2026年9月12日 中大多摩キャンパスラグビー場
試合開始時点でリーグ戦2勝1敗で並んでいた明大との直接対決。今季のファイナル4進出の運命を左右するこの試合は、応援に駆け付けたたくさんのOB、OGや部員たちに見守られながら中大のホームグラウンドで行われた。前半、八幡颯一郎(国経3)のシュートで先制したが直後に追い付かれる。後半、流れを明大に持っていかれながらもなんとか香西隼人(経4)と渡辺大雅主将(商4)が得点するが、第4クオーター(以下、Q)で6失点と一気に突き放されて敗戦。試合終了間際まで粘りを見せたが、ファイナル4進出は叶わなかった。
第1Q、森山涼太郎(総3)のFOから試合がスタート。ここは明大に取られるが、伊東俊介(経4)が相手オフェンスとの1on1でゴール前を守り、ゴーリー(以下、G)酒井尊(経4)がシュートをブロックして中大が攻撃に転じる。杉江智忠(法4)、伊東、山田惇矢(総4)が敵陣までボールを運ぶと、ゴール前に構えていた八幡へのパスが通る。八幡はパスを受けてすぐ半身の状態でショートゴールを放ち、これが決まって中大に先制点をもたらした。

▲先制点を挙げた八幡
しかしその直後のプレーで横田慈英(法4)のシュートを相手Gに防がれると、明大にポゼッションを奪われる。吉田俊介(法3)と杉江がプレッシャーをかけ、G酒井が転びながらシュートを止めるなどして明大を食い止めにかかるが、Q終了まで残り3分半、ゴール前でのせめぎ合いを突破した明大オフェンスが倒れこみながらシュート。1-1の同点に追い付かれ、第1Qを終える。
第2Q、リードしたい中大は守備から試合を再開。青柳佑(国経2)と渡辺による隙のないディフェンスから形勢を逆転し、淡路朋生(商3)が転がりながらボールを奪取するとそのままゴール近くまで独走。ボールは横田に渡り、田中空(国経3)と横田のパスで得点の機会を伺う。横山翔洋(法3)がシュートを試みるも、ゴールのフレームに当たって得点とはならなかった。
明大が攻撃に回り、この時点で前半終了まで残り7分。これ以上の得点は与えずに試合を折り返したい中大は、ディフェンス陣が底力を見せる。渡辺が1on1で相手オフェンスを中央まで押し戻すと、遠目からシュートを試みた相手を杉江がブロック。積極的に仕掛ける明大のポゼッションが長く続く苦しい時間帯だったが、Gの頭上を狙った明大のシュートに酒井がクロスを伸ばして食らいつき、得点を許さない。直後、明大がパスミスをミスしてアウトオブバウンズ。ついに中大に攻撃権が移る。しかし杉江、横田、伊東、田中らがパスでゴールへの距離を詰め、香西、山田がシュートを試みたものの得点を奪うことはできず、1-1のまま前半が終了する。
得点が欲しい後半。守備から始まった第3Qは明大のゴールから幕を上げた。相手のペースに飲み込まれるかと思われたが、直後のFOでボールを奪われるもすぐに取り返し香西にパスが渡る。そのままシュートを放ち、試合を2―2の振り出しに戻した。
流れをつかみたい中大だったが、相手のポゼッションが続く。それでも攻めの姿勢は崩さず、明大のゴール付近でボールを奪い好機を手繰り寄せたものの、今度は中大のパスミスで一気に攻め込まれ得点を許した。その後はミスから攻守が次々に入れ替わるあわただしい展開となり、中大オフェンス陣もシュートを放つが得点にまでは至らず、2―3で第3Qを終えた。
第4Q、なおも明大にボールを保持される展開が続く。フィジカルを使ったディフェンスが光る場面も見られたが、相手の攻撃を抑えることができず連続得点を許す。自分たちのペースを取り戻したい中大はタイムアウト後、伊東を中心にパスをつなぎ何度もゴールを脅かすも決めきることができず、明大の連続得点で2―7と点差を広げられた。

▲第4Qで今秋初得点を挙げた渡辺主将
第4Q終盤、一方的なゲーム展開の中で意地を見せたのは中大。これまで競り負けていたFOで森山涼太郎(3)がボールを奪い香西にパス、斜め左からの鋭いシュートで今試合2点目を決めた。その直後のFOでもボールを奪いパスを展開する。ミスにより一時ボールを失うがすぐに奪い返し、主将渡辺の秋リーグ初得点が決まる。連続得点で4―7とし点差は3に縮まった。応援席からも歓声が沸き起こり追い上げムードになったのも束の間、明大の素早い攻撃が決まり再び2点を浴びた。その後もシュートを仕掛け最後まで攻めの姿勢を見せるも及ばず、4―9で試合が終了した。
試合終了のホイッスルが鳴ると、グラウンドではうなだれ座り込んでしまう選手や目に涙を浮かべるマネージャーの姿が見られた。試合後、主将の渡辺は「あっという間だった。60分間が一瞬で試合終了の笛では正直何も考えれなかった」と振り返り、次の慶大戦に向けて「最後に勝って自分たちの4年間の証明にしたい」と語った。
◆試合結果◆
●中大4―9明大〇
◆コメント◆
渡辺大雅
——明大戦を振り返って
「あっという間でした。勝って慶大戦につなげようと思っていましたが、60分間が一瞬で試合終了の笛では正直何も考えられなかったです」
——早大戦の後、チームや個人で変えたこと、意識してきたことは
「チームとしては早大戦に負けてから残り2試合勝つことしか許されない状況で、細かい判断で勝利に1パーセントでも近づくゲームを体現しようと心掛けていました。個人としては、正直焦りもありましたがまずは明大戦で自分の最高のパフォーマンスを出せるように練習以外の日常生活を大切にしていました」
——明大との試合でチームで徹底していたことは
「前述した通り、ゲームの中でいかに頭を使って冷静に勝ちに近づく選択をできるかを徹底しました」
——途中、明大に長くポゼッションを握られる苦しい展開となりましたが、タイムアウトやハーフタイムでどのようなことを話し合っていたのですか
「相手のポゼッションが長くなることは想定内ではあったのでその中にいかに一球でも多くを味方OFにつなげるかを共通認識として話していました」
——ご自身は後半に今秋初得点がありましたが、得点シーンを振り返って
「素直にうれしいですが、試合中は1秒でも早く次の得点チャンスを作らなければと思ってました。負けてから考えるとこの時点で、この時既に自分の中に焦りがあってそれも負けの原因なのかなって思うと悔しくてたまらないです」
——試合後のあいさつで「後輩たちに残せるものがまだある」とおっしゃっていましたが、リーグ戦残り1試合でどのようなものを後輩たちに残したいですか
「勝って次の後輩の世代につなげたいです。たとえ日本一にはなれなくても、最終戦でブロック1位通過の慶大に勝つことは中大ラクロス部の来年以降の自信にもなると思います」
——最後に、改めて次戦の対慶大戦に向けての意気込みをお願いします
「僕が知ってる限りでは中大は公式戦で慶大に勝てたことはないので最後に勝って自分たちの4年間の証明にしたいです」
◆お知らせ◆
次戦は9月27日(日)に慶大日吉キャンパス陸上競技場で行われる対慶大戦です。
(記事、写真:比留間柚香、本間理央)
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