12月5日 熊谷ラグビー場B
前節の専大戦で今季初勝利を挙げた中大は、昨シーズンを超える勝利数・勝ち点を狙い臨んだ。最終戦の相手は昨季の入替戦で勝利し、1部復帰を果たしている関東学大。
前半は先制点こそ許したものの、3つのトライを挙げて点差を広げて優位な形で試合を進めると、後半は猛追を見せる関東学大の攻めにもリードを許すことなく、何とか僅差を守り切って勝利。見事2勝目を挙げて、今季最終戦を飾った。
▲前半12分、逆転トライを決めた青山真(商4)
前半は中大のキックでスタート。開始早々ペナルティでボールを奪われるが、蹴り合いを制してピンチを脱する。8分、ミスで相手にボールを奪われると、キックパスを使った相手の攻撃でゴールライン付近まで迫られる。その間にペナルティを犯してしまうと、関東学大はペナルティゴールを選択。これをきっちり決められ先制を許した。
早い段階で追い付きたい中大は11分、敵陣での相手のノックオンからスクラムで押し込むと、22㍍ライン付近からバックスのサインプレーで青木が抜け出し、ゴールライン中央へトライ。スタンドオフ・津田貫汰(法2)のキックも決まり、7-3とすぐさま逆転に成功する。しかし、13分に自陣のペナルティからピンチを招くと最後は大外に展開されてトライを許し、7-8と再び関東学大を追う展開となる。
20分、中大は敵陣での相手ペナルティで好機を迎えると、ラインアウトからフォワード陣を中心とする近場の攻撃で粘り強く攻める。ここで川勝自然主将(法4)が押し込み、トライ。14-8と再逆転に成功した。25分、関東学大にドロップゴールを決められて3点差まで迫られたが、34分、関東学大の選手が退場となり数的有利に。リードを広げたい中大は39分、効果的なタックルで相手のノックオンを誘い、マイボールでセンタースクラム。ボールを展開し、ボールがセンター・青木に渡ると、相手のタックルを次々にかわして50㍍独走トライ。難しい角度からのキックも、津田がしっかり決め、21-11で前半を折り返した。
▲前半20分にトライを決めた川勝主将
後半は関東学大のキックでスタート。好タックルで相手のペナルティを誘い、チャンスを迎える場面もあったが、ノックオンなどのミスで得点にはなかなか結び付かない。すると6分、ノットリリースザボールのペナルティからピンチを迎えると、ラインアウトからの連続攻撃で押し込まれ、トライを許す。ゴールも決まり、21-18と3点差まで詰められる。
19分にはハイパウントからボールを奪われてゴールライン手前まで攻め込まれたが、粘りのディフェンスで相手のペナルティを誘い、ここは何とかピンチを脱する。そして25分、フォワードを中心とした連続攻撃でじわじわとゲインすると、敵陣22㍍ライン付近でラックからのこぼれ球をウイング・杉本崇馬(経2)が拾って抜け出し、そのままトライ。ゴールキックも成功して、28-18とする。
ここで追いすがる関東学大は32分、中大のペナルティでゴールライン手前まで迫ると、ラインアウトからのモールで押し込まれトライ。ゴールも成功し、28-25となり三度3点差にまで迫られる。36分には連続攻撃でのチャンスをノックオンで得点に結びつけることはできなかったが、その後の相手ボールスクラムでプレッシャーをかけて、相手のペナルティを誘った。試合終了間際、今度は中大が敵陣での5㍍スクラムでペナルティを犯し、試合最終盤でボールを奪われる。ここで関東学大のタッチを狙ったキックは、ギリギリのところでラインを割らず、中大がキャッチ。ボールをそのまま蹴り出すと、ここでノーサイドの笛が鳴った。28-25と最後まで気が抜けない僅差の試合を制し、勝利を掴んだ。
▲後半25分にトライを決めた杉本
昨季は1勝6敗でリーグ戦最下位に沈んだが、今季は2勝1分4敗と昨シーズンを超える結果を残した中大。順位も5位まで上げ、来季につながるシーズンとなった。目標としていた大学選手権出場には届かなかったが、上位の日大とは善戦するなど着実に力をつけてきている。コロナ禍にも見舞われるシーズンを乗り越え、来季はさらに上の順位へ虎視眈々(こしたんたん)とジャンプアップを狙う。
▲ノーサイドの笛が鳴り、喜び合う選手たち
◆試合結果◆
○中大28(21-11、7-14)25関東学大●
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部