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4年生、時田が怪我を抱えながらも意地の3位入賞ー内閣総理大臣杯全日本大学選手権

2021年11月13・14日 足利市民体育館

内閣総理大臣杯全日本大学選手権が足利市民体育館で行われ、61㌔級で時田隆成(商4)が3位表彰台、125㌔級で出頭海(法2)が5位入賞を果たした。大学別の得点では、中大は9.5点を獲得して10位となった。


1日目に行われた61㌔級で3位に入った時田は「自分の力を出し切ることを意識した。3位になれてすごくうれしい」と充実した表情を浮かべた。

敗者復活戦を経て迎えた3位決定戦。第1ピリオドを2-2で折り返し、勝負の第2ピリオドへ。押し出しでポイントを重ねるも、相手に背後をとられて試合は振り出しに戻った。残り30秒の時点で再び場外ポイントを取り、5-4とリードを奪う。さらに、相手のチャレンジ失敗により点数を追加。そのまま逃げ切り6-5で勝利した。

時田にとって、内閣杯の入賞は初めて。ただ、試合前は勝つイメージよりも不安の方が大きかったという。「大会3週間前に内側靭帯を損傷してしまい、コンディションはあまり良くなかった」。故障してから1週間は治療に専念。その後、徐々に練習を再開して今大会に合わせてきた。

それでも、1回戦で膝が内側に入り痛めてしまったため、負担のかかるタックルを回避して、場外ポイントで点数を稼ぐ“押し切る”レスリングで勝負することに決めた。

実際、3位決定戦で相手のチャレンジ失敗で獲得した1点以外はすべて押し出しでポイントを奪取。自分の体と相談しながら、持てる力をすべて出し切ってつかんだ表彰台の座だった。

ローリングで点数を重ねる時田

出頭にとっては悔しい5位入賞となった。先月行われたインカレでは同階級を制覇し、今大会も優勝候補の筆頭に挙げられていただけに、「インカレが90点だとすると、今回は0点です」と厳しい自己評価を下した。

準決勝の相手は先月のインカレ97㌔級で優勝した吉田(日大)。1つ階級を上げて臨んできた相手に、持ち味である「前に出るレスリング」が封じられた。「今回みたいに一切攻めさせてもらえないことは初めてです。相手の理想とするような試合展開をやられてしまいました」。開始からわずか2分あまりでテクニカルフォール負けを喫した。

3位決定戦はインカレで勝利した相手だったが、序盤から押される展開が続き先制を許した。「最初に2点を取られて、流れが変わってしまい、本人の焦りが出た試合になったと思います」と山本美仁監督。攻勢を強めた隙にカウンター攻撃を受けて、さらに4点を取られた。終了間際に場外ポイントなどで1点差まで迫ったが、反撃は及ばなかった。

インカレの結果を踏まえれば、今大会の内容は本人にとって少し、物足りないのかもしれない。ただ、出頭はまだ2年生。内閣杯を制するチャンスはあと2回も残されている。「もう一度出直して、自分のやってきたものを積み上げて、全力で戦える状態に持っていきたい」。12月の天皇杯でもう一段、強くなった姿を披露する。

▲場外へ追い詰める出頭

大会結果

1日目
57㌔級
予備戦
○芹沢雄生(法2)13ー2田中(法大)●
※フォール勝ち
1回戦
●芹沢2ー2加藤(明大)○
※ラストポイントにより勝利

61㌔級
予備戦
○時田隆成(商4)ー藤田(早大)●
※不戦勝
1回戦
○時田11ー0林(福岡大)●
※テクニカルフォール勝ち
準々決勝
●時田0ー10森川(拓大)○
※テクニカルフォール負け
敗者復活戦2回戦
〇時田10-0鴇田(明大)●
※テクニカルフォール勝ち
3位決定戦
〇時田6-5野坂(専大)●

65㌔級
予備戦
○土井璃音(法3)8ー1太田(明大)●
1回戦
●土井3ー6安楽(早大)○

70㌔級
予備戦
●石原三四郎(文1)0ー9佐長(同大)〇

74㌔級
予備戦
○伊藤朱里(法4)10ー0猪狩(立大)●
※テクニカルフォール勝ち
1回戦
●伊藤朱1ー2佐藤(山梨学大)○

 

2日目

86㌔級
予備戦
○村島克哉(法3)10ー0寺地(立命大)●
※テクニカルフォール勝ち

1回戦
●村島2ー3川原(専大)○

97㌔級
予備戦
●安齋勇馬(文4)2ー4玉岡(早大)○

125㌔級
1回戦
○出頭海(法2)ー山崎(早大)●
※不戦勝

準々決勝
○出頭10ー0伊藤(明大)●
※テクニカルフォール勝ち

準決勝
●出頭0ー10吉田(日大)○
※テクニカルフォール負け

3位決定戦
●出頭5ー7山本(拓大)○

(記事:若林拓実、写真:若林拓実、守屋七菜)