2026年9月13日 東京都・アミノバイタルフィールド
秋季リーグ戦第2節となった東大戦。中大は序盤からQB小野一真(法3)とWR吉原聖也(商4)のホットラインを中心に得点を重ね、17-7と10点をリードして前半を折り返す。後半もRB山口典誠(商3)のランプレーや吉原のこの日3つ目となるタッチダウン(以下、TD)など、オフェンス陣が躍動。ディフェンス陣も東大の反撃を抑え、31-10で今季初白星を挙げた。

▲この試合2つ目のTDを決めた吉原
第1クオーター(以下、Q)、東大のキックオフで試合が始まる。自陣27㍎付近から攻撃を開始した中大は、ランとパスを織り交ぜたテンポの良い攻撃で着実に陣地を進める。3rd&1の場面でQB小野一真(法3)がWR吉原聖也(商4)へパスを通すと、吉原はそのままエンドゾーンへ走り込み、先制TD。トライフォーポイントのキックも決まり、7-0とする。その後は互いに得点を奪えず、東大の2度目の攻撃シリーズの途中で第1Qを終えた。
第2Q、中大ディフェンスは東大に1stダウン更新を許さず、パントに追い込む。しかし好パントに押し込まれ、中大は自陣2㍎という苦しい位置からの攻撃を強いられた。それでもオフェンスはノーハドルでテンポよくパスをつなぎ、陣地を回復。1st&10から小野が投じたロングパスを吉原がキャッチし、そのままエンドゾーンまで走り切った。52㍎のTDパスとなり、吉原はこの試合2つ目となるTDを決めた。トライフォーポイントも成功し、14-0とリードを広げた。
東大も反撃に出る。ランを中心にゴール前まで攻め込むと、最後はQB田中が自らのランでTD。トライフォーポイントも決め、14-7と1TD差に詰め寄る。それでも中大は前半残り1分50秒、自陣27㍎から再びノーハドルで攻撃を展開し、敵陣へ侵入。前半残り3秒、敵陣21㍎からのフィールドゴール(以下、FG)を成功させて17-7とし、10点リードで前半を折り返した。
後半は中大のキック、東大のリターンから試合が再開される。中大のフリーキックがアウトオブバウンズとなり東大の自陣35㍎からの攻撃となるが、RB徳岡(東大)の前進をDB大東恒二朗(法3)とOL清野來(商2)が食い止めた。東大は4thダウンでパントを選択し、中大に攻撃権が移る。
RB山口のパントリターンにより自陣15㍎からスタートしたが、中大がホールディングの反則を受けてゴールラインまでの半分の距離を罰退。1stダウン更新まで残り17㍎と苦しい展開になるが、QB小野からWR新保颯(商3)へのパスで一気に9㍎をゲインし、山口のランプレーで見事1stダウンを獲得する。
その後、自陣50㍎付近からの攻撃での3rd&2ではQBとWRの確実な連携で陣地を進めた。QB小野が右サイドに構えていたWR境那士(経2)へパスを投じ、境が転がり込みながらキャッチ。敵陣に入った中大は30㍎付近からランプレーで山口が抜け出し、相手ディフェンスを近づけない圧倒的なスピードでそのまま右サイドを走り切ってTD。中大に待望の追加点をもたらした。トライフォーポイントではキックを選択し、新保が決めて24-7とする。
しかし東大のオフェンス陣も積極的なダイブで中大の陣地へ侵入する。LB奥匠(法1)、小林隼人(商3)、DB上田将哉(商2)に阻まれながらも敵陣15㍎まで攻め入ると、4thダウンでフィールドゴールを選択し東大に3点が入った。RB浅川康生(法4)が次のプレーのリターンをしたところで第3Qが終了。
終盤に強い東大に対し少しでも点差を付けておきたい第4Q。開始直後に流れを引き寄せたのはルーキーのWR松田瑛斗(経1)だった。小野からのパスを3回連続でキャッチしビッグゲイン。小野も厳しいマークを受けながらの投球になったが、イレギュラーな体勢から放たれたボールに追い付き、松田は大学初キャッチを決めた。
