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「次の世代へしっかりとバトンをつないでいきたい」ーオンライン取材企画・レスリング部

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、明かりが消えたスポーツ界。大学スポーツも開催予定だった各大会の中止や延期といった影響を受けています。4年間というタイムリミットがある大学スポーツ。このような出口が見えない状況の中、大学生アスリートたちはどのような思いで1日1日を過ごしているのか。中スポを通して、この1年を戦う選手・スタッフの皆さんの声をお届けできればと思います。第5回はレスリング部。主将の八木海里選手(理工4)にお話をお伺いしました。

※この取材は5月4日に書面にて行われたものです

▲インカレ(昨年)終了後の集合写真

 

――今の部の現状、部員の状況について教えてください

「現在は、集合練習も自粛状態で、毎日密に気を付けて、各自ウエイトトレーニング等をしています」

 

――監督、コーチから自粛期間を迎えるにあたって、指示はありましたか

「不要不急の外出禁止や節度ある行動はもちろんのこと、授業もオンラインになり、勝手が変わるので、情報収集をしっかり行い、単位等の取りこぼしがないようにという指示がありました」

 

――部員間でコミュニケーションは取れていますか

「SNSなどを使い、連絡をその都度取っています」

 

――制約がある中でどのような練習をしていますか

「レスリングは接触が多い競技なので、ウエイトトレーニングやランニングマシーンを使ったランニングなど一人でも行えるようなトレーニングをしています」

 

――チームとして苦労していることはありますか

「特にありませんが、懸念している点は、新入生の授業の取り組み方や活動再開後のフォローの仕方です」

 

▲今年度、主将に就任した八木㊨

 

――当初のチームの目標、八木主将の目標を教えてください

「チームの目標は主要3大会(東日本リーグ戦・全日本グレコ・内閣杯)団体5位以上、主将としての目標は各部員の競技としての成長や人としての成長をサポートしてあげられるよう尽力すること、個人の目標は大学日本一になることです」

 

――自粛前のチームの状態や雰囲気、八木主将自身の調子はどうでしたか

「優秀な新入生がたくさん入ってきてくれたことで、上級生も感化され、良い雰囲気で、練習していたと思います。ですが、私自身3月に怪我をしてしまい、リーグ戦に出場が難しい状況でした。フルに指揮をとれない中で、副主将の山中(彬・経4)、井上(諒汰・法4)をはじめ、上級生が引っ張っていってくれたことに感謝しています」

 

――その中で東日本リーグ戦及び春季に行われる大会の中止が決定。中止に対する部員の反応及び八木主将の率直なお気持ちについて教えてください

「やはり最後の年であった最上級生が、一番悔やんでいましたが、このような状況なので、納得して各部員前を向いていると思います。主将としては、昨年の先輩方が勝ち取ってくれた順位(9位)をもっと上げたいという気持ちが強かったので悔しいですが、86㎏級のレギュラーとしては、怪我をしっかり治すいい機会ができたとポジティブに捉えています」

 

――先行きが不透明ですが、モチベーションを保てていますか。保てている場合、どのようにしてモチベーションを保っていますか

「先が全く見えず、再開の見通しが立っておりませんが、ここでの意識の差が再開後に出てくると感じています。各部員もそこを感じて、できる限りのトレーニングに励んで、モチベーションを保っていると思います」

 

――自粛期間ではありますが、主将として意識すること、チームの皆さんに求めることを教えてください

「体育会として、トレーニングはもちろんのこと、学業に集中するチャンスでもあるのでこの期間を部員達には有効に使っていってほしいと思います。また主将として集まれない期間でも、コミュニケーションを取っていきたいと思っています」

 

――最後になりますが、今年の意気込みをお願いします

「先が全く見えず、再開の見通しが立っておりませんが、再開した後の大会へチーム一丸となって、チームそして各部員目標に向かい、競技に取り組むこと。また最悪の場合、今年一年試合がない可能性も十分に考えられるので、チームの良い雰囲気をもっと盛り上げ、主将として、最上級生として次の世代へしっかりとバトンをつないでいきたいと思います」

 

――ありがとうございました

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部