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阿部が「目標に掲げていた」明治杯で準優勝!―明治杯令和4年度全日本選抜レスリング選手権大会

2022年6月16~19日 駒沢体育館

世界選手権代表の座を懸けて全国から実力者が集まる明治杯に中大から4人の選手が出場した。大場哉音(文3)、窪田大羅(経3)、出頭海(法3)の3人は初戦黒星。阿部光(経3)がその厳しい戦いの中勝ち進み、準優勝を果たした。

▲技を決める大場

グレコローマンスタイル63㌔級に出場した大場は手術をした膝の状態を気にしながら今大会に臨んだ。試合開始早々に得意の投げ技で4点を得点。しかし相手に後ろに回られてしまい5点の失点、さらにローリングを重ねられ8ー8の同点。再び投げ技で4点得点し、そこにローリングでポイントを重ね14ー8に。第2ピリオドが始まると相手に連続得点を許してしまい、結果は14ー24でテクニカルフォール負け。大場はこの試合を「気の緩みが完全に出た試合」と評価した。

相手選手と組む窪田

グレコローマンスタイル82㌔級に出場した窪田は藤井(後藤回漕店)と対戦。パワーのある相手選手に圧倒されてしまい、窪田はパッシブで1点失点。相手の優位な体勢から逃れられずテークダウンを取られ失点を重ねる。その後、マットに押さえつけられた状態から粘るも0-5でフォール負けした。

相手選手と組む出頭

フリースタイル125㌔級に出場した出頭は準々決勝で二ノ宮(不二精機)と対戦。足技で床に倒され4点を失点。2点取り返すも、後ろを取られた上、床に投げられ4点を失った。さらに、ローリングを重ねられ2ー12でテクニカルフォール負けした。

3位・5位決定戦では福井(天理大コーチ)と対戦。第1ピリオドではパッシブにより1点失点。第2ピリオドでは出頭のアクティビティタイム中に場外ポイントで1点失点、さらにアクティビティタイムが終了してパッシブで失点した。結果は0ー3で出頭は5位に決定した。出頭は明治杯を「リーグ戦から続く不調で、去年の成績に対する甘えでが出てしまったような結果」と振り返った。

▲ローリングを決める阿部

フリースタイル92㌔級に出場した阿部は準々決勝をわずか55秒で10―0のテクニカルフォール勝ち。練習を積んできたツーオンワンという技を出し、圧倒的な力を見せた。準決勝では山中(名古屋工業高校教員)と対戦。結果は2―2の同点だったが阿部はビックポイントで勝利し、決勝へと駒を進めた。この準決勝を阿部は「60点くらい」と評価した。

▲賞状を受け取った阿部

迎えた決勝の相手は五輪3大会連続出場している高谷(ALSOK)。得点を次々と重ねられてしまい、0-10でテクニカルフォール負けした。阿部にとって「レベルの違い」を感じる試合となった。しかし明治杯で準優勝という結果に、「全日本の舞台で入賞を目標に掲げていたので、その一つを今日かなえられてよかった」と喜びをあらわにした。

今回出場した選手のほとんどが8月に行われる全日本インカレでの優勝を目標だと語った。今大会の経験を糧に、残りの1か月半でさらなる成長を遂げてくれるだろう。

◆大会結果◆
グレコローマンスタイル
63㌔級 
準々決勝
●大場哉音(文3)14ー24吉永(近大)○
※テクニカルフォール負け

82㌔級
準々決勝
●窪田大羅(経3)0ー5藤井(後藤回漕店)○
※フォール負け

フリースタイル
125㌔級 
準々決勝
●出頭海(法3)2ー12二ノ宮(不二精機)○
※テクニカルフォール負け

3位・5位決定戦
●出頭0ー3福井(天理大コーチ)○

92㌔級 
準々決勝
○阿部光(経3)10ー0小尾(九州共立大)●
※テクニカルフォール勝ち

準決勝
○阿部2ー2山中(名古屋工業高校教員)●
※阿部が2点のビックポイントを取ったことにより勝利

決勝
●阿部0ー10高谷(ALSOK)○
※テクニカルフォール負け

(記事:守屋七菜、写真:若林拓実、守屋七菜)