その後もTE青柳智樹(商2)のパスキャッチなどで陣地を進め、エンドゾーンまで残り1㍎とする。ここで中大はWR吉原のみを左サイドに置いた陣形を選択。小野からのパスを吉原がジャンプしてキャッチし、見事この試合3つ目となるTDを成功させた。新保もこの試合4度目のキックを決め、残り約7分で31-10と点差を広げる。

▲得点を喜ぶ選手たち
後がなくなった東大にランプレーでゲインを狙われるが、DB大東、柿内海武(商4)が対抗する。中大側16㍎まで攻め込まれた3rd&9、パスキャッチを試みた東大オフェンスがボールを弾き、安田七音(理工3)がそれを見逃さずインターセプト。窮地をしのいで中大が攻撃権を取り戻した。
試合終了まで残り3分弱。ここでもルーキーのWRが活躍を見せる。児玉昊(商1)が20㍎ほどのロングパスをキャッチした。迫る中大オフェンス陣に対し東大が2回のタイムアウトを使い、畑尾櫂(商3)のランプレーで陣地を進めた中大も1回タイムアウトを使用したところで試合が終了。昨秋は残り20秒で逆転負け、今春も引き分けで勝負がつかなかった因縁の相手・東大に勝利し、今季初白星を挙げた。直近2回の対戦で悔しい思いをしていた東大を克服した中大は、目標である学生日本一へ向けて着実に前進している。
◆試合結果◆
〇中大31-10東大●
(第1Q:7-0、第2Q:10-7、第3Q:7-3、第4Q:7-0)
◆コメント◆
吉原聖也選手
── 今日の試合を振り返って
「率直に勝てて良かったです」
── 前回の法大戦から意識したことやチームで変えてきたことは
「法大戦の反省で、まだまだ1プレーに懸けられていなかったなと。1プレーに集中できなかったという反省があったので、練習から1プレーを大切にして、できていなかったらお互いしっかり言い合うというのをこの1週間やってきました。(そこで意識してきた)1プレーに懸けるというところがこの試合で出たかなと思います」
── お互いに言い合ってきたとのことでしたが、仲間から掛けられた言葉で印象に残っているものは
「(WRとしてパスを)取ったら『ナイス』とは言ってたんですけど、(それ以上に強く残っているのは)ボールを落とした時に『その1プレーで負けるぞ』と。僕からも(部員に向けて)言ってお互いに声を掛け合っていましたし、東大は時間を使ってくるので回ってくる攻撃のシリーズが少ないというのも踏まえて、そういう声掛けはお互いにしていました」
── 東大への対策などは
「僕らはオフェンスなので、(東大ディフェンスは)特別なことはあまりやってこないチームっていうのは分かっていたので。シンプルなことを思い切りやってくるチームという印象があったので、そこに負けないように、出るプレイを中心に練習していったという感じです」
── 開幕してからのチームの雰囲気は
「法大戦に向けてやってきた中で成果が出ず、(試合後は)少し落ち込んだというか、まだまだ足りなかったよねと。負けてから分かったのは遅かったんですけど、でもそこで気付けたので、しっかりと取り組みを変えてこの1週間厳しくやってきたのが今回の成果に出て良かったなと思っています」
── ご自身のTDを振り返って
「1回目は3rdダウンショートで、相手がランプレーに食いついていたのでその裏を通す感じで。QBがナイスボールを投げてくれて取れたかなと思います。2プレー目に関しては、(その時のフォーメーションと)同じような隊形から(その前に)ランプレーをやっていて、その裏をかくようなプレーで一発タッチダウンを持っていけたのはすごく良かったなと。OLがしっかりプロテクションしてくれましたし、QBもあそこしかないボールを投げてくれたので、QBとOLのおかげだなと思っています」
── 得点以外にもWRとして重要な場面でパスを多く決めましたが、得点以外のプレーについては
「何回も合わせてきたプレーだったので、短いパスを確実にキャッチしてゲインしていくというのは今回の試合の鍵になるのが分かっていたので、そこをしっかり通せたのは良かったと思います」
── 今日の仲間のベストプレーを挙げるとしたら
