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男子4継、女子マイルで表彰台!─第108回日本陸上競技選手権大会・リレー競技

2024年10月05日~06日 東京都・国立競技場

来年の世界陸上が行われる聖地、国立競技場でリレーの日本一を決める戦いが繰り広げられた。

中大は男女共に4×100mリレーと4×400mリレー全種目で決勝進出を果たす活躍を見せ、中大の強さを日本陸上界に示した。


女子4×100mリレー決勝は、予選と同じメンバーで決勝に挑んだ。

1走は深澤あまね(法4)。スタートを決め、4年生で最後のリレーを締めくくった。「元々リレーしか出れなくて、個人で走れなかった時にリレーで全国の経験をさせてもらったことが自分の中で救いになっていた。」と話し、「リレーは陸上の中で唯一のチーム競技なので、すごく走っているのを観ている人に勇気をもらえるということをよく言っていただけるので、そういう思いを背負って走りました」と語った。

▲1走を務めた深澤

2走は吉永葉月(文2)。隣のレーンの福岡大が追い上げてくるもほぼ同時に3走の鶴澤亜里紗(商3)へバトンを渡す。

▲吉永から鶴澤へのバトンパス

アンカーの佐藤美里(文3)は、各大学エースの中で必死にくらいつき、45秒88でフィニッシュ。8位入賞を飾った。

▲アンカーの佐藤

 

男子100×4mリレー決勝は、“リレー3冠”を狙う早稲田大、予選トップ通過の東海大などレベルの高い優勝争いになった。

 1走を任されたのは鷹祥永(法4)。「最後の最後で、チームに貢献することができた」と、前日の予選に続き1走としての役割を全うした。鷹からバトンを受け継いだのは、同じ4年生の藤原寛人(法4)。大黒柱の藤原は、「大きなミスなくレースを進められた」と安定感のある走りをみせ、上位で植松康太(総政1)にバトンをつないだ。

▲藤原からバトンを受ける植松

3走の植松は首位との差を詰め、アンカーのエケジュニア瑠音(法2)へ。最後の直線で粘りをみせ、結果は予選を上回る39秒15。

▲最後の粘りを見せたエケ

しかし、惜しくも早稲田大には及ばず2位での表彰台となった。レース後、エケは「中大のリレーがここまで戻ってこられたのは、4年生がいてこそだと思います」と先輩に感謝を述べ、「今度は僕たちが中大のお家芸を復活させます」とこれからに向けて心強い決意を語った。

▲レース後笑顔を見せる鷹、藤原、植松、エケ

 

日本インカレのリベンジをかけて挑んだ女子4×400mリレー決勝。関東インカレ、日本インカレと戦ってきたメンバーでの最後のマイルリレーとなった。決勝には、インカレ優勝の立命館大や園田女子大と強豪が顔を揃えた。

1走の益子芽里(文3)は、前半からいいペースで走り3番手で2走の吉永へバトンを渡す。4×100mリレーも走った吉永は、バトンを受けると2位争いに食い込んだ。

▲益子から吉永へバトンを繋ぐ

3番手で受け取った松岡萌絵(経4)は、立命館大、園田女子大を追う展開に。1、2位との差をじわじわと詰め、後半も伸びのある走りで2位でアンカーの飯田景子(法4)にバトンを繋いだ。最後は4年間共にマイルリレーを引っ張ってきた4年生同士のバトンパスとなった。園田女子大に逆転を許すもしっかりと3位を守り切り、見事表彰台にのぼった。

▲最後エース同士の松岡から飯田へのバトンパス

関東インカレ、日本インカレ、日本選手権リレーと全て表彰台を飾った今年の中大マイル。4年生の松岡、飯田は、今大会が中大のユニフォームでの最後の試合となった。

試合後松岡は、「目標は今回優勝だったんですけど、他の大学も調子が上がってきている中で3位入賞というのは、自分たちにとってもすごい価値のある入賞になったのかなと思います」と話した。飯田は、「1年生からずっとこのマイルリレーを走ってきてこの4年間の中で一番最高のチームだったなと走り終わった後に思えたことがすごいうれしかったと思います」とマイルリレーへの想いを口にした。

▲笑顔での表彰式

 

 日本選手権のラストレースをとなった男子4×400mリレー。ケガでフルメンバーではなかったものの予選を突破。決勝での舞台へ挑んだ。 

 1走は予選安定した走りを見せた西山雄志(法3)だったが、福岡大の福元が力強い走りを見せ、先頭とは差が開き、7位でバトンを渡す。レース後「自分自身の走りができなかった」と悔しさが残る結果となった。

粘りを見せた西山

2走は、町田達也(法2)。1週間前の関東新人戦で3位に輝いた町田は「難しいレースだった」と振り返るように前の集団から少し差が開いた中で前を追いかける展開に。しかし最初から力強い走りで前との差を少し縮め、次の正野巧磨(経1)へとバトンをつなぐ。

前を粘り強く追いかけた町田

正野は「田邊に前で渡すことを意識した」と前の集団を追いかける展開で前の集団での順位変動の波乱がある中しっかり粘り強く追いかけ、終盤では差が縮まる結果で、アンカー 田邉奨(商1)に思いを託した。

前の集団との差を縮めた正野

予選で猛追を見せた田邊、決勝の舞台でも差が開いていた中で前を向き先頭集団を追いかけ、一気に差を詰め集団の真ん中まで位置付けた。最後はスパートを出しきれなかったものの5位入賞を果たした。

 ▲予選同様猛追を見せる田邊

入賞は果たしたものの選手たちは悔しさを滲ませていた。田邊は「自分の実力不足、反省点が見つかった」と語り、西山は「自分の走りもできなかったし、チームとしても弱さが見つかった。」と自身とチームに対しての反省点を振り返った。

この反省を次に活かし、選手たちは来年4月、5月の大会に向け冬季練習へと励む。まっすぐ先を見据える選手たちのこれからの活躍を期待したい。

◆大会結果◆

女子4×100mリレー決勝

⑧中大 45秒88

1走 深澤あまね(法4)

2走 吉永葉月(文2)

3走 鶴澤亜里紗(商3)

4走 佐藤美里(文3)

 

男子4×100mリレー決勝

②中大 39秒15

1走 鷹祥永(法4)

2走 藤原寛人(法4)

3走 植松康太(総政1)

4走 エケジュニア瑠音(法2)

 

女子4×400mリレー決勝

③中大 3分38秒65

1走 益子芽里(文3)

2走 吉永葉月(文2)

3走 松岡萌絵(経4)

4走 飯田景子(法4)

 

男子4×400mリレー決勝

⑤中大 3分07秒91

1走 西山雄志(法3)

2走 町田達哉(法2)

3走 正野巧磨(経1)

4走 田邉奨(商1)

(記事:髙橋若夏、酒井奏斗、要明里沙 写真:髙橋若夏、藤本佳野、琴寄由佳梨)

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