2年生記者8人が昨年度の取材の中でNo.1の試合を一人1試合ずつピックアップし、その試合を記者目線で振り返っていくこの企画。第7回はバドミントン部が大激戦の入替戦を制した筑波大との試合です。
※以下学部学年役職などは昨年度の表記に準じています。
2019年5月12日 バドミントン部
関東大学春季リーグ入替戦 対筑波大 千葉商科大学体育館
勝利が決まった瞬間の選手たちの喜び、試合中の熱い応援、そして白熱した試合展開。お互いの意地と意地とがぶつかり合う入替戦は私にとって忘れられない一戦となった。
▲軽快なフットワークでシャトルを拾う佐藤雄輝(商3)
前年秋のリーグ戦で入替戦に敗れ2部に降格。「プライドを持って1部に戻る」(西山監督)と強い気持ちを持って春リーグに臨んだ。危なげなく初戦に勝利するとその勢いのまま5戦全勝。取材1年目の私が中大バドミントン部に抱いたイメージは『強い』、ただそれだけであった。
2部で圧倒的な力をみせ迎えた筑波大との入替戦。試合前からコートには緊張感が漂っており、選手達は集中力を研ぎ澄ませていた。ついに始まった運命の一戦。第1シングルスは大激戦の末に惜敗したものの、第2シングルスは危なげない試合運びをみせストレートで快勝した。 続く第1ダブルスは第1セットを取られたものの、第2、3セットを奪い返し勝利。しかし第2ダブルスは相手に取られ、勝負の行方は最終セットに持ち越された。
▲1点を入れるごとに喜ぶ選手たち
選手、観客ともに応援が白熱し、私も思わず「よし!」という声が出てしまうほど試合にのめり込んでいた。運命の第3シングルスを託されたのは中川正麻(法3)。中川は秋の入替戦でも第3シングルスを任され、惜しくも敗北。「自分が負けて2部に落としてしまった責任を感じていて、その気持ちを忘れずに練習してきた」と、この一戦に並々ならぬ思いを持ち臨んでいた。1セットずつ取り合い迎えた第3セット。一進一退の攻防に、みなが固唾をのんで見守った。最後は3度のマッチポイントを気持ちでしのぎ、見事勝利。その瞬間中大バドミントン部の1部昇格が決まった。
▲苦しい試合に勝利した中川を胴上げするチームメイト
勝利の瞬間爆発させた選手たちの喜びや、会場の熱気はその場にいたものしか経験できない特別なものであった。そしてその場にいたことを記者として誇りに思う。そんな最高のベストゲームであった。
最後までお読みいただきありがとうございました。
記事:渡邊陽代里(商2) 写真:「中大スポーツ」新聞部