2024年11月29日 東京アクアティクスセンター
競泳ジャパンオープンが開幕し、この日あった1500m自由形タイム決勝で、中山響(総2=イトマン東京)が3位入賞を果たした。
▲1500m自由形で3位となった中山
1組目で出場した中山は200mでトップに立つと、700m付近で古畑海生(佐藤製薬)に迫られる場面もあったが再度リードを広げ、そこから一度も順位を譲らず15分23秒05でフィニッシュした。
なお中山は組1位でゴールしたが、本大会ではタイム決勝の最終組を午後の決勝時間に行っており、午前の1組目で泳いだ中山の全体順位はこの時点では未定だった。そのため最終3組目が終わったところで3位が分かった形だ。
通常、予選を経た全体順位で8位以内に入った選手がその後、決勝を泳いで最終的な順位を決めるが、1500mなど長距離種目では各選手の1本目のレースのタイムのみで順位を決めるタイム決勝の方式が採られている。
レース後と表彰後の主なやり取りは以下の通り。
―レースを振り返って
25秒を切るということを今回の目標にしていた。今かなりしんどい練習をしているが、その強化の中で23秒を出せたことには手応えを感じている。3月につながるレースができた。
―インカレでは悔しい結果だった
インカレでは1100mを回ってから低糖質で体が動かなくなってしまった。調子は良くて中大のために決勝に残って点を取りたかったが、それができなかった。そこから同年代の選手も伸びだして、自分も負けてはいられないという気持ちになったので、この大会は8番以内に入れたら良しという感じ。
―後半も勢いを落としていなかった。ペース配分にどのような意識が
シーズンが終わってから泳ぎを自分の中で変えて、それがけっこうハマった。その泳ぎだとずっと泳ぎ続けられるというのが、自分の中で確立してきた。それで今回やって良いタイムが出たので、次1500mに出るときはベストの17秒を目標にしていきたい。
―変えた点というのは
前まではピッチを早くしてストローク数が増えていたが、もともと自分の泳ぎはゆったり大きなストロークというのが持ち味だったので、それに直したら良い感じの結果が出た。400mはピッチが早い泳ぎでやっていくが、800mと1500mは大きく楽なストロークを意識している。
▲「ゆったり大きなストロークというのが持ち味」
―先日オープンウォーターで10kmに出場していたが狙いは
年に1回、1500mの強化という意味でやっている。10kmを泳いだら1500mなんて一瞬なので、どちらもしんどいが、そのしんどいところをどれだけ耐えられるかという我慢比べの競技だと思っている。そこを鍛えるという意味で出場している。
―(表彰後)メダルの感想は
23秒でメダルを取れるとは思っていなかった。上で決勝を見ていて、もしかしたらあるかなと思って、1400mぐらいで降りてきてパッてみたら3位だったので、ラッキーという感じ。
―これまでメダル獲得は
日本選手権やジャパンオープンで決勝に残って、5番ぐらいはあったがメダルは初めて。タイムはタイムだが勝負に勝ったというか、ラッキーでもメダルが取れたのでよかった。
―400mと800mへの意気込み
今回1500mに一番自信があって、400mのスピード感というのはあまり自信がないが、この感じで行ったら案外行けるかもしれないので、400mはとりあえず決勝を目指して、800mも8番以内に入れるように頑張りたい。
【全結果】池本凪沙が200自 中山響も1500自で銅―競泳ジャパンオープン第1日
(記事:桑沢拓徒、写真:桑沢拓徒・白旗風花)