• Twitter
  • facebook
  • instagram

吉居、巧みなレース運びで2連覇達成─第59回織田幹雄記念国際陸上競技大会

2025年4月29日 広島県・広島広域公園陸上競技場

4月29日、広島県の広島広域公園陸上競技場で第59回織田幹雄記念国際陸上競技大会が開催され、長距離ブロックからはグランプリ種目男子5000mA決勝に吉居駿恭(法4)と溜池一太(文4)の二名が出場した。前回大会優勝の吉居は今大会も圧巻のスパートを見せて2連覇を達成。溜池は15位に入った。

▲吉居は自身4度目の13分20秒台を記録した


中野翔太(令6卒・現Honda)や遠藤日向(住友電工)ら、実業団ランナーが多く肩を並べた今大会。吉居は「ペース的にはゆったりとしていたので、余力がありました」と飄々と振り返った通り、レース序盤から集団中ほどで冷静に様子を伺う走りを見せる。1周66秒前後のイーブンペースで推移し、揺さぶりをかけたのは3000m手前。前方を走っていた溜池の前に出ると、そのままペースを上げて先頭に立つ。「集団の中段から上げていきながらっていうことで位置を上げて勝負する目的で出走しました」というレースプランのもと、巧みに流れを掴んだ吉居は残り300mでラストスパートを図る。なおも食らい付くブライアン(麗澤大)や遠藤らに対し、再度ギアチェンジして突き放すとそのまま寄せ付けずにフィニッシュ。前回に引き続き、ラスト一周は57秒という驚異のスプリントで大会2連覇を果たした。レース後吉居は、「3月末のオーストラリアでのレースが上手くいかなかったところで、その反省を生かしていいレースができました」と自身を評価した。

▲圧巻のスパートを見せた吉居

金栗記念以来のレース出走となった溜池は序盤から先頭付近でレースを進めるなど、積極性を見せる。しかしながら「楽に付いて行って最後に上げる」という本来のプラン通りとはならず、残り800mからのペースアップに対応できず後退し、15位でのゴールとなった。

▲先頭付近でレースを進めた溜池

次戦について問われた吉居は5月中旬のセイコーゴールデングランプリ(GGP)3000mを挙げて、「日本記録を切るようなペースで進む予定なので、しっかりと状態を合わせていって食らい付けるように挑戦していきたいと思います」と語り、挑戦的な姿勢をアピールした。また、関東インカレ5000mへの出場を控える溜池は「エースとしてチームの代表として出るので、優勝にこだわってチームに勢いをつけていければと思います」と主軸としての矜持をのぞかせた。

真紅の新たな歴史が幸先の良い門出を迎えるために、二人のエースはそれぞれの舞台で健闘することだろう。

 

◆大会結果◆

①吉居駿恭(法4)13分26秒31

⑮溜池一太(文4)13分37秒12

 

(記事・写真:日向野芯)

公式X(@chudaisports
Instagram(@chuspo_report