第101回箱根駅伝では往路準優勝・総合5位の結果を収めた中大は、新体制のもとで「箱根駅伝総合優勝」をチーム目標に掲げた。今回は、濵口大和(法=佐久長聖)、三宅悠斗(文=洛南)、長谷川大翔(文=須磨学園)の3名にインタビュー。前半は、中大に入学したきっかけや高校時代の思い出について迫った。(取材は3月6日に行いました)
(聞き手、構成:功刀萌恵、土屋日向)
▲チュー王子を持ちながら笑顔を見せる3人(左から)長谷川、濵口、三宅
ー中大に入ろうと思ったきっかけ
長谷川
「自分はトラックであったり駅伝であったり、両方とも力入れたいと思っていて。中央の先輩たちはトラックでも駅伝でも結果を残しているので、それを見て僕もそういう選手になれたらいいなと思って入学を決めました。」
濵口
「自分に関しては他大学さんとかも結構悩んだ末、中央大学さんに決めて、その魅力に感じた点に関してはトラックとロードの両立もあるんですけど、1番は世界に出る選手を、藤原監督を始めとして先生、監督、コーチの方々が考えている部分で他の大学さんよりも海外遠征であったり、海外の合宿などの参加も多かったので、自分は世界で戦える選手を目指しているので、自分にとって1番その目標に近いところまで行けるのは、中央大学さんかなっていう風に思い、進学先に選ばさせていただきました。」
三宅
「自分は、洛南高校の先輩方が多く中央大学に進学されていて活躍されているので、それに自分も続きたいと思ったのと、中大の駅伝部がYouTubeをしていて、それを見たりして雰囲気が良かったので、この学校で4年間頑張りたいなって思ったので、中大に進学させていただきました。」
ー中大の練習の雰囲気
長谷川
「練習の部分では皆さんしっかりピリッとした雰囲気でやってるんですけど、練習じゃない部分ではみんな仲良く話してる部分もあって、すごくいい雰囲気だなと思ってます。」
濵口
「まだ合宿と数回しか練習に参加させていただいていないんですけど、自分が感じたのは全員が積極的だなっていう風に感じて、そういった雰囲気もチームに植えつけてるのかなっていう風に思ってて。下の学年の者がやっぱり上の学年の者に食らいつく部分であったり、生活とかそういった学年関係なく、本当に全員がトップを目指してるチームがゆえに、雰囲気もやっぱり良くなっているのかなっていう風に思って。生活に関しても本当に過ごしやすい環境ではあります。そういった生活なので、本当にオンオフもしっかりある中なので、自分にとってはいい雰囲気だなって風に思います。」
三宅
「前の2人が全部言ってくれた(笑)練習になれば皆さんしっかり目的を持って行われていて、生活面では学年関係なくコミュニケーションが取れていてとてもいい印象がありました。」
ー2月の宮崎合宿はどうだったか
長谷川
「頑張りましたね。それ以外あんまり言うことないです(笑)」
ーきつかった、高校との違いなどは
長谷川
「強度は落としてのポイント練習とかが多かったんですけど、高校に比べてポイントの質が上がって、しんどい部分もあったんですけど、さっき言ったように練習での雰囲気が良かったので、きつかったんですけど、楽しかったみたいな部分もあります。」
濵口
「大学全部そうかもしれないんですけど、高校に比べて各自の時間が多いなっていう風に思って、高校に関しては、言い方はあれかもしれないんですけど縛られてるっていうか、大学に関しては本当に個人に委ねられてる感じがして、練習の強度に関しても個人に結構宿る部分があって。ポイント練習は逆にチーム全体で行うので、高校で通用したものが1つ壁を超えて大学になると通用しないっていう部分も自分は感じたので、高校と比べるともっと上を見て練習してかなきゃいけないな、してこなかったからやっぱりこういったことになったのかなって風に思いました。なので今後に関してはやっぱり吉居(駿恭=法3)さんであったり、本間(颯=経2)さんなどの箱根で区間賞を取るような強い選手が揃っているので、そういった選手を追っかけて合宿であったり練習していきたいなっていう風には思いました。」
三宅
「これも前の2人がまた言ってくれた(笑)まず単純なことなんですけど、高校より練習の質が高くなったってことで、走る距離やペースとかも上がりましたし、後半の方自分は怪我してしまったので、そういう面で見れば本当に体にダメージが来るなと思いました。でも楽しかったですね…いやもうほんまに喋るの下手くそやから(笑)」