「1年生の後輩レシーバーたちですね。背番号31の松田瑛人(経1)と、82の児玉昊(商1)が活躍してくれて。試合終了間際でしたけど、しっかりと結果を出してくれたのはすごく良かったなと思っています」
── ラストシーズンはどのようなシーズンにしたい
「チームとして日本一を目指しているので、必ずそこにたどり着けるように、僕個人としてもチームとしてもまだまだできることがあると思うので。最後まで成長し続けて、日本一になれるように頑張っていきたいなと思っています」
── 早大戦に向けての意気込みをお願いします
「前年のチャンピオンでかなり手強い相手ではあるんですけど、相手関係なくしっかり自分たちのフットボールをやるために、この1週間しっかり準備してやっていきたいなと思っています」
安田七音選手
──今日の試合振り返って
「もう結構、本当にずっと緊迫した状況で。チーム全員で、ハーフタイムでも優勢だったんですけど、本当に0ー0で初心に返って、本気でぶつかろう、とにかく気を抜かないでやろうっていう雰囲気でやれたので、本当に通していいゲームだったんじゃないかと思います」
──ハーフタイムの時も0ー0の気持ちとおっしゃっていましたが、やっぱり去年秋季リーグ戦東大戦の逆転負けみたいなのは頭にあったり
「そうですね。自分自身も去年あの試合に出場して、目の前で得点されたりしてすごく悔しかったので、その鬱憤(うっぷん)だったりを今年は晴らすことができたのかなというふうに思っています」
──そして第4Qでのインターセプトですが、あそこはどういう気持ちで
「そうですね。本当に結構自分的にも焦っていて、ゴールライン手前まで来ていたので、とにかく『どうにか止めなきゃ、止めなきゃ』という一心で。ボールだけずっと追っていたら手に吸い付いたような感じだったので、そういう粘り強さがプレーに出ていたのかなと振り返っても思います」
──2週間前の法大戦と比べて、ディフェンスで変えたところや改善したところ
「一番変えたのはやっぱり4年生というか、最高学年の取り組み方というところで。法政までは何か少し浮き足立っているような、気合が足りていない部分があったので、そこを4年生全員でミーティングして詰めて詰めて『練習から変えていこう』というところを最上級生がけん引してできたのかなと思っています」
──ディフェンス・オフェンス関係なくみんなで
「そうですね。もう4年生全員でとにかく協力してやろうという気持ちで、東大戦を乗り越えられたので、そこはすごく良かったのかなと思います」
──ラストシーズンを迎えられるということで、次の早大戦や今後に向けての意気込み
「自分としてはやっぱりDBなので、これからのDBの活躍に注目してほしくて。今年の下級生は本当に台頭してきてバチバチな状態で来ているので、学年関係なくいい選手がいるDBには特に注目してほしいです。あとは引き続き4年生全員が盛り上げてチームを引っ張っていく姿勢ももっと上がっていくと思うので、そこもぜひ見ていただけたらと思います」
松田瑛斗選手
──試合を振り返って
「レシーバーとかオフェンスもディフェンスもどれも良かったです」
──第4Qでは味方からのパスを3度しっかりキャッチできたが、それらのプレーを振り返って
「QBの球が良すぎて、捕ったというよりかは捕らせてもらったっていう感じで良かったです」
──大学に入って初めてのリーグ戦、どのような気持ちで臨んでいるか
「練習について行くことが精一杯なんですけど、頑張ります」
──相手の東大は春のOP戦で引き分けた相手だったが意識していたことは
「東大は特殊なプレーが多かったので、ダミーとかも頑張って(練習で相手を)再現していました」
──次戦への意気込み
「出されたら活躍する気でめちゃくちゃ頑張ります」
◆お知らせ◆
次戦は9月26日(土曜日)にアミノバイタルフィールドで行われる対早大戦です。
(記事:リ・ジソク、比留間柚香 写真:紀藤駿太、今村優斗、リ・ジソク)
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