2025年4月22日 明治神宮野球場
チーム 123 456 789=RHE
日 大 010 100 110=490
中 大 310 010 22×=9130
[日]市川、柏崎、吉川、西尾、直江ー南條
[中]三奈木、子安、岩城ー綱川、野呂田
[本]〈日〉山中(2回ソロ)、〈中〉皆川(8回2ラン)
◆スタメン◆
1[左]橋本 航河(文2=仙台育英)
2[中]青木 勝吾(文1=中央学院)
3[二]繁永 晟(商4=大阪桐蔭)
4[右]皆川 岳飛(経4=前橋育英)
5[一]松嶋 晃希(経4=浦和学院)
6[三]伊藤 櫂人(文3=大阪桐蔭)
7[指]安田 淳平(商3=聖光学院)
8[捕]綱川真之佑(経4=健大高崎)
9[遊]武井仙太郎(商2=鎌倉学園)
P 三奈木亜星(商4=浦和学院)
ここまでの戦いで1勝4敗、未だ勝ち点0でリーグ最下位に沈んでいる中大。なんとか流れを変えるべく第3節はプロ注目の市川・谷端などを擁する日大に挑んだ。中大は初回に松嶋晃のタイムリーなどで3点、2回に繁永のタイムリーで1点を奪い、序盤からリードする展開に。その後も8回に皆川が2ランホームランを放つなど順調にリードを広げ、13安打9得点と打線が爆発した。さらに投げては先発の三奈木も6回4安打2失点の好投を披露。後続の子安、岩城もまずまずのピッチングを見せ、今カードを白星発進で飾った。
絶対に負けられないこの日の先発を託されたのは三奈木。初回1番菊池(日大)、2番星野の連続ヒットを浴び、いきなり無死一、二塁のピンチを背負う。しかし、今季4試合目の先発を任された三奈木は落ち着いていた。強気の投球で140㌔後半の直球を勢いよく投げ込み後続を3者連続三振に抑える。
▲先発した三奈木
この日の中大野球部はベンチ・応援席ともに前節までとは異なっていた。重苦しい雰囲気はなく、声が響き渡り、明るさに溢れていた。そんな空気の中迎えた1回裏の攻撃。1死から2番青木が相手の意表をつくサード方向へのバントヒットで鮮やかに出塁すると、不調に苦しんでいた主将・繁永が4試合ぶりにヒットを放ち、4番皆川も四球を選んで1死満塁の絶好のチャンスをつくる。ここで打席が回ったのは5番松嶋。「打てると思ったんで」と腹を括って打ち返した137㌔のツーシーム系の打球はライト方向への2点タイムリーツーベースヒットに。このあたりが相手先発・市川(日大)にあたり、急遽柏崎(日大)がマウンドに上がる。しかし一度火のついた中大の勢いは止まらず再び1死満塁の形を作り、打席には安田。見事にレフト方向へヒットを放ち、追加点を獲得。初回にいきなり3点を取り、幸先の良いスタートを切る。
▲先制タイムリーを放った松嶋晃
しかし、簡単に終わらないのが戦国東都。点をとった直後の2回表。三奈木の浮いた球を山中(日大)にすかさずライトスタンドへ運ばれ2点差に詰められる。
しかし打線は止まらない。2回裏、1死二、三塁の追加点獲得のチャンスをつくると好機で繁永に打順が回る。この日のチームのテーマは「センター方向に徹底すること」。カウント1−1からの3球目を繁永はテーマ通り素直にセンター方向へ打ち返し4点目を得て相手に流れを渡さない。
▲タイムリーを放ってチームを盛り上げる繁永
投げては先発の三奈木が6回4安打9奪三振2失点の好投。3回、5回、6回は3人で抑えるなど立ち上がりのみやや不安定だったものの、その他は危なげのない投球を見せた。清水監督も「三奈木が粘って最小失点に抑えてくれたのでよかった」と称えた。
両チームともに1点ずつ追加し迎えた7回表。中大は三奈木から子安(秀弥=経2・東海大相模)へと継投に移る。しかし連続ヒットで1点を失い、なおも2死一、三塁のピンチ。清水監督はマウンドを岩城(颯空=経4・富山商業)に託した。1番菊池(日大)にフルカウントからファウルで粘られ四球で満塁とされたが、岩城は落ち着いて後続を空三振に切って取り、雄叫びをあげた。
▲満塁のピンチを抑え雄叫びを上げる岩城
8回には1点を失った岩城だったが、清水監督は岩城について「体調不良で休みをとってたりしたので完全には戻ってない。ボール自体はいいと思うので少しずつ本来の姿に戻ってくれたら。期待してます」と評した。
7回には代打佐藤壱聖(経3・東日本国際大昌平)の2点タイムリースリーベースヒット、8回には皆川の2ランホームランでさらに点差を広げ、そのまま4−9で勝ちきりゲームセット。実に4試合ぶりの嬉しい白星だった。
▲2ランホームランを放った皆川
この日は不調に苦しんでいた繁永、皆川にヒットが生まれ、安田も全打席出塁するなど打線復活の兆しが見えてきた。清水監督も「点がずっと取れなかったので何か1つきっかけがあればと思ってたんですけど、しげ(繁永)が最初に打って盛り上がってくれた」とこの試合を振り返った。しかし未だ勝ち点は0。この流れのまま、まずはこのカードの勝ち点獲得を目指す。先制タイムリーを放った松嶋も「日大(のカードが)始まる前から4年生で勝ち切るっていうふうにミーティングもしてたので、あと5戦は4年生の力で全部勝ち切りたいなと思います」と強く誓った。この試合で勝ちのイメージを再び掴みつつある中大。ここから5戦必勝で戦いに挑む。
◆試合結果◆
●日大 4-9 中大○
◆お知らせ◆
次戦は4月24日(木曜日)に明治神宮野球場で行われる対日大2回戦です。
(記事:高橋美帆、写真:高橋美帆、小林陽登、比留間柚香)
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