長谷川
「(長谷川が)下手くそ、(濵口が)上手い、(三宅が)普通(笑)。」
三宅
「いや(濵口が)上手すぎる。多分これ(長谷川三宅)が普通なんよ。」
ー合宿や寮生活を通して同期の方と仲良くなれたか
長谷川
「はい。(即答)」
ー仲良しの同期とかは
長谷川
「僕は基本的に全員と仲良い。結構みんなからやばいやつとは言われてる。全然みんなと話しますね。」
濵口
「自分に関してはちょっとうまく(同期と)コミュニケーション取れてないかなっていう風に思って、合宿の件で話したように先輩先輩になっちゃって、先輩を追っかけてしまってた部分あったので、逆に同期っていうか、同じ高校生だった者とうまく話す時間を作れなかったっていうのは、正直に思っている感想ではあります。」
三宅
「自分も大体の人は話せるんですけど。で、ここだけの話、濱口くんとあまりコミュニケーション取れてなくて、なんか話すけど、話しかけるけど…(濵口の反応が)うん。なのでこの機会に仲良くなりたいなと思います。『うん、そうだね。〇〇だね。』終わり、です。(笑)」
濵口
「なんで?(笑)でも、最近入寮してから、結構会話が続くようになって。ちょっと心を開いてくれたんかなと思うんですけど、まだまだもうちょっと仲良く…なりたいな(笑)。」
ー同部屋は誰か
長谷川
「(伊東)夢翔(=経3)さんです。」
濵口
「並川(颯太=法1)さんです。」
三宅
「吉中(祐太=文3)さんです。」
ー先輩どういう感じか。どういう話するか。
長谷川
「あんまり話さないんですけど。この前話したのは雪が降って、『雪降ってますね』みたいなのとか、練習終わったあとに『お疲れ様です。』とか。」
ー業務的な感じが多い?
長谷川
「はい、僕はあんまり。プライベートのとこ邪魔したらダメなのかなって。」
ーちなみに寮来て何日目?
一同
「3日、4日くらいですね。」
濵口
「自分は合宿でも結構話してたので、話しやすい先輩だなっていう風に思ってるんですけど。何か話すって言ったら、わからないことは同室の先輩に聞くのが1番多いかなっていう風に思うんですけど。そうですね。同じ学部なのでそういった話は結構してて。この前先輩であったら単位が発表されて、その話をしたりして。」
三宅
「自分は宮崎合宿の時に吉中さんと同じ部屋だったので、喋れるっちゃ喋れるんですけど、寮に来てからはあんまり喋ってなくて。自由な時間があったらお互い寝てるか。吉中さんもアイドルとかを大画面で見ながら野球のゲームしてるんで、そういうのが多いんで、あんまり喋ってないっていうか、自分寝てるんで、自分の時間があったら。あんまり喋れてない。」
ー陸上を始めたきっかけは
長谷川
「僕は小学1年生の時のマラソン大会で1位になって、それで、親に『あんた走り早いんちゃうか』みたいに言われて。僕自身野球に興味があったんですけど、野球やりたいって言ったら『絶対にあかん』って止められて。で、4年生くらいの時に、野球やるぐらいなら、陸上クラブ入れっていうことで、陸上をやり始めたのがきっかけです。」
濵口
「自分が始めたのは小学2年生の時で、最初短距離の方が(得意だった)。でも自分のいとこが徳島の高校から都大路走ってて。いとこを京都で応援した時に、自分も長い距離走ってみたりとか、やっぱりロードのいろんな観客っていうか、沿道から応援されてる選手見ると、ちょっと走りたいなっていう風に思って。そういったところのきっかけであったり、親のすすめだったりもあって、自分は小学5年生か4年生くらいから長距離は一応両立って形になるんですけど始めて、中学から本格的に長距離を始めさせていただきました。」
三宅
「自分も小学2年生の時に始めたんですけど、親からなんか運動はしようとなって。サッカーか陸上かってなった時にどっちも体験行ったんですけど。陸上クラブだったら…わかりますかね、このボストンバッグ?なんかかけれるバックあるじゃないですか。ショルダーバック?なんかそれのめっちゃでっかいバージョンみたいな。それを買ってもらえるみたいに言ってくれたんで、それに釣られましたた。」
長谷川
「あれめっちゃほしいよな。」
三宅
「めっちゃほしいよ。めっちゃ憧れて、あれだけに憧れて陸上クラブ入って始めました。」
ー高校時代の印象に残ってるレース
長谷川
