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復帰戦を駆け抜けた!感じた悔しさと手応えー第325回日本体育大学長距離競技会

2025年11月30日 神奈川県・日本体育大学横浜・健志台キャンパス

日が沈んだ寒空の下、身を寄せ合う観客らの声援が会場を包んだ今大会。中大からは、29組に安東海音(文1)、32組に長谷川大翔(文1)、33組に後藤琉太朗(文3)・寺田向希(文2)が出走した。

安東は、今回が大学初レース。怪我からの復帰戦ということもあり、練習を積み始めたばかりという状況で、現在の実力を計る狙いだった。終始集団後方でレースを展開し、15分08秒68でフィニッシュ。安東は、自身の走りを「最低限自己ベストに近いタイムで走れればとイメージしていたが、思うようにこなすことができなくてすごく悔しいです」と率直に振り返った。また「今自分がどれくらい走れるかが分かったので、この後続くレースに向けて継続して怪我なく走れるようにやっていこうと思います」と力強く語る姿は頼もしかった。

▲大学初戦となった安東

長谷川も怪我と復調を繰り返してきた中で、レース出走は夏ぶり。序盤から先頭集団の前方に位置取ると、ラストスパートでは軽やかに前を走る選手を交わし、組5着と健闘。14分05秒18で自己ベストを更新した。満足な練習が継続できていたわけではなく、当初は「レース感覚を確かめる」狙いだったというが、復帰戦での確かな手応えに笑顔をこぼした。

▲ラストスパートで前へ出る長谷川

中距離を主戦場としてきた後藤は、約1年ぶりの長距離レースとなった。序盤、勢いよく飛び出したものの、中盤から徐々に後退し14分22秒07でフィニッシュ。大石コーチは「最初の方は無駄な動きが多かった」と指摘した上で、「中距離の練習をしすぎていたので長距離に対応しきれなかった」と分析した。それでも、今後は「長距離に戻っていきます。一から作り直していけたら」と明かし、さらなる成長を予感させた。

同じく中距離での活躍を見せる寺田は、2週間前の日体大記録会から短いスパンでの出走。安定した走りで前回から約30秒タイムを縮め、14秒10秒57でフィニッシュ。自己ベストを更新した。

▲レース序盤、飛び出した後藤

多くの選手にとって、今大会が、怪我や距離の変化を経た復帰戦となった。悔しさも手応えも感じながら、彼らは今後どのように飛躍していくのか。選手らの足は前へ進み続ける。

 

◆大会結果◆

29組

安東海音(文1) 15.08.68

32組

長谷川大翔(文1) 14.05.18 PB

33組

寺田向希(文2) 14.10.57 PB

後藤琉太朗(文3) 14.22.07

 

(記事:藤本佳野・写真:手代木幸)