2024年6月24~26日 駒沢屋内球技場
東日本学生レスリングリーグ戦3日目。大会最終日は、3大会ぶり決勝リーグ進出を果たした日大との事実上の3位決定戦が行われ、中大レスリング部は10年ぶりの決勝リーグで、3位入賞を目指し、激闘を繰り広げた。試合前にはメンバー全員で円陣を組み、士気を高めた。
▲試合前に円陣を組むメンバー
第1戦は山路太心(法3)。山梨学大の冨山に残り10秒で追加点を奪われ、ポイント負けした昨日の雪辱を果たすべく、試合に臨んだ。先にポイントを取ったのは山路。長谷川にアクティビティピリオドが課され、山路が1点を先制した。しかし、前半戦残り40秒のところで2点を取られ、1-2で前半戦を終えた。続く後半戦、逆転したい山路だったが、開始16秒のところで場外へ押し出され1点を追加される。その後2点を返し同点に追いつくも、その直後に2点、1点と追加点を奪われる。試合終了4秒前にリクエストで互いに1点を追加し4-7のポイント負けで試合終了した。続く第2戦の佐藤大夢(法3)、第3戦の大脊戸逞斗(法1)も勢いに乗れず、敗戦した。
▲第1戦に出場した山路
第1戦、第2戦、第3戦で勝利を飾れず、後がなくなった中大。ここで負けたら3位入賞を逃してしまうという大事な場面で出番が回ってきたのは淺野稜悟(法1)。前日の対山梨学大戦で初戦勝利を飾った期待の1年生だ。先制したのは淺野。今井にアクティビティピリオドが課され1点を先制。その後は点数が入らないまま1-0で前半が終了した。後半戦に入ると、1分すぎのところで今井にアクティビティピリオドが課されていたため、淺野が1点を追加しリードを広げる。その後は互いに攻めの姿勢を見せるも膠着状態が続き、接戦を制した淺野が勝利。2-0でポイント勝ちし、3位入賞への望みをつないだ。
▲1年生ながら勝利を飾った淺野
続く第5戦は濱田豊喜(法3)。王者日体大に見事ポイント勝ちをした濱田は、昨日の勢いそのままに試合開始直後から果敢に攻めていく。開始7秒で吉田を場外へ押し出し、1点を先制。その直後に場外ポイントでさらに1点追加。試合は濱田優位で進むかと思われた。しかし吉田も反撃を開始する。開始50秒のところから一気に6点を追加。1分30秒を過ぎたところでさらに2点追加され、その後も濱田に付け入る隙を与えず、4点を追加。濱田は2-12のテクニカルスぺリオリティ負けを喫した。1年生淺野が持ってきた流れに乗りたい去年のインカレ覇者濱田だったが、日大は強かった。ここで中大レスリング部の4位が決定した。
▲第4戦に出場した濱田
順位は決定してしまったが、第6戦、第7戦では中大の強さが光った。第6戦で出場した木村太智(法2)は序盤からポイントを重ね、11ー0でテクニカルスぺリオリティ勝ちを収めた。続く第7戦の林拳進(商3)も、3-1と接戦を制し、チーム全体としては3-4で負けてしまったものの、最終戦を勝利で飾った。試合後にはメンバー全員で応援席にいるチームメイトの向け深く一礼。チームメイトも大きな拍手で出場した選手を称え、中大レスリング部のチーム力を感じさせた。
▲礼をするメンバーと労うチームメイト
今大会では山梨学大、日体大、日大に三連敗を喫し、表彰台の高さを知ることとなった中大レスリング部。山本監督は「最初に流れをつくれなかった。流れを持ってこれなかったのが全て」と悔しさをにじませたが、「今まで抜けれなかったグループの壁を破れたということは、今後の中央大学にとってすごいプラスだと思うし、これが今回の収穫。これでチャンピオンになる準備が整った」と今回の結果を前向きに捉えた。今回の敗戦をさらなる成長の糧に変え、来年のリーグ戦ではチーム全員で「優勝」をつかみ取る。
◆試合結果◆
●中大3ー4日大○
70㌔級:●山路4ー7長谷川〇 ※ポイント負け
61㌔級:●佐藤2ー5永井○ ※ポイント負け
50-57㌔級:●大脊戸逞斗1ー3島谷○ ※ポイント負け
86㌔級:〇淺野2―0今井● ※ポイント勝ち
86-125㌔級:●濱田2ー12吉田○ ※テクニカルスぺリオリティ負け
65㌔級:〇木村11ー0新鞍● ※テクニカルスぺリオリティ勝ち
70㌔級:〇林3ー1碓井● ※ポイント勝ち
◆コメント◆
石原
──リーグ戦を振り返って
「振り返って、ほんとにこう、みんながよく頑張ってくれたなっていうのがまずあって。1、2、3年生が中心のチームっていう風になったんですけど、しっかりと声を出したりとか、チームの雰囲気作ってくれたりとかして、チーム戦、リーグ戦を迎えるにあたって、チームとして一つ強くなれたということが、自分の中でキャプテンとして成長してるのかなっていうこともありますし、こうチームがもっとこうこれから強くなっていくっていう、この兆候も見えたので、すごい良かったなっていう風に思いました」
ー4位という結果について
「4位、まだ中央大学は上を目指せるチームだと思うので、やっぱりこの結果に満足することなく頑張ってほしいっていうことが言いたいのですが、こう結果を出すことができたってことが安心できることなので、すごく素直に嬉しいです」
(記事:橋本唯花、写真:塚越香都、橋本唯花)
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