「僕の印象に残ってるレースは3年生の時の近畿インターハイの3000㍍障害に出させてもらったんですけど、予選で結構きつくなってしまって、最初先頭走っていたんですけど、後半失速して組2着か3着で決勝にはいけたんですけど、決勝も最初もう結構きつい状態で、集団から遅れていって、最後尾ぐらいまでになってしまったんですけど、みんなが応援してくれて前が見えてきて、ラスト洛南の加嶋(翼)くんっていう子に負けてしまったんですけど、ラストは2位でゴールできたので、それが1番印象に残ってますね。」
濵口
「1番となると表現しにくい部分もあるんですけど、海外のレースで、自分高校生の間に2回レース海外に出てて。1番印象に残ってるのは世界クロカン。2年生の最後の月に出たんですけど国内で選考があって、日本選手権、福岡クロカンでトップ上位6人が世界の切符を手に入れていくんですけど、そこで自分優勝して。2年生だったんですけど、世代トップみたいな感じで記事に書かれたりとか、自分に関しても結構その年インターハイで種目入賞したりして、国内では強い方かなっていう風に思ってて、いざ世界に行った時に本当にズタボロにやられて。自分とか日本人の人って、スパイクとかで高いお金払って靴で走る部分あるんですけど、アフリカ勢の人とかが裸足で(自分を)抜いてったりしてここまで差があるのか、っていう風に思って、結構設備とかシューズとかにも頼ってる部分はあったんですけど。(それでも)やっぱりもうついていくことさえできなくて。本当に屈辱っていうか、陸上に対して結構モチベが下がったんですけど、やらなきゃっていう、本当に自分にとってはやっぱり1番大きな大会ではあったかなっていう風には思いました。」
三宅
「自分が1番印象に残ってるレースは、2年生の3月の後半ぐらいにあった伊那駅伝ってのがあって。その4区が自分史上最高の走りができた試合なんですけど、1月ぐらいに故障して2月ぐらいにレース出たんですけど、ボロボロでちょっと自信なくしていた時だったんですけど、高校の時の監督に『お前何してんねん』みたいなこと言われて、でも頑張り始めたら自信なくしていった時に伊那駅伝で自分史上最高の走りができたので、それが1番印象に残ってますね。」
~ここでまた濵口のしゃべりが上手すぎるという話になり、本人たちの希望により長谷川濵口三宅の順を長谷川三宅濵口とすることに変更~
▲濵口(左)のしゃべりにほれぼれする三宅(中央)と長谷川
ートラックと駅伝それぞれの目標
長谷川
「トラックでは3000㍍障害をやりたいなと思ってて、まだタイムとかは全然出てないんですけど、4年間のうちに日本選手権でメダルを取れたらいいかなと思ってます。駅伝では全ての駅伝に出場して、区間上位の走りができたらいいなと思ってます。」
三宅
「自分はトラックでは1万㍍を主にやっていきたいと思うので、1万㍍は27分30秒切りぐらいを目指してやっていきたいなと思います。駅伝は3大駅伝優勝もちろん目指してやるんですけど、箱根駅伝が1番大きな目標で、自分はそこの箱根駅伝で区間賞を取って優勝したいなって思います。」
濵口
「自分に関しては、大きく出るとやっぱり世界陸上とかそういった大会になるんですけど、運がいいことに4年後のちょうど大学4年生の時にロサンゼルスオリンピックがあって、学生でオリンピックに出場って結構難しいところではあるんですけど、そこを自分は狙っていきたいなっていう風に思ってて、今年東京世界陸上であったり、2年後にユニバ(=FISUワールドユニバーシティゲームズ)とかいろいろ部分はあるんですけど、自分に関しては大学生として、やっぱり1番大きな目標としては、ロサンゼルスオリンピックを1つの目標にしてて。駅伝に関しては、やっぱり自分ロードの実績そこまでなくて…」
(一同困惑及び騒然)
濵口
「いややっぱりその中央大学さんは、1区に関して吉居兄弟で逃げ切りをかましたりしてて、駿恭さんが前回やって、やっぱりかっこいいなって思ってるので。(吉居)大和さん(=令6卒)来て、駿恭さん来て、次もう1回(濵口)大和みたいなイメージもあったりするんで、駅伝問わずやっぱり狙っていきたいなっていう風に思ってるので、速い選手っていうよりはやっぱり強い選手目指して大学は頑張っていきたいと思ってます。」
長谷川三宅
「毎回満点の回答するな〜」
後半は明日公開予定!お楽しみに!
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