2021年 10月14日 神宮球場
チーム 12 3 456 789 =RHE
亜 大 030 100 030=7130
中 大 020 000 000=270
[中]岩本、大関、大栄、石田裕、西館ー古賀
[亜]岡留ー草部
[本]髙橋隆(2回2点)、<亜>木倉(8回1点)
◆スタメン◆
1[三]中前 祐也(法2=浦和学院)
2[左]根本 翔吾(商2=習志野)
3[捕]古賀 悠斗(法4=福岡大大濠)
4[一]北村 恵吾(商3=近江)
5[中]森下 翔太(商3=東海大相模)
6[指]髙橋 隆慶(文2=明秀日立)
7[二]石井 巧(文2=作新学院)
8[右]中田 悠斗(経4=藤枝明誠)
9[遊]中川 拓紀(商4=宇治山田商業)
P 岩本 大地(法2=石岡第一)
埼玉西武ライオンズにドラフト3位で指名された主将である古賀のドラフト後初のお披露目となった今日。亜大の先発は阪神タイガースにドラフト5位で指名された岡留(亜大)と注目が集まるこの試合。対する中大の先発は今季初先発となる岩本。今日も先制し、序盤で主導権を握りたかった中大であったが2回に岩本が3点を失う。その裏、髙橋隆の本塁打で2点を返し反撃の機会をうかがったものの、岡留を捉えきることができず7ー2で敗れた。
▲本塁打を放つ髙橋隆
先発の岩本は2回、先頭打者を許すと6番天井(亜大)から続く6、7、8、9番に4連続安打を許し3点を失う。「ボール自体は悪くなかった。経験値という意味で経験させてあげたいなと思ってました」(清水監督)と先発に抜てきされた岩本だったが、ここで悔しいノックアウトとなった。大関秀太郎(文4=作新学院)に交代するも続く1番折尾(亜大)の打球は三遊間を抜けていく。万事休す、誰もが4点目を覚悟したが、ここでレフト根本が魅せる。完璧な送球でホームを刺し、後続を断ち切った。その裏、森下が二塁打で出塁しチャンスを作ると続く髙橋隆がインコースのスライダーを鋭く振り抜く。「前のバッターが長打で出たので繋いで行こうと思いました」と繋ぐ意識で放った打球はどんどん伸びてそのままスタンドイン。「この秋は入りとかも良くなくて考え込んでしまう部分もありましたが、後半戦はやるしかないという気持ちです」と力強く語る男の一発で岡留から貴重な2点を奪い差を1点にまで縮めた。
▲今季初先発の岩本
4回裏、阪神5位指名の岡留と西武3位指名の古賀主将の、この日2回目の対戦がやってきた。プロの前哨戦も呼べる注目の対決、岡留について「緩い変化球とピュッとくる140㌔後半の真っ直ぐ、緩急が10、20㌔くらいあって打つのが難しいピッチャー」と評するように1打席目は見逃し三振に終わったが2打席目となったこの回は古賀主将に軍配。右中間方向への二塁打でチャンスを作り攻撃の糸口を広げると北村の安打、髙橋隆も四球で出塁し一死満塁、この日一番のチャンスでバッターは石井。1点でも返したい場面だったがさすがはドラフト指名選手の岡留。石井をきっちり併殺に打ち取り中大は無得点に終わる
▲岡留から二塁打を放つ主将の古賀、プロでの対戦も期待される
なんとか反撃したい中大だったが、捕手の草部(亜大)が「ストレートが力強くなった」と話すように岡留の右のサイドハンドから繰り出される速球と緩急を使った投球で的を絞ることができない
8回裏、先頭打者の3番木倉(亜大)が石田裕太郎(経2=静清)から放った打球はレフトポールギリギリに吸い込まれていくホームラン。痛恨の1発を浴びリードを3点に広げられると、そこから死球と安打で無死一、三塁のピンチを招き、ここで西館勇陽(法2=花巻東)にスイッチ。打たれれば致命傷になりかねないこの場面、150㌔以上を計測する気迫の投球を見せるが、打ち取ったはずの6番天井の打球は不運にも三塁後方へ落下。2点を失うとスクイズでさらにもう1点を失い7ー2となる。
9回裏、森下が中越二塁打を放つも反撃はここまで。岡留の緩急の効いた投球に最後まで苦しめられた中大は7ー2で敗れ2連勝とはならなかった。
▲気迫の投球を見せる西館
秋のリーグ戦も佳境に入ってきた。髙橋隆は古賀主将について「お手本になる選手。能力だけでなく、野球に対する考え方だったり、試合に対する考え方だったりを試合を通して学びながら見ています」と話すように、偉大な先輩の背中を見ることができるのもあと2試合だ。今日の負けで優勝が厳しくなったこの秋。それでも「この後の2試合、3年生以下の子たちが神宮で戦っている意義というか喜びを感じながらやっていかせたいと思います」(清水監督)と、その先を見据える。残り2試合、残された時間は多くはない。4年生も、そしてその姿を見つめる下級生も、悔いのないプレーで勝利を手にして欲しい。
●中大2-7亜大○(中大2勝6敗)
次戦は10月25日、12時半に神宮球場にて行われる対国学大1回戦です。
(記事:竹内賢心)