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4年生羽藤隆成、地元の声援に背中を押され初めてのフルマラソン完走!-第61回愛媛マラソン

 

2024年2月11日 愛媛・松山市

 

あたり一面のオレンジと思い思いのコスプレを楽しむ市民ランナー、そして4年ぶりに帰ってきた観客の歓声に彩られた第61回愛媛マラソンで、羽藤隆成(経4)が初めてのフルマラソンに挑戦した。愛媛県出身の羽藤は、地元で多くの人の歓声を受けながら、長年続けてきた陸上競技生活のピリオドを打った。

▲スタートを切る羽藤

 

愛媛県立今治北高出身の羽藤は、16年間向き合い続けた陸上生活を地元愛媛で引退した。膝の痛みがあり足を引きずりながらの苦しいレースとなったが、4年ぶりに規制が解除された観客の声援に温かく迎えられ、堂々と初めてのフルマラソンを完走。最後は深々と一礼をし、コースを去った。

▲足を引きずりながらも走り切った羽藤

 

チームメイトからの信頼も厚い羽藤、昨年は寮長に就任し、寮長としての仕事をこなしながらチームをまとめた。同期の中野翔太(法4)は、「人のために何か行動することを苦にしない」、湯浅仁(経4)も、「羽藤とマネージャーがうまく動いてくれて、新チームがスムーズにスタートできた」と羽藤の存在について語る。(3月新幹部取材)自身の競技のみならず、チームのために率先して動く羽藤の力があってこそ、昨年のチームが作られていたのである。

▲寮長としての責務を全うした羽藤(左から2人目)

 

競技面ではけがに苦しめられることの多い大学生活であったというが、関東10マイルロードレースでの優勝など着実に結果を残し、競技でも生活でもチームを率先した。愛媛マラソンでの勇姿も、新しい体制になりつつある新チームに良い刺激を与えたことだろう。

▲けがと向き合いつつ、結果を残してきた(右から2人目)

 

また、中大陸上競技部が運営するブログには新しい形で陸上競技と関わりたいと綴(つづ)っていた。選手としても、一人の人間としても、常にチームのお手本を示し続けた羽藤は、これからも多くの人の指針として末永く活躍してくれるだろう。

 

◆試合結果◆

羽藤隆成(経4)2:58.04

 

◆コメント◆

──レースを振り返って

3週間ほど前に膝の靱帯を痛めてしまい、欠場も考えていました。引退レースとなるのでトレーナーさんや医師に無理をいって出場させてもらいました。3週間練習が積めていなかった分、疲労感や重さはなく前半は軽快に走れました。中盤以降は、脚筋力が衰えていたこと、また前半よく動いた分、脚にきました。また、気温が上がり発汗量が増え、痛み止めも早く切れてしまいました。痛みに耐えながらの苦しいレースとなりました。

 

──ご出身が愛媛ということで、地元でのマラソンはいかがでしたか

本当に声援が多く、沢山の方々が名前を呼んで応援してくださりました。家族や幼馴染、お世話になった先生、教育実習時の生徒など、本当に沢山の方に背中を押していただきました。引退レースを地元で迎えられ感謝の気持ちでいっぱいです。

 

──中大での4年間を振り返って

高校までは右肩上がりに伸びていましたが、大学では故障や不調で上手くいかず本当に苦しかったです。走行距離に関しては、高校は多くて月間300km程度でスピード練習中心でした。一方で、大学はターゲットが箱根駅伝などのハーフマラソンとなるので、走行距離だけでも倍以上となりました。その分、疲労のコントロールの仕方や無駄のない走りにするのが大変でした。

 

──在学中1番嬉しかったことはなんでしょうか

たくさんエピソードはありますが、退寮して思うことは何気ない日常が凄く楽しかったということです。毎日のように一緒にトレーニングをして、寮食を摂って、お風呂に入り、そこに楽しい会話や悩み相談の会話が生まれて、毎日充実していました。誕生日などはたくさんおめでとうと言っていただけて嬉しかったです。

 

 

(記事、写真:山崎響)

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