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〜最下位から躍進の秋、この秋をバネに更なる高みを〜17日間連続インタビュー10日目・根本翔吾選手

春は東洋大相手に入れ替え戦で見事残留し、この秋も長く続いている1部の舞台でプレーした中大野球部。この秋は春の最下位から見事躍進を遂げ、リーグ優勝の夢は叶わなかったものの2位でシーズンを終えた。成長を遂げた秋を終えた監督、選手たちは何を語るのか。17日間に渡り彼らの思いをお届けする。

連続インタビュー10日目は根本翔吾選手(商3=習志野)。この秋は出場機会には恵まれなかったものの、プレーではなくベンチから誰よりも大きな声で、雑草の如く逞しくチームを鼓舞し続けた。試合に出ることがなくともできることはある。そんな姿勢を見せた根本の心中に迫る。(取材、構成=為谷楓太)

▲ZOZOマリンスタジアムの打席に立つ根本

──秋季リーグを振り返って
春厳しい戦いをした中で秋の大会優勝争いというか上位に進めたことっていうのは春あんな思いをして、秋に向かうにつれてやるべきことをやってきた成果が出たのかなと思います

──国学大1回戦では久しぶりのスタメンでした
準備は自分の中でしてきたんですけど、突然スタメン起用されたっていうのは驚きもありましたし、その反面試合に出るからにはしっかりやってやろうという強い思いはありました

──打席ではカットして粘る印象でした
今年のチームは打線の中心となっていたのが森下(翔太=商4・東海大相模)さんと北村(恵吾=商4・近江)さんなんですけど、その人たちに比べると自分がするべきことは(森下と北村の)2人とは違う仕事だと思うので、球数を投げさせるとか嫌らしいバッターになるというのが自分の仕事だと思っていたのでバットを短く持ってとにかくカットする、球数を投げさせる、塁に出るという思いで打席に立ちました

──守備固めでの起用もありました
この大学に入ってそういう機会をもらえているので自分の得意というか評価をしてもらって試合に出させていただいているので、自分の仕事をもっとしてこれからさらに成長できるように頑張りたいと思います

──得意としているところはやはり守備や走塁でしょうか
高校時代はバッティングも得意にしていたんですけど、大学に入るとレベルも高くなりますし、今自分がこの大学、東都のレベルの高いところでやっていけるとしたら守備の安定さとかそういうところになってくるのかなと思います

──地元のZOZOマリンで高校以来にプレーしましたが
懐かしかったですし、マリン独特の風とかそういうのをすごく高校時代から苦労してきたので経験していてもいざ大学入ってマリンで試合したときも守備守っていた時は緊張しましたし、神宮とは違う景色だったので楽しくやれたと思います

▲久しぶりにZOZOマリンスタジアムの電光掲示板に「根本」の字が刻まれた

──やはりZOZOマリンは守りづらいのでしょうか
マリンの球場の風速と守っているときの体感の風とか全然違うので一球一球風を確認しなくちゃいざ来たときに対応できないって高校時代から教わっていたのでそういうところは生かせたのかなと思います

──ZOZOマリンでの経験が他の選手より多いですが率先して情報共有をしていたのでしょうか
自分とひとつ下の櫻井(亨佑=商2・習志野)も高校時代マリンで何試合かやらせていただいていたので自分から言う時もありますし、スタメンに出る選手が自分たちに聞く機会もマリンの試合前とかはありましたね

──日大には習志野OBが多くいますが
高校時代きつい練習やら色々な思い出をともにしてきた仲間がちょっと寂しい思いもありますけどその中で東都リーグという同じリーグで野球ができたことは嬉しい気持ちで一杯です

──角田選手(日大)との仲の良さがうかがえますが
角田は中学時代から(佐倉リトルシニアで)一緒に野球をやっていて。その時から角田はひとつ上のチームに帯同していて一緒に野球をする機会が多い選手だったのでよく話しますし、向こうも多分自分のことを先輩だと思っていないので(笑い)。「根本さん」って呼ばれたこと1、2回しかないですね(笑い)。いつも「ねもにい、ねもにい」という感じでタメ口ですね。そういうのを可愛いと思えるキャラなので弟的な感じで接していますね

──チームでは声で鼓舞している印象が強いですが
正直試合に出て、チームのために活躍したいという思いが一番ですけど、今現状としてそういうわけにもいかないので。自分ができる仕事、やるべきことを考えた末にベンチで盛り上げるとか声を出すっていうところにつながってきたので、それをブレずにやってきました

──ベンチワークで意識していることはありますか
声を出して思ったことは試合は9回まであってずっと声を出し続けることは大変だと思うんですけどその中でみんながしゃべらない、声を出さなくなるとチーム自体も落ちてしまいますし、そこで1人でも2人でも声を出し続ければ自然と周りもついてくるのかなとやってきたのでそこはきつかったですね

▲習志野の後輩でもある櫻井とハイタッチをする根本(右)

──一塁コーチャーにつくこともありました
ランナーの位置とか情報確認とかも一塁コーチャー、三塁コーチャー含め全員で確認しなくちゃいけない部分なのでそういうのを含めると仕事も多くなりますし、難しい部分は多くありました

──あと一歩のところで優勝を逃してしまいましたが
自分が大学入ってリーグ戦を経験したなかであと一歩で優勝が叶わなかった経験を何度もしていて。目の前でマウンドで集まる姿を見てきた代なのであと一歩のところで届かなかったのはすごい悔しいです

──この冬取り組んで行きたいこと
あと一歩届かなかったっていうのをテーマにして何が届かなかったとかそういうのを含めた中で最後まで粘り強く行くというのがこの冬きつい練習もありますし、そこを乗り越えることが春成績として残ってくると思うのでとにかくこの冬は食らいついて行きたいと思います

──最後に来年の抱負をお願いします
自分の成績を残したい気持ちもありますけどチームのために自分ができることはたくさんあると思うのでそういうところを一生懸命やって行きたいと思います

◇根本翔吾(ねもと・しょうご)◇
学部学科:商学部・会計学科
身長・体重:166㌢・70㌔
出身高校:習志野高校