクノルアイスパーク八戸

東洋大との熱戦から一夜明け、迎えた準決勝の相手は、昨年のインカレ準々決勝で惜敗した関大。昨日の東洋大戦に引き続き、「チームもすごく気合いが入っていた」(小岩)とリベンジマッチに燃えていた。第1ピリオドで先制点を許すも、パワープレーで始まった第2ピリオドで堤虎太郎(総4)のゴールを皮切りに5点を獲得し、5ー1。さらに第3ピリオドで下坪久晃(商3)が追加点をあげ、6-1と大きく点差を付けて試合終了。昨年の雪辱を果たし、8年ぶりとなる決勝進出を決めた。

 

〈第1ピリオド〉

開始からわずか数秒、先に中大にシュートチャンスが訪れる。沼田陸(文4)が素早く切り込むも、ゴーリーに阻まれ決まらず。開始から16分、膠着状態の中チームの柱である種市悠人(総4)の負傷により試合が止まった。種市主将が不在の中試合が再開するも、中大は攻撃の手を緩めることは無かった。小岩獅竜(商1)がコートを横断し、切り込んでシュートを放つもゴールの淵に弾かれ惜しくも得点にならず。激しいパックの奪い合いが行われる中、中大にペナルティがくだされて相手のパワープレーに。昨日に引き続いて川合温大(文3)の好セーブ、そしてディフェンダー陣のカットによって窮地を凌いだかのように思われた。しかし、リバウンドを取られて相手に隙を突かれ、先制点を許した。試合はそのまま動かず、0-1で第1ピリオドが終了した。

▲川合とともにゴールを守るディフェンダー大野将輝(商4)

 

〈第2ピリオド〉

中大のパワープレーでスタートした。堤が単独でゴールを決め、中大の1点目を獲得した。さらにその数分後、木村がゴール前にパスを出して堤がスティックを振り抜き、2得点目をあげた。「チームのために点が取れてよかった」と堤が振り返るように、チームを、会場を盛り上げた堤の2連続シュート。これを皮切りに、小岩、夏野晃輔(商4)がたたみかけるようにシュートを決めた。1年生の小岩にとって、今大会が初めてのインカレ。「すごく(雰囲気に)飲み込まれる」と普段とはひと味違った大会の雰囲気を感じながらも、見事なシュートを決めた。

▲2連続得点で喜ぶ堤(左)、夏野(右)

 

〈第3ピリオド〉

前半の猛攻とは異なり、相手にパックを奪われないように慎重にパス回しをしていく中大。開始6分、荒木零士(総3)のアシストにより下坪がパックを押し込み、得点をさらに重ねた。相手も反撃を試みるが、中大の強固なディフェンスによりなかなか崩せない。残り4分、藤間航哉(経3)が相手5人に囲まれるも華麗なスティック捌きを見せ、パックをキープし続けた。そのプレーに思わずベンチは盛り上がる。試合終了まで圧倒的なディフェンスを見せつけ6-1という結果で見事勝利した。

▲6点目を決めた下坪

 

昨年1―4で敗れた関大に対し、6-1と大きな勝利を収めた。シュート数の合計は関大18、中大50と相手に攻撃のチャンスを与えず、秋に課題としてあげていたディフェンス面の強化の成果が見られたのではないだろうか。

明日はついに、学生アイスホッケーの頂点が決まる。中大は勝てば9年ぶり3度目の優勝となる。今の中央大学アイスホッケー部の選手たちにとって初めてのインカレ決勝戦。対戦相手の明大は今年度春季リーグ優勝を果たし、そして3年連続でインカレ決勝の地を踏んでいる。相手に不足はない。あとはただ「やるべきことをやるだけ」(東洋大戦での種市のコメントより)。氷上の王者を決めるゲームが始まる。

 

◆試合結果◆
〇中大6 (0-1、5-0、1ー0)1 関大●

 

◆コメント◆
堤選手
──今日の試合について
1ピリで先制点を取られて、ちょっと流れが悪かったので、2ピリでみんなでいい流れ乗っていこうという感じで点が取れたのでそこはよかったのかなと思います。

──2得点あげたことについて
チームのために点が取れてよかったと思います。

──決勝への意気込み
決勝という舞台が初めてなので、4年生中心にチーム一丸となって絶対に優勝したいです。

 

小岩選手
──初めてのインカレについて
今までの大会とは雰囲気が違くて、もう4年生も気合い入っていてチームもすごく一丸となっていて、(自分は)1年生ですけど、すごく飲み込まれるというか、あまり自分のプレーが出来ていないという感じです。

──自分のプレーの強み
僕は周りがすごく見える選手だと思っているので、両イングをしっかり使うのと、やっぱりコーナーとかバトルを負けないっていうことが自分の強みです。

──今日の試合について
今日準決勝で去年負けた関大との試合で、チームすごく気合い入っていたんですけど、やっぱり昨日の東洋戦でちょっと達成感があったのか入りがよくなくて、でも種市キャプテンがまとめてくれて、2ピリから修正できて本当に勝ってよかったなと思います。

──決勝への意気込み
僕自身、インカレの決勝というのは経験したことないのでここまでくると、4年生を最後「漢」にしてあげるって気持ちが大事なので、僕は1年生なので気持ちを前に出してがむしゃらにで出来ることをやりたいです。

 

◆お知らせ◆
次戦は12月29日(日)にテクノルアイスパーク八戸で行われる対明大戦です。

(記事、写真:水崎菜花、塚越香都)

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