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村佐、光永が100m自由形でワンツーフィニッシュ―第101回日本学生選手権水泳競技大会・1日目

2025年9月4日 東京アクアティクスセンター

4日間にわたり大学スイマーがしのぎを削る、日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)の競泳競技が4日、開幕した。101回目を数える今大会は中大から計30人が出場する。初日は先月、世界水泳(シンガポール)で銅メダルを獲得した村佐達也(総1)らが泳ぐ100m自由形などが行われた。


■女子200m背泳ぎ

前回大会で3位入賞を果たした弘中花音(文2)は予選3組に出場。レース序盤は中位に付ける落ち着いた泳ぎを見せると、最後のターンでは2番手へ浮上。組2位、全体7位の2分13秒81で決勝進出を決めた。「最近14秒、15秒ばかりで今大会が怖くてどうなるかと思いましたが、泳いでみると楽しくなり自分らしく泳ぎ切れたので3割はホッとした半面、もう7割はこのままだと駄目なので決勝でしっかり戦えるようにしたいという気持ちです」と語り、安どを見せつつも表情を引き締めた。

迎えた決勝は1レーンからのスタート。大会前は不調に苦しめられていた弘中であったが、「8人中自分が一番レースを楽しむという気持ちを持ってタイムや順位を捉われずに泳ぎました」と割り切った中での挑戦となった。100m手前から遅れを取り、2分13秒38の5位に終わったが「明日の200mバタフライでしっかりと表彰台に向けて、楽しんで泳いでいこうと思います」と力強く語った。

▲「楽しむこと」を大切に臨んだ弘中

■男子200m背泳ぎ決勝

予選7組に登場した三光哲平(法4)は7組で躍進を見せた。「昨日のアップから調子が良くて、58秒台は出ると思っていた」と語った通り、序盤から上位争いに食らい付く。100mを2番手の好ラップで折り返すと位置をキープし、そのままフィニッシュ。1分58秒35の組2位、全体4位で同種目2年ぶりの決勝進出を果たした。

決勝では「身体の動きが悪かった」と序盤から後塵を拝する苦しい泳ぎに。レースプランとして「中盤のタイムを落とさないこと」を挙げていた三光であったが、それ以降は竹原(東大)や西小野(中京大)に大きく離され、1分58秒97の5位と目標のメダル獲得には届かなかった。2日目以降の意気込みを問われると「100mではメダルを獲ってチームに貢献したい」と最上級生としての矜持を覗かせた。

▲100mでの活躍に燃える三光

■女子100m自由形決勝

7月下旬の関東学生選手権では、同種目決勝で自己ベストを出して優勝をするなど、上り調子の長谷川葉月(文2)は今大会でも存在感を発揮した。予選6組では安定したレース運びで55秒66の好記録をマーク。「気持ちよく泳ぐという感じで緊張はなく、仲間の顔を見て泳いだ」と落ち着いた様子を見せた。

危なげない予選とは打って変わって、決勝は終盤まで表彰台争いのもつれる死闘が繰り広げられた。3レーンを泳いだ長谷川は50mを4番手で折り返すと船越(早大)と競り合う展開に。「結構きつかったですが、今まで取り組んだことを思い出して応援を糧に頑張れました」と振り絞る泳ぎで3位でフィニッシュ。55秒51というタイムは自己ベストだった。レース後、今大会の意気込みを問われた長谷川は「男子は総合優勝を狙っているので、女子も勢いに乗れるように全力で後の3日間を泳ぎ切りたいと思います」と固い決意を口にした。

▲自己ベストも更新し幸先の良い幕開けとなった

■男子100m自由形決勝

スーパールーキーの村佐、ユニバーシアードで世界を経験した光永翔音(商2)、同種目で決勝進出経験のある蓮沼椋祐(経3)と実力者が顔を揃えた100m自由形は今季の中大の勢いを象徴するレースとなった。

予選7組に登場した蓮沼は50mこそ中位で折り返したが、終盤に維持を見せて49秒74の自己ベストで決勝進出を決めた。

9組では4レーンと5レーンに中大勢二人が並んでのスタートとなると、村佐が50mから抜け出す泳ぎを見せる。それに負けじと光永も追い上げを見せるとワンツーフィニッシュ。両者自己ベストで決勝進出を決定的にした。決勝に向けて、意気込みを聞かれた村佐は「優勝は絶対したいですし、中大は3人残ったのでワンツースリーしたいと思います」とルーキーらしからぬ強気な姿勢を見せた。

初日最後の種目となった決勝でも、中大勢は存在感を大いにアピール。初のインカレ、「苦手意識があった」という本種目においても、世界の村佐は健在だった。「前半は落ち着いていこうと思っていて、ラスト15mくらいから混戦になると思っていたので、周りを見てアクセルを掛けれるようなレースをしようと思っていた」という狙い通り、50mでは3番手で折り返すと力強いストロークで瞬く間に逆転。48秒82で初優勝を手にした。

▲序盤は混戦。勝負は後半戦からだった

また、光永は「(ユニバーシアードでの反省を生かして)前半が落ち着いて入りすぎた分、後半上がり切らなかった」と反省を口にし、村佐に次ぐ2位という結果に悔しい表情を浮かべつつも、悲願の優勝へ向けて中大に大きく得点をもたらせたことへの充実感も語った。

▲ワンツーフィニッシュは中大へ大きな勢いをもたらすだろう

3度目のインカレにして5位に入った蓮沼は「決勝に3人残ったことは大きな意味になり、1日目の最終競技としてチームに対する流れや影響が大きいのではないかと思います」と口にしつつ、「もうちょっとというところで僕だけが落ちてしまった」と悔しい気持ちを顕わにした。

▲後輩への闘志も顕わにした蓮沼

数多くのベスト更新、入賞達成と順調な形でスタートした今年度のインカレ。明日以降も大会記録・学生記録更新を狙う4×100mフリーリレーを筆頭に、更なる活躍が期待される。「中大最強」を証明するために、選手らの奮闘からは目が離せない。

 

◆大会結果◆

名前種目タイム結果
橋本英明(総1)男子400m個人メドレー予選4分20秒579位(B決勝進出)
髙岡海斗(商3)4分23秒1016位(B決勝進出)
福田乃斗(商2)4分24秒9522位
弘中花音(文2)女子200m背泳ぎ予選2分13秒817位(決勝進出)
赤坂太成(経4)男子200m背泳ぎ予選1分59秒8912位(B決勝進出)
廣橋諒人(総4)2分01秒2016位(B決勝進出)
三光哲平(法4)1分58秒354位(決勝進出)
長谷川葉月(文3)女子100m自由形予選55秒663位(決勝進出)
蓮沼椋祐(経3)男子100m自由形予選49秒746位(決勝進出)
村佐達也(総1)48秒721位(決勝進出)
光永翔音(商2)48秒952位(決勝進出)
佐々木瑞翔(経1)男子1500m自由形予選16分04秒1331位
藤原佳己(商1)15分46秒9323位
中山響(総3)15分41秒7215位
名前種目タイム結果
橋本英明(総1)男子400m個人メドレーB決勝4分22秒364位
髙岡海斗(商3)4分23秒227位
赤坂太成(経4)
男子200m背泳ぎB決勝
2分00秒625位
廣橋諒人(総4)2分01秒786位
弘中花音(文2)女子200m背泳ぎ決勝2分13秒385位
三光哲平(法4)男子200m背泳ぎ決勝1分58秒975位
長谷川葉月(文3)女子100m自由形決勝55秒513位
村佐達也(総1)男子100m自由形決勝
48秒821位
光永翔音(商2)48秒942位
蓮沼椋祐(経3)49秒505位

(記事:日向野芯、写真:松浦有紗、福田菜緒)

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