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インカレ優勝に向け弾みつけたかったが…悔しい団体リーグ戦6位 吉野「夢で終わってしまうんじゃないかなと」

2024年9月22日 靖国神社相撲場

目標に掲げている「インカレ優勝」へと弾みをつけるべく、相撲部は東日本学生相撲リーグ戦に臨んだ。相撲のリーグ戦はシビアな戦いであり、最下位になってしまうと入替戦に出場をしなければならない。一部に所属している中大相撲部は6位という悔しい成績に終わった。しかしインカレに向けた課題点も見つかった日となった。

・出場メンバー

先鋒(100kg未満):棄権

二陣(85kg未満):水崎 康太郎(経3・レスリング部)

三陣(無差別級):久保 海心(文4)

四陣(無差別級):竹田 連汰朗(法1)

中堅(115kg未満):久保 勇斗(文2)

六陣(無差別級):吉野 一颯(文3)

七陣(無差別級):兼田 尚柔(法1)

副将(無差別級):西本 渉真(文2)

大将(無差別級):市川 太陽(法3)

・一回戦(対東農大)

二陣戦、レスリング部から派遣の水崎がじりじりと相手を押し込み押し出しで勝利。「(相撲とレスリングは)どちらも体を合わせる競技なので。相手のバランスを崩したり押したりして」と才能を見せた一番となった。幸先良いスタートを切るも、三陣戦以降、相手にペースを握られまさかの7連敗。1ー8で東農大の勝利。


▲相手を押し込む水崎

・二回戦(対日体大)

激しい相撲を見せるも押し込まれ、七陣まで白星を挙げることができない。全敗は避けたい中大は副将戦、西本と新川(日体大)の対戦に期待が高まる。立ち合い素早くまわし掴み、土俵際近くまで押し込むも、前に出る勢いを新川にうまく使われ、体を開いての上手投げ。これが鮮やかに決まり、西本は転がされた。大将の市川も勝利することができず、今大会を制した日体大には1勝もできず、敗北を喫した。0-9で日体大の勝利。

▲上手投げで敗北した西本

・三回戦(対専大)

五陣を岡田一心(文2)に変更して挑んだ専大戦。入替戦回避のためにもそろそろ勝ち点が欲しいところだ。水崎がレスリング仕込みの投げ技を決めたかと思うが軍配専大に。物言いがつくも軍配変わらず。

黒星スタートとなるも、ここから中大の底力を見せた。主将の久保海がうまく相手をいなして突き落としで勝利した。「負けても気持ちを切らさずにしっかり当たれたこと」と良かった点を久保海は語った。続く竹田も一方的に突き出して、星を五分に戻した。その後も中大は白星を重ね気づけば7連勝。7-2で専大を下し、大きな勝ち点1を獲得した。


▲主将久保海は突き落としで勝利し、チームを勢いづけた

・四回戦(対日大)

今大会の前年覇者、日大との対戦。水崎は本日ここまで3連勝中の與那覇(日大)との試合が組まれた。俊敏な動きを生かして相手の動きを乱し、見事押し出すことに成功した。三陣以降もこの流れに続きたいところではあったが、負けが続いてしまう。大将・市川が長い時間突き合う気迫あふれる相撲を取るも、突き落とされ結果的に7連敗。1-8で日大の勝利。


▲激しい突き合いを見せた大将・市川

 

・五回戦(対東洋大)

水崎が体をうまく使い、相手を浴びせ倒しで破る。久保海は突き倒しで敗れるも、四陣・竹田が強敵・奥田(東洋大)に対して圧巻の相撲を見せた。鬼の形相で立ち合いもろ手で突き起こし、そのまま一気に突き出しで勝利。竹田は「東洋の強い選手に自分の相撲を取れて勝てたので良かった。でも、強い選手に勝てたのですけど、負けちゃいけない相手にも今日は負けちゃったので、安定感がないという感じですね」と振り返った。その後4連敗で東洋大から勝ち点を獲得できないことが確定してしまった。

しかしここでも大将・市川が意地を見せた。低く鋭い立ち合いから徹底的に押し込み、終始ペースを握って相手の相撲を取らせなかった。「東洋大戦で、やっぱりストレートで負けるのと一人でも二人でも勝つのは印象が違うので、次の試合にもつながるので大将として高学年、上級生として取れてよかったかなと思います」と上級生として力強い姿を見せた。3-6で東洋大の勝利。


▲奥田(東洋大)を突き切った竹田

 

 ・六回戦(対早大)

序盤2勝1敗となり、竹田の相手は岡本(早大)。こちら高校時代は岡本が、5月に行われた新人戦では竹田が勝利している。注目のライバル対決の立ち合いは竹田が制し、得意の突き攻勢に出るもうまく相手にいなされ土俵際、のど輪で攻められる。体を開き突き落とし狙うも相手に押し出されるのが先との判断が下された。次回の2人の対戦に期待がかかる。

六陣吉野は東日本大会では勝利した横山(早大)と対戦。「いつも以上に気合が入った」という一番は吉野の相撲のうまさが光った。押し合いの後、相手の体を抱えるようにし最後は突き落としで勝利。体格的に上回る相手を技術で制した。6-3で中大の勝利。2つ目の勝ち点を獲得した。


▲気合が入ったという一番を突き落としで勝利した吉野

・七回戦(対拓大)

二陣戦の水崎と本橋(拓大)の一番はレスリング部対決となった。昨年の相撲の大会では水崎が勝利、しかしレスリングの試合では本橋が勝利と因縁の戦いだ。リベンジを目指して挑んだ試合は、相手に抱えられる苦しい展開に。体を大きく振り、起死回生を目指すも寄り倒されて敗北。次の対戦は相撲になるか、レスリングになるか、水崎はリベンジを果たすことができるか注目である。

三陣戦はこの試合より出場となった田村吏玖(法3)。がっぷり組み合うと得意の吊りで相手を土俵外に運んだ。「勝ってよかったなと。焦らず落ち着いてできました」と笑顔を見せた。その後五陣・吉野は上手投げで勝利したものの他の選手は敗北を喫してしまった。2-7で拓大の勝利。


▲今年のレスリング部同士の相撲対決は本橋(拓大)に軍配

田中監督は「いまいちかな。0-9とか1-8で負けちゃうところ。うちの主要選手がしっかり勝っていかなきゃいけないとこなんじゃないかなと。地力をつけることが必要で、しっかりと四股を踏んで、下半身強化ですね」と総括した。


▲選手に指導を行う田中監督

11月のインカレはこの代最後の団体戦となる。久保海は「今年、本当に最後の大会なので、最後にしっかりとみんなで勝って優勝したいと思います」と主将としてチームを鼓舞する。

吉野は「各々がしっかりと目的をもってやらないといけない。自分がとるんだというのを意識してやっていかないと、夢で終わってしまうんじゃないかなと。キャプテンに1つでも多く白星をプレゼントしてあげたいですし、気持ちだったりとか足りないところを見つめなおしてやっていきたい」と力強い。最大目標のインカレ優勝へ。強固な団結力で夢を現実に。あと1カ月、猛稽古に励む。


▲抜群のチームワークでインカレ優勝を実現したい中大相撲部

◆大会結果
一回戦
●中大1―8東農大○
二回戦
●中大0―9日体大○
三回戦
○中大7―2専大●
四回戦
●中大1―8日大○
五回戦
●中大3―6東洋大○
六回戦
○中大6―3早大○
七回戦
●中大2―7拓大○

①日体大②日大③東洋大④東農大⑤拓大❻中大⑦専大⑧早大

 

◆お知らせ◆
次戦は11/2(土)・11/3(日)に両国国技館で行われる全国学生相撲選手権大会です。

(記事:松岡明希、湊谷昂太郎、写真:松岡明希、紀藤駿太、小林陽登)

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