【2日目】
グレコローマン63㌔級
両スタイルで3位決定戦に進んだ佐々木。まずはグレコローマンで表彰台に挑む。
開始早々、慎重な姿勢が消極的とみなされパッシブを受けると、パーテレポジションから不利な展開に持ち込まれてしまう。佐々木は体を返されまいと堪えるものの、デンジャーポジションから回され7ー0の厳しい点差に。その後、コントロールを奪ってデンジャーポジション、場外ポイントで3点を返し、時間いっぱい攻め続けるものの点差は埋まらず敗退。
しかし、佐々木は即座に気持ちを切り替える。直ぐにフリースタイルの3位決定戦を見据え、準備へと入った。
フリースタイル61㌔級
グレコローマンの3位決定戦からあまり時間を空けずに行われたフリースタイル61㌔級の3位決定戦。佐々木は、前の試合の疲労を感じさせないパワフルな攻めを序盤から展開すると、相手を持ち上げテイクダウン。そのまま回して開始早々4点を先制した。その後じわりと点差を詰められるものの、後半開始直後に決定的な場面が訪れる。相手のタックルを冷静に見極めてカウンターを仕掛けると、豪快ながぶり返しが炸裂。一挙に8ー2と突き放し、そのまま勝利を確実なものとした。
これで佐々木は自身初の明治杯表彰台。試合後のインタビューでは、「楽しもうという気持ちでやった」と晴れやかに振り返った。

▲観客席の声援に応える佐々木
フリースタイル92㌔級
前日の準決勝、準々決勝では相手に1ポイントも与えずテクニカルスペリオリティで勝ち上り、駒沢の地でその強さを証明した淺野。決勝のマットで対峙するのは同学年の金澤空大(早大)だ。金澤は国内外の大会で表彰経験を持ち、昨年の明治杯でも3位入賞の実力者である。若き実力者2人によって熱戦が繰り広げられることが期待された。
序盤、にらみ合いの膠着状態が続いたが、金澤のタックルで試合が動く。淺野はこれを堪え切れずに場外に押し出され、先制点を奪われる展開となった。しかし、ここから淺野は即座に反撃へ転じる。自身の強みである強烈なタックルを積極的に仕掛けてコントロールを奪うと、素早くアンクルホールドに移行し4点を獲得。優位な状況で前半を終えた。後半、金澤の猛攻に対し凌ぎ切ることができず、残り1分でテイクダウンとローリングによって逆転を許してしまう。その後、金澤の堅い守りを前に1点のリードを覆すには至らず。そのままタイムアップを迎え、惜敗となった。
しかし、試合後のインタビューでは冷静に振り返り次を見据えた淺野。さらなる成長に期待がかかる。
▲金澤をコントロールする淺野
フリースタイル97㌔級
フリースタイル97㌔級の3位決定戦には、敗者復活を遂げた伊藤と濱田が登場。
まずマットに上がったのは伊藤。攻めのスタイルを貫き得点の機会をうかがうも、ギリギリで踏ん張れずに押し出され、場外ポイントを与え続けてしまう。後半もじわじわと削られ、点差を詰めることは叶わない。最後まで攻めるスタイルを崩さなかったものの、14ー1でテクニカルスペリオリティ負けを喫した。
伊藤と入れ替わりで濱田の3位決定戦。前半は両者にパッシブが入るなど、膠着した試合展開になる。後半もロースコアの展開になるかと思われたが、残り2分で決定機が訪れた。相手の右足をとった濱田が巧みなコントロールで一気に優位に立つと、そのままフォール。3位決定戦という大舞台で実力者が見せた大技に、会場もどよめいた。
濱田は昨年の天皇杯に引き続き、同階級で3位表彰台に登る権利を手にした。
▲フォール技を決める濱田
女子レスリング59㌔級
準決勝後、敗者復活戦に出場する権利を得た岩﨑美。先制を許し、岩﨑に二度目のパッシブが与えられた直後、相手の足に鋭いタックルを入れるとマットの上に倒し得点を取り返した。2点を追加された状態で後半に突入すると、お互い一歩も引かず膠着状態に。流れを断ち切ることはできずタイムアップ。3位決定戦への道は閉ざされた。
▲真剣な表情で組み合う岩﨑美
女子レスリング72㌔級
昨年の天皇杯で同階級3位表彰台に登った坂井。明治杯でも3位を勝ち取るべく、3位決定戦に臨んだ。序盤、長い手足を生かして相手の攻撃をかわすと、その姿勢が消極的だとみなされパッシブを与えられる。攻めるしかなくなった坂井は攻撃の糸口を探るものの、場外ポイントを重ねられてしまう。終盤粘りのプレーをみせるが、逆転は叶わなかった。
▲相手を押し込む酒井
▲フリースタイル92㌔級準優勝の淺野
▲フリースタイル97㌔級3位入賞の濱田
▲フリースタイル61㌔級3位入賞の佐々木
◆試合結果◆
フリースタイル61㌔級
1回戦
○佐々木5-3澤谷(隠岐島前高教員)●
※ポイント勝ち
準々決勝
●佐々木2-8長谷川(三恵海運)○
※フォール負け
3位決定戦
○佐々木8-2金子(WRESTLE-WIN)●
※ポイント勝ち
フリースタイル92㌔級
準々決勝
○淺野10-0吉田(日大)●
※テクニカルスペリオリティ勝ち
準決勝
○淺野12-0武重(周南公大)●
※テクニカルスペリオリティ勝ち
決勝
●淺野5-6金澤(早稲田)〇
※ポイント負け
フリースタイル97㌔級
準々決勝
○濱田11-0渡邉(都立多摩桜の丘学園)●
※フォール勝ち
準決勝
●濱田2-10リボウィッツ和青(日大)○
※ポイント負け
3位決定戦
○濱田4-1植木(東洋)●
※フォール勝ち
◆コメント◆
淺野稜悟選手
──今大会を振り返って
今大会は第1シードと第2シードの選手が棄権で、すごいチャンスだったんですけど、このチャンスをものにできなくて反省点が多かったかなと思います。
──決勝振り返って
決勝は序盤から攻めようと思ってたんですけど、後半ちょっとバテてペースが乱れて、最後まで自分のレスリングができなかったのが良くなかったかなと思います。
佐々木力人選手
──今大会を振り返って
良かったことに関しては、自分の得意な体勢、がぶられてからとかを徹底してできたのが一つと、あとは三人決定戦での自分から先に攻めてポイントを取って先制点取ったところが良かったと思います。
──フリースタイルの3位決定戦どのように望んだか
3位決定戦では、勝ったり負けたりっていうのを考えずに、まず楽しむというか、なんだろう、ベストを尽くすみたいな気持ちでやりましたね。
濱田豊喜選手
──今大会を振り返って
練習したことが出せた部分と、まだ出せなかった部分が結構はっきりわかったので、その改善点がはっきり見えたような大会だったかなと思います。
──3位決定戦のフォール勝ちを振り返って
試合前に作戦を立てた形ではなかったんですけど、(試合の)途中からの形はよく練習していたので、その練習通りできてよかったなという感じです。
◆お知らせ◆
次戦は6月16日(火)から駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で行われるリーグ戦です。
(記事、写真:沼澤春日、村野風珈